他の運動や勉強と同じように、絵を描くときにも基礎・基本がある。
なるべく楽しくなるように絵の基礎基本がみにつくようにまとめた本。
1章だけは、少し我慢がいるといっていた。

絵を描くコツ
・カタツムリのようにゆっくりと線をかく
・早く完成させてしまおうと思わず、のんびりと心をこめてかく

口絵に参考作品がカラーで掲載されていた。

第1章 線で形を描くコツ
じゅんびするもの
スケッチブック(B4からA3くらいで紙が厚め)
油性ペン(黒色で太さ1mm程度の線がひけるもの)
ストップウォッチまたは秒針のある時計
コンパス

カタツムリの線・・・カタツムリの動きのようにゆっくりと、途中で切れることなく引く線。

レッスン1 直線トレーニング
スケッチブックに縦にまっすぐな線を10センチ間隔で3本引く。
その間の10㎝は15-25秒、20㎝なら35-45秒で線をひいて、そのスピードを覚える。
ペンなら消すことができないので心がこもる、鉛筆はだめ。
途中で時計をみない。
線の途中に黒い球のようなしみができたらうまくなったしるし

レッスン2 円形のトレーニング
コンパスで半径3.2㎝お6.5㎝の円をかいて、その線をペンで「カタツムリの線」でなぞる。
小さな円は15秒から25秒、大きな円は35秒から45秒くらいで終点につくように練習する。
スピードがわかったら、自由にいろいろな円をかく。

レッスン3 カタツムリのお散歩
スケッチブックに自由に縦横ななめの線を引く。スピードが速くならないように注意。

レッスン4 長い長いヘビ
横およそ35㎝、縦およそ25㎝の過スケッチブックを横にして、ヘビの頭としっぽをかく。
交わっている場所を何か所かつくり、さらに膨らんでいるところを1か所以上つくってヘビの頭としっぽをつなぐ。なるべくクネクネと。
模様をかきいれる、雑にかいてはいけない一つひとつ丁寧にかく。模様には太いペンをつかう。

レッスン5 線を閉じるトレーニング
絵が上手になるためには、しっかりと線を閉じる癖をつけること。
例では線が閉じていない魚と閉じている魚をあげて、閉じていると存在感のある立体的な魚になると解説していた。
そして
口が大きい、うろこの形がいろいろ、尾びれが長い魚をスケッチブックにかいてみるという課題があった。口絵の参考作品もある。

レッスン6 三つ目のおばけの顔
スケッチブックに例のような三つ目をかく。それを自分のすきなお化けの絵にしていく。
守ること、口、鼻、耳があること。画面いっぱいの大きさになること。黒く塗った部分をつくること(頬や髪の毛)
書いたらチェック
・カタツムリの線でかけたか
・閉じた線になっているか
・画面いっぱいにのびのび、かけたか
・黒く塗った部分があるか

レッスン7 のんきなおばけ
例のような眼を書いて、のんきなお化けをかく、顔だけでなく、体もかく。
「カタツムリの線」を守る。


第2章 水彩絵の具の使い方のコツ
準備
1章に加えて、水彩絵の具(100円しょぷのもの、専門家用のものは避ける)、4Bの鉛筆、黒の色画用紙

パレットの上で十分に色をつくる。そしてなるべく一発で色を置く。

レッスン8 一発彩色法
スケッチブックにコンパスで、右から直径10㎝の円、となりに縦に2つ並べた直径5㎝の円、となりに縦に3つならべた直径3㎝の円をかく。
パレットに緑色だけをだす。
水を多めにしてパレットの上で絵の具とかき混ぜる。
小さい円は小筆、中くらいの円は中筆、大きい円は大筆でぬる。
パレットの小さい部屋に絵の具をだし、大きい部屋で水としっかりかき混ぜること。
注意点
・筆に色水をたっぷりとふくませる
・画用紙にぬるときには、筆を「やさしくそっと置く」ような気持ちで
・一回ぬったところは重ねてもう一度ぬらないこと。少しくらい塗り残しがあってもよいので、白い部分をぬる。(一発彩色法)
口絵に参考作品あり
一発彩色法は難しいので何度も練習する。一度ぬったところは二度とぬらないことが大切。
画用紙の白が透けて見える、筆の跡がしっかり見えるのはうまくなっている証拠。

レッスン9 水加減の調節法
スケッチブックに縦にふたつの長方形(縦5㎝、横10㎝)をかく。下から2.5㎝刻みで横線をひく。
左に赤、右に青を、4段階の濃さで塗る。上をだんだん薄くするために水加減の調節が必要。
パレットの小さい部屋、左端から2番目に赤、右端から2番目に青をだし、下のパレットでそれぞれ水とまぜる
ゆるときの注意
・一番下のときは、絵の具にほんの少しだけ水をいれてつくる
・その上はもう少し水をいれる
・それぞれの段階を塗り残さずにぬる。なるべく重ね塗りをしない
・一番上はほとんど色がつかないこともある。4段階が目標だが、3段階でも合格
できるまで何回も練習しよう。

レッスン10 色の変化とタッチのワザ
スケッチブックに例のような気を2本かく(枝が重なり合っている木)
左の木を青、右側の木を赤く塗る。
パレットに、赤、青、黄をだす。青は多めに出す。
パレットの大きな部屋は左は青+赤、真ん中は青+水、左は青+黄を混ぜるのにつかい。筆はそれぞれの大きなパレットに対応させて使う。
筆のつけかた(タッチ)は木の丸みを出すように半円形にする。
一発彩色法を忘れずに塗る。
まず左の木を塗る。
どこを青紫、どこを青にするかは自由だが、タッチは半円形にする。
次の3つができていれば合格
・濃いところと薄いところがある
・青、青紫、青緑の色がある
・タッチが半円形になっている。
右の赤い木は縦じまのタッチでかく。
パレットを洗って、左から小さな部屋に青、赤、黄をいれる。大きなパレットは左から赤+青、赤+水、赤+黄をだして左と同じように混ぜて塗る。

レッスン11 たらしこみの術
スケッチブックに例のようにシャボン玉を4Bの鉛筆でカタツムリの線でかく。
パレットに、赤、青、黄をだして、大きなパレットにはそれぞれの色+水の水たまりをつくる。レッスン9でやった3段階目に薄い色程度にする。(シャボン玉の透き通ったかんじをだすため)
筆は4本。1本は水用。他の3本を赤、青、黄で使う。
小さいシャボン玉を選んで絵の具と混ざっていないただの水をつかう。シャボン玉の中が水にぬれたのを確認してそれが乾かないうちに赤、青、黄の色水をそっとたらす気持ちで置いて、にじませる(たらしこみの術)
・色水がジワーっと動いて広がれば合格、広がらなかったら上から水をぽとんと付け足す。
・画面の中でとなりの色と自然に混ざるのはよいが、画面の中を筆でかき混ぜないこと。
コツは画面の色と色を筆でいじりまわさずに自然に色水がにじむ様子を観察する。

レッスン12 ポスターぬりの術
黒い色画用紙に、コンパスか手書きで大きな円や小さな円をかく。上から白い鉛筆などでなぞる。
パレットに青、赤、黄、白をだし、大きなパレットに青+白、赤+白、黄+白をまぜる。
水はなるべく混ぜなでドロドロにして、白をたっぷり、しっかり混ぜる。
何度も重ね塗りして下の画用紙の色が見えなくなるように塗る。
色の変化はつけず、平らに塗る。


第3章 人間をかくコツ
準備
スケッチブック、油性ペン、絵の具道具、若竹色(明るい青緑色)などの薄い色の色画用紙、4B鉛筆

レッスン13 自分の顔をかくワザ
似顔絵でないので似ている必要はない。
「カタツムリの線」で「生き生き」とかくのが大切。
鏡はみないで触りながら、触った感じで線を引く。
まず、鼻の穴をさわり、スケッチブックの真ん中あたりに穴を二つカタツムリの線でかく。穴は少しどちらかにかたむけてかく。こうすると動きがでる。
鼻の穴のまわりをさわり、鼻柱と小鼻を確かめる。鼻柱の骨のあるところは硬いので「ごつごつ」小鼻はやわらかいので「ふにゃふにゃ」しているはず、心のなかで「ごつごつ」「ふにゃふにゃ」いいながらゆっくりかく。
口にさわり、くちびるは「ふわふわ」やわらかいこと、2枚あって、上の1枚は真ん中が少しとがっているように感じることを確認。口の中に舌があること、舌はやわかくてぬれていること。上と下にごつごつ硬い歯があることを確認。
これらを頭において、上のくちびる、下のくちびる、歯、舌の順にかく、歯と舌は閉じていればかかれない。
鼻を大きくかきすぎたと思ったら口はちいさく、鼻を小さく描きすぎたと思ったら口は大きく描く
本物の割合ではなく、触った感じを大切に「カタツムリの線」でかく。
眼は閉じて、まぶたの上からさわる、まつ毛もふれる、そしてかく。気持ち悪くなったら活き活きかけた証拠。
眉は1本1本かく。内側から外側に向かって生えているのが触るとわかる。
あごをつかんで顎を書き入れる。そしてそれ以外の輪郭をかく。下からさわりながら、ほおは「ぽちゃぽちゃ」ほお骨は「ごつごつ」こめかみは「ふわふわ」など感じたとおり「カタツムリの線」でかく。
左右がいびつでもいいので、触った感じがでていればいい。眼の大きさなどもちがってもいい。
耳は大抵の人は鼻より長い。つまり思っているより大きい。耳の形は「ごにょごにょ」して複雑、大きめにごにょごにょにかく。
髪の毛にさわり、どこからどこにながれているのかたしかめながら1本1本丁寧にかく。
眼鏡の描き方ものっていた。レンズの間の線、レンズ、フレームの順にかいていた。
コツはさわりながら、一つ一つ丁寧にかく、鼻からかきはじめる、少しかたむけてかく、カタツムリの線でゆっくりかく。

レッスン14 顔に色を塗る技
いろいろな方法があるが、一番土台になって役に立つ方法を紹介
肌色を中心に塗るなら、絵の具は黄土色を中心にする。他に黒、茶、赤、橙、黄色、白を使う。
パレットの中央に黄土色の色水をたっぷりつくる、濃さはレッスン9の下から3番目の濃さ。
これに、茶色、赤、こげちゃ(赤と茶を混ぜる)、黄土色、白、橙、黄色をまぜたものをパレットの上に50円玉くらいの大きさつくって使う。
薄くて明るい感じの肌色は、黄土色の色水+黄色や白、黄土色、橙をいれてつくる。
筆は3本を使い分け、黄土色用、薄くて明るい肌色用、濃い肌色用に使い分ける。
色は一発彩色法を使う。
まず、頬を「たらしこみの術」で塗る。黄土色の色水をおいて、朱色をそっとおくようにたらしこむ。
他は黄土色の色水を中心に濃い黄土色、薄い黄土色など変化をつけて塗る。
参考作品の塗り方例
鼻柱の中央は黄土色の色水、両側は茶色をまぜた黄土色の色水など。

レッスン15 手の「つくり」をつかむワザ
人間の手は、手のひら、手の甲、5本指というつくりになっている。
「手のひらから5本の指が生えているもの」と考える。ただし親指は生えている方向が違い、関節も一つである。

レッスン16 手の基本形をかくワザ
スケッチブックに丸く手のひらをかき、そこに指を5本はえさせる
注意
・親指の生えている場所とむき
・指の長さ
・関節は親指は一つ、他は二つ。

レッスン17 動いた手をかくワザ
まず、手のひらをかいて、それから指をかく。
この方法でチョキやグーの手をかく。
重なる部分があるので、手前の指からかくとよい。
手の甲側からかくときは、折り曲げた指が隠れているのに気をつける。
鉄棒を握っている手は鉄棒を先に、手のひら、指の順でかく
もっていもの、つまんでいるものから先にかく

レッスン18 あやとりをする(人間のからだを動かす)
スケッチブックに自分の顔をかき、色をぬる。
首はかかずいきなり胴体をかく、頭と胴体はまっすぐにつけない。
手をかく。左右で同じ配置にしない。
肩から腕をつなぐ。なるべく遠回りするようにつなぐと伸び伸びした感じになる。このとき画用紙からはみだすなら当て紙をしてもよい。
服をきせる。腕と服が二重の線になるが、色を塗るので問題ない。袖口は腕を包むように注意してかく。模様やポケット、ボタンなど一つ一つかく。
服と腕に色を塗る。服は同じいろにしないで、濃いところと薄いところの変化をつける
あやとりのひもは目立つ色ではっきりとペンやクレヨンでかく。

レッスン19 シャボン玉をふく
若竹色の紙に、レッスンん11でかいたシャボン玉を切ってはる。(上のほう)
膨らませているひとを決める(必ずだれをかくか具体的にきめてからかくこと)
鉛筆でかたむけてストローをかき、手の甲、指をかく。親指はストローのした、人差し指はストローの上からかぶさるように曲がる。残りの3本は自由。
口をかく(逆さ)、鼻、眼、まぬ、あご、ほお、耳、髪の毛の順にかく
胴体をかく(顔にまっすぐにしない)
肩から腕をつなぐ
服をきせる
色をぬる(色画用紙の場合白をつかうときれいになる、白に少し赤をいれるとさらに映える)
重ねて人物をかくと奥行きがでる。

レッスン20 手足をつなぐワザ
阿波踊りを踊っている絵をかく。
顔と胴体、手足だけがかいてあるのでつなぐ。まず直線でつなぐ。手足の配置が動きが出るように配置されていれば、これだけで動きがでる。
次に曲線でつなぐ。より人間らしく動きのある絵になる。
自由つなぎ(交差したりグルグルまわしたり、なんでもありのつなぎかた)でつなぐ。これが一番よいといっていた。
ゆっくりと、気持ちをこめて阿波踊りの線でかくと、生命感がうまれる。形が正確でも、人形のように命が感じられないのは絵とはいえない。
注意
・胴体は服の線を胴体の上にかかず、胴体の線をそのままつかう。
・袖口や半ズボンのすそは腕や足がちゃんと中からでているようにかく。


第4章 動物をかくコツ
かいちるその部分に集中して楽しむ。
動物をかけるようになって、物語を題材に絵をかいてみる
準備
うす浅黄色(淡い藍色)かラベンダー色の色紙・・・屋根の上の白い猫に使う
薄茶色の色画用紙・・・スーホの白い馬をかく
黄ボール紙か茶色か灰色の色画用紙・・・鳥を捕る人をかく
スケッチブック、油性ペン、絵の具道具

レッスン21 ネコの顔をかくワザ
ネコのきほんはとがった三角の耳とヒゲ。顔の形は横長、縦長、ひょうたん型、三角などなんどもよい。

レッスン22 ネコの体を動かすワザ
例として、普通の動きのないねこ、横にまっすぐついた胴体とまっすぐな手足の絵をあげる
次にやわらかな楕円で胴体を、やわらかい曲線で手足としっぽをつなげたのをカタツムリの線でかいた例をあげる。こうすると動きがでる。
練習として、スケッチブックに猫の顔をかき、四隅にしっぽをかいて、それぞれのしっぽにつなげた体をかいてみる。
完成したらレッスン8、9、10の方法で色をつける。

レッスン23 屋根の上の白いネコをかく
色画用紙(うす浅黄いろかラベンダー)に動きのあるネコをペンでかく。
ペンでかいた線をけさないように、レッスン9のいちばん濃い段階に絵の具をといて塗る。
白だけだとつまらないので、少し赤や黄、青などを混ぜて塗る。
あとはまわりにいろんなポーズと模様のネコをかく
背景は夜の空を広くとる。ネコが屋根から離れていてもかまわない。
屋根は水平にしないで斜めにする。瓦は一枚一枚しっかりかく。まがったり大きさがそろっていなくてもかまわない。
空の色は青や藍色または深い緑をつかうとよくあう。パレットに絵の具をどっさりだして、思い切り濃く、ドロドロ気味に色をつくる。広いところは大筆、せまいところは小筆でぬる。屋根やネコのせんにくっつけないで1mm-2mmすきまを空けてぬると、空とネコ、屋根との距離感がでる。

レッスン24 犬やオオカミ、キツネなどをかくワザ(顔の長い動物をかく)
顔は横向きに書いた方が簡単。
まず最初に顔の円をかき、次に耳、鼻を顔につなぎ、口、目を書き加える。
顔→胴体→しっぽ→足の順にかく。
カタツムリの線でたくさん練習する。

レッスン25 馬をかくワザ
犬やオオカミと少し違うが、書き方はいっしょ。
最初に輪郭をかく。馬の顔は長いので、卵をすこし長く引き伸ばした楕円形にする。
ここに短い口と尖らせた耳をつける。眼は黒目をおおきくやさしそうにする。
たてがみは頭の上と首につける。
全身を書くときには、胴体→顔→首→しっぽ→足の順でかく。
首の長い動物は胴体からかくとバランスよくかける。
カタツムリの線を守る

レッスン26 「スーホの白い馬」をかく
馬の絵の練習をする。
まず白い馬を元気よく描く
次に馬にのっているスーホを胴体からかく、そのあと顔をかく。体の上から服をかく。モンゴルの服でなくてもいい。
その後馬に色を塗る。濃いめのドロドロにして少し赤や青、黄をまぜると美しくなる。
スーホは赤や青、黄色のはっきりとした色をつかって目立つように塗る。
白い馬のうしろに他の馬をかく、色は白が引き立つように茶色や黒の濃い色がよい。
周囲をかく。風景でもよいが、参考作品はスピード感がでるような縞模様がかかれていた。

レッスン27 鳥のきほんをかくワザ(鳥類をかく)
例の鳥をかく、書き方は胴体→顔→首→くちばし→尾→足→足→羽
同じ順序で雀(どうたいがまるく、首が無く、羽根や足がみじかい)や鴨(すずめよりスマートでくびがある)などかいてみる。少しその鳥の特徴をだすとよい。

レッスン28 カモを動かすワザ
例の3つのかも、くちばしを地面につけている、ふりかえっている、下向きで首をまげているをかく
注意、カタツムリの線でかく、鳥の体が直線にならず、しなやかになるようにする。顔をかくときには胴体からはなしてかく。そしてしなやかな線でつなぐ。

レッスン29 鳥を捕る人をかく
まず空をかく。シロサギがきれいに生えるよう青紫か深緑にする。パレットに二つの色をだし真ん中の大きなパレットに水たっぷりに色をつくる。
空を塗るときには流れをつくる、うずまきや波打つような形などなんでもよい。
大筆にしたたるほど色水をふくませて一気に塗る
サギを描く前にトリの基本形3つを練習。羽根を水平にひろげたところ。羽根をあげたところ、羽根をさげたところ。どれも胴体からかく。
練習が終わったら鳥捕りをかく。人間のかきかたを思い出してかく。必ずしも物語の服装でなくていい。
鳥捕りに色をぬる。少しドロドロにといた色をつくり、一発彩色法を基本にぬるが、薄ければ重ねてよい。
鳥捕りの近くに最初のサギをかく。そして色を塗る。
次は3羽まとめてかく、みな違う動きをさせること。大きさもかえる。白には少し他の色をまぜる。
何羽かかいては塗るをくりかえす。遠いところのサギを点でかき加えたりすると、ますます遠近感がでる。
地面は「河原母子草」が生えていることになっているが、正確にかかず、自分の好きな花をあまりごちゃごちゃせいないように大まかにかく。レッスン9の一番薄い段階の色をぬって完成。


第5章 木をかくコツ
準備 水性カラーペン、スケッチブック、4B鉛筆、絵の具道具

レッスン30 ひと筆で木をかくワザ
木は下書きをしないでいきなり筆で書く方が生き生きした絵になる。
パレットにこげ茶の絵の具を出して大量に色水をつくる。レッスン9の一番か2番目に濃い段階。
まず、木の幹を大筆(20号程度)に色水をたっぷり含ませて、下から上にゆっくり引き上げて、少し曲げてかく。
ひと筆が無理なら、ふた筆、三筆でかく。それ以上だと勢いがなくなる
幹がかけたら、幹の手前を横切る太い枝と幹の向こう側にのびる枝をカタツムリの線でかく、立体感がでる
中筆で中くらいの太さの枝を書き加える
この時の法則
・木の枝は、一つが二つにまたそれが二つにわかれている。
・まれに一つが三つにわかれることもある。
ゆっくり二つずつにわかれさせながら枝をかく。
別の絵の具でかいてみる。
人間や鳥をかきこむ。

レッスン31 水仙月の四日をかく
雪狼が宿り木をかじり取っている場面をかく
画面下に丘を、そこに木をかく
木の幹と大きな枝をかいたら狼をかく
細い枝をかく、あまり細かいと空を塗るのが大変になる。
下の狼と雪童子をかく。
空をぬる。他との境界を1mm-2mmあける。筆を使い分ける

レッスン32 手袋を買いにをかく
月と山、雪の野原を鉛筆でかく。山や野原は縦半分より下にくるようにする。木が空とたくさん重なると「たらしこみの術」で塗った美しさがでる。
水性カラーペンの、薄紫や朱色、水色、ピンクなどで美しい木をかく。
枝は巣っきり伸ばして線を途中でおわらせず、画面の外にでるようにかく。月のまわりは枝がこないように少しあける。
たらしこみの術で木をぬる。カラーペンがにじんだところに色を誑し込む。木の外側に水がはみdさないように注意
空に色を塗る、月の周囲はぬらないであとでぼかす。月から遠いところは暗くする。
レッスン24の方法でキツネをかく、キツネを塗る、
雪は空の色を水で薄めて透明にしてさっとむる、影は少し濃く。月明かりは少し黄色にする。
モチモチの木も同じ方法でかいていた。


第6章 ポスターをかくコツ
はじめから全体を考えず、書いたものを色画用紙に置いて構成を考えるとよい
準備 色画用紙、ペン、のり、はさみ、カッター、絵の具道具

レッスン33 ポスターを構成するワザ
ポスターはかくものと考えない、切ってはるもの。
例では選挙のポスターように投票用紙をつまんだ手を書いて、それを台紙に張って、文字をかいていた。
いろいろな色画用紙にあててみて似合う色をきめる。

レッスン34 ピエロでいろいろなポスターをかこう
いろいろなピエロの顔をかいて、色画用紙にはって、体と文字を加える。
色を塗るときはポスターぬりの術をつかう。
あとは他にかいて切って使う。

レッスン35 自分の顔からポスターをかこう
お米を食べるポスターを描いてみる。
顔はレッスン13の方法でかき、切り取って色をぬる。
最初に書いた絵が小さい方が選択の幅があるので便利。

レッスン36 たらしこみの術でポスターを描こう
水性ペンとたらしこみの術で川の背景をかき、その上に蟹を切り張りした。



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