子供向けに書かれた、冬の代表的な星座のいわれのものがたり

おうし座・・・フェニキアの王女エウロペをさらうゼウスの姿。ゼウスは雄牛の姿で王女に近づいて背中にのせてさらっていった。さらっていきついたところがヨーロッパ大陸でエウロペが語源

ぎょしゃ座・・・大地の女神ガイアと足の不自由な鍛冶屋の神ヘーファイストスの間の息子エリクトニオスの姿。アテナーイの王になった彼は、足が不自由だったので4頭だての馬車を発明し、それにのっていた。

オリオン座・・・ポセイドンの息子オリオンは狩の名人で、ある日女神アルテミスに会い。狩が上手な二人は意気投合する。しかし、アルテミスの兄アポロンはそれを快くおもわず、策略をもちいて、アルテミスにオリオンを射殺させる。

ほ座・とも座・りゅうこつ座・らしんばん座・・・テーベの北イオルコスという王国の王子イアソンは、叔父から王座をとりもどすため、コルキス国に金毛羊皮をとりにいく。コルキス王の娘メディアの助けもあって首尾よく取り返します。国にもどってから冒険に使ったアルゴー号をポセイドンにささげ、それが天にあがった姿がこの4つの星座

ふたご座・・・スパルタ王のお后レーダからうまれた双子は、一人はゼウスの血をひく、ポリデゥーケース、もうひとりはスパルタ王の息子カストールで、ふたりは仲良くそだちました。しかしあるとき争いのなかでカストールは死んでしまいます。ポリデゥーケースはゼウスの息子で不死の体をもつため、ふたりははなればなれになってしまいます。ポリデゥーケースはどうかカストールを生き返らせてくれとゼウスにたのみますが、人間をいきかえらせることはできないので、ポリデゥーケースが一日ごとに死者の国をおとづれることになりました。そのご二人は天にあげられました。

おおいぬ座・こいぬ座・・・テーベのカドメイアに決してつかまらない狐がいました。狐は生贄に子どもをたべて、人々をこまらせていました。狐をつかまえるため、決してにがさない犬ラエラプスがよばれましたが、勝負がつきません。これをみていたゼウスは両方を石にかえました。やがて悪い狐をしりぞけたラエラプスは天にあげられました。

こいぬ座・・・酒の神ディオニソスにぶどう酒をつくったイーカリオスは村人に飲ませますが、酔っ払った村人は毒だとおもってイーカリオスを殺してしまいます。そばにつながれていた犬マイラは必死で吼えましたが、娘のエーリゴネーが戻ってきたときにはイーカリオスは死んでいました。まもなくマイラも主人を失いがっくりして死んでしまいました。かわいそうに思った神がマイラを天にあげました。

冬の際座の見つけ方解説


星と星座の伝説 冬

  • 作者: 瀬川 昌男
  • 出版社/メーカー: 小峰書店
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 大型本