暴れん坊本屋さんを読もうと思っていたら同じ著者でおもしろそうだから読んだ。
原作の小説があるものだった。

駅ビル6階の成風堂書店を舞台に、店員、客、営業などを絡めてちょっとしたミステリが展開する。
探偵役は店員で本をこよなく愛して、仕事もバリバリできる杏子さん。
包装がおそろしく苦手な多絵ちゃん。

本屋のお仕事を絡めながら、ちょっとしたミステリが解決されていく過程が書かれている。

病気で動けなくなったおじいさんがほしい本を、たのまれた知り合いの高校生が買いに来る。
よみたい本は「あのじゅうさにーち」とかで出版社はパンダ。

いつも定期購読をしているお客さんがある日ぱったり来なくなる。その人の娘がやってきて先週から連絡とれないという。
20年前にひき逃げされた息子が最後に読んでいた、大和和紀の「あさきゆめみし」を見た後、「息子について見落としていたことがある」と娘に電話していなくなったらしい。

美容院などに最新の雑誌を届ける配達担当のヒロちゃんが、階段でつきおとされそうになる。
配達の雑誌に、美容院のお客を中傷する写真がはさまれた件と関係がありそうだが。

入院中の娘におすすめの本を選んでくれという母親。選ばれた本を娘はとてもよろこんでお礼を言いたいとやってくるが、店員の中にそれらしい人物がいない。

人気漫画のディスプレイコンテストに応募することになったが、飾った日の夕方、ディスプレイが塗りつぶされる事件が発生。漫画に盗作疑惑がかけられていることと関係ありそうだが。

本屋さんでこんなにネタがあったとは。びっくりです。



配達あかずきん (WINGS COMICS 成風堂書店事件メモ 1)

  • 作者: 久世 番子
  • 出版社/メーカー: 新書館
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: コミック