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天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話 [資産]

ギャンブルや投資で財を成した数学者たちと、その協力者たち、そしてそれを取り締まる側の話も交えた内容だった。

クロード・シャノンは情報理論を打ち立てた人で、複雑なものから簡潔な答えを導きだすのがうまかった。その論文は多方面にわたり、早くから天才といわれた。しかし興味はいろいろなところに移り、晩年になるほど論文は少なっている。ギャンブルや株に関する興味があり、実際に自分でも投資して利益をあげた。
2進数を考えた人。またメッセージを符号化することによって通信回線のほとんど全容量が使える。符号化でメッセージの誤りを最小にするという理論をうちたてた。ベル研にいてその後MITに移った。のちに語った投資の方法から裁定取引ではなくファンダメンタル手法といえるだろうこと。テクニカル分析は否定していたことがうかがえる。

ジョン・ケリー・2世はベル研でシャノンの次に頭がいいと言われたが、若くしてくも膜下出血でなくなった。ケリー基準を唱えた。

エド・ソープはシャノンとともにブラックジャックやルーレットの必勝法を考えて、実際に実行した。
しかし、カジノで儲ける限界も感じ、債権や株式の世界に転じた。のちにファンドを作った。そのパフォーマンスは驚異的で、その後も香港の競馬必勝法などを考えた。
のちにブラック=ショールズが考えたオプションの適正価格を求める方法とほぼ同じものを考え、さらにそのリスクをなくすために同じ価値のものを同時に空売りと買いをするという手法を考えた。市場はそれほど効率的ではないと考え、裁定取引で儲けられるとした。「相場に勝つ」という著書もある。効率的市場仮説マフィアによれば、ソープのような裁定取引をするひとがいるから市場は効率的になるというのだが・・


ハイテクとギャンブル
電信がインサイダーに利用されていたことがある。競馬の結果をのみ屋に教えるなど。
ルーレットやブラックジャックの記憶補助装置(作ったのはソープやシャノンの数学者たちだけど)
究極ギャンブルの株式市場では、価格の確率分布や、ワラントやオプションの適正価格計算をコンピュータでやるようになった。

でも、インサイダー情報はいつまであるかわからないし、違法になる可能性がある。
ルーレットやブラックジャックはカジノに損させることになるので、あまりやるとルール変更されたりカジノから追い出されたりする。
その点、株式市場は胴元のないギャンブルで、証券会社は手数料で儲けるから取引さえあればよい。ここでのもうけは基本的に負けた投資家から勝った投資家にうつるわけだ。ただし、法律で市場を混乱させる取引だとされれば禁止されることもあるわけだ。また税制の影響も受ける。


ポール・サミュエルソンが効率的市場仮説を唱えてから、市場に勝とは市場の平均リターンより上回ることで、それは知能ではなく運であるといわれるようになった。だって市場はすべての情報を織り込んでいて、しかも株式の価格の予想は不可能だから。

しかし、一貫して利益を上げている少数の例外がある。
中でもエド・ソープは、最初に立ち上げたファンドからずっと、市場平均を上回り、さらには市場とは無関係なリターンをたたき出す。例1987年ブラックマンデーのあったとし市場のリターンはマイナスだったが、ソープのプリンストン・ニューポートは34%の利回りをたたき出した。
また、ウォーレン・バフェットや、クロード・シャノン(ファンドではなく個人)も市場の平均リターンを上回っている。

それらの投資法に使われているなかで、重要なのが「ケリー基準」。
ケリー基準は不確実な情報を基に賭ける場合の基準で、簡単にいうと信じる度合い(オッズ)を分散して賭ける。
勝つ確率が高いものほどたくさん賭けるが、他にも分散して賭けるので、資産が0になることがない。
また、信じるに足る情報(エッジ)がないときは賭けない。
これとほぼ同じことを言っているのが幾何平均。幾何平均は結果N個すべてを掛け算して、それをN乗根したもので、特徴としては結果に0があれば、0になるということがある。
ケリー基準で賭けるというのは結果の期待値の幾何平均を最大にすることと同じらしい。
資金を複利で運用する場合、幾何平均を最大にすることが、長期的に見るともっとも資産を早く増やす方法となる。(サミュエルソンが指摘するように幾何平均だけだは短期的にはおおきく減らすこともある。リスクが大きくなるから)
シャノンやソープがギャンブルで儲けようとしていたころから必勝法の他に重視していたのが資金管理。
どんな必勝法でも、残高が0になると退場になってしまう。ケリー基準(幾何平均)は資金管理にとっても重要だったわけだ。本には4つの資金管理方法のグラフがのっていた。全額投入、マーチンゲール、固定、ケリー
期間が長ければケリーが勝が、その線はギザギザである。
著者はバフェットや、シャノンは自分のエッジのある分野(よく知っている分野)で、信じる度合いを賭けることで資産を爆発的にふやしと分析していた。しかし、彼らと同じエッジを他の投資家は持てないので反復不可能であろうといっていた。
また、エド・ソープはリスクを回避する方法が完璧であると考える場合は、レバレッジをかけてさえいたらしい。つまり信じる度合いが100%だったわけだ。でもこれでは元金をすることがあるので本来のケリー基準ではない。

ちなみに複利を使わず、一回ずつの結果を積み重ねる場合は期待値が算術平均に近づくはずなので、算術平均が最大にするようにする。そして算術平均は常に幾何平均より大きい。

シャノンの魔物
シャノンが考えた効率的市場から利益を生み出す方法。
株と現金を同じ比率でもち、毎日その比率を調整していくと、計算上はランダムに上下動する市場でも利益をだせるのだそう。もっともシャノンは手数料の分で負けるといっている。

マクスウェルの魔物
速い分子と遅い分子を見分ける魔物がいて、速い分子がきたらドアをあけ、それ以外は閉めておく。これをくりかえすと扉の向こうとこちらで熱の差ができてエネルギーがただで生み出される。この話はどこか上に似ている。
でも、のちに魔物が戸を開けるかどうかの情報の分のエントロピーが、生み出されるエネルギーになると説明された。情報を書き換えるとエントロピーは増大すると証明されているらしい。

シャノンの魔物が儲かるのは他の投資家のお金を自分のところに移しているからと説明していた。


期待値と効用をわけて考えたのは、ダニエル・ベルヌーイでその説明は「サンクトペテルブルグの賭け」として知られている。コインをトスして裏がでたら裏が出るまでの回数のコインがもらえるとする。計算するとこの期待値は無限大なので、ゲームの参加代がいくらでも参加する方が合理的なのだが、実際にはやる人はいないだろう。
得られる金額とその効用は違うということ。
著者は富の増加の最適化と効用は違う例として、隣り合う2件の家の例を使っていた。
ジョーンズ家は必要なものを買うために投資する。車や入学資金だ。算術平均
ケリー家は富を増大させるために投資する。他は考えない。結果としてケリー家の方が富が大きくなる。ただし、期間が十分にながければだが。


ソープのリスクを減らす方法
ランダムウォークの確率分布(ふり幅)を計算する。
相関関係のあるものについて空売りと買いを同時に行う。
ケリー基準で賭ける資金を調整する。
ワラントやオプションの最適価格を計算する方法。(適正価格はだれもそれを使って儲けられない価格)

適正価格の計算方法はブラック・ショールズ・マートンも求めていて、ソープは特にマートンが信用を変数にいれとことを褒めていたらしい。

マーコウィッツによるリスク管理
リターンが同じでもそのばらつきは違う。ばらつきが少ないものがリスクの少ないもの。
平均分散分析と統計学を使い。最適なポートフォリオを求める方法を考案。
ただし、リターンは平均的で、複利的投資は行わないのが前提。
ケリー方式との違いを1年後の株価の確率にあわせて作ったルーレットで説明していた。

LTCM破たん
ショールズやマートンが経営者として名前を連ねたファンド。
たくさんの資金をあつめたが、ロシア国債のディフォルトのとき破たん。
破たんの原因
太いしっぽ、傲慢、分散不足
ケリー基準は使っていなかった。確率の低い事象が起こった時、レバレッジをかけていたので一気に破たんした。

指標プロジェクト
統計学的裁定取引。上がった株を売り、下がった株を買うというのが基本。
これに因子分析(業界別にして多様化をはかったりする)を加えたり、経済ニュースによる取引停止リストを使ったりして利益を出す。
ソープのプリンストン=ニューポートで検討されたが他の手法ほどの成果がなかったので採用されなかった。
のちにリッジラインパートナーズとして、コンピュータによる自動売買として採用され、ロシア国債が破たんした1998年でも47%のリターンを達成。
一つ一つの取引は利益が小さいため、大量の売買が必要だったらしい。
のちに同じようなファンドが設立されるにつれ、そのエッジがなくなって、中止された。

著者によれば執筆時点でサミュエルソンが異端視しているのは対数的効用とそこから導かれる誤った命題だそう。
また、トレンドとしては効率的市場仮説は一部の成功したファンドによって否定されつつあって、やはり市場から利益を生む方法は運以外にあるという方向らしい。

効率的市場仮説マフィアによれば、成功したファンドは運のいい例外
またケリー基準は期間が長ければ確かに利益を最大にするが、リスクも永遠にとるので、いつの時点でも資産を0にしないまでも大幅に減らす可能性があるという指摘がある。



天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話

天才数学者はこう賭ける―誰も語らなかった株とギャンブルの話

  • 作者: ウィリアム パウンドストーン
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本



天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方 [資産]

数学者である著者はワールドコムに出資して、失敗した経験がある。
しかも、どんどん株価が下がり続けるなか、自分に言い訳して信用買いまでした重症だったらしい。
この本は、市場について言われていること、理論を数学者といして一般向けにわかりやすく書いたもの。
たとえ話がすごくおもしろかった。

正しいことと市場について正しいことは違う。考え方が間違っていても結果が正しければお金は儲かる。
例 授業で先生が「代名詞を二つあげなさい」といったとする。だれも手を上げないのでトミーを指すと彼は「誰?俺?」といったとする。これでも正解なわけだ。

●心理
投資は他人の行動を予測して自分の行動を合わせるわけだ。
著者が確率論を教えていたときやったこと
毎日小テストをだし、解答用紙の下に四角いチェック欄を書いておく、そこには「チェックをつけた学生は10点プラスする。ただし10点は、チェックをつけた学生がクラスの半分未満だった場合だけプラスし、もしも半分以上がチェックしていていたら、チェックした人からは10点マイナスする」
結果は最初チェックをつける学生は少人数だったが、やがて半数をこえ、マイナスがでると一気にチェックをいれる学生が減った。その後チェックをいれる学生は40%ほどに安定したが、40%のメンバーはいつもちがっている状態におちついたという。

共有知識が市場の急変を起こす理論
相互知識・・・グループのメンバーがみな知っている情報
共有知識・・・グループのメンバーがみな知っていて、さらに他のメンバーがその情報をしっていると自分がしっており、かつ他のメンバーがその情報を知っていると自分がしっていることを知っており・・・な知識
これの例
ある村に結婚したカップルがたくさんいて、女性はそれぞれ他の女性の夫が浮気をすればすぐ気が付くが、自分の夫の浮気には気付かない。夫が浮気した場合妻はその日のうちに夫を殺す。女性は皆このおきてを守っていて、頭がよく、他の女性も頭が良いと知っている。そして情け深いので他の女性の夫の浮気は知っていても本人には教えない。夫のうち20人は浮気をしていたとする。しかし、自分の夫の浮気はわからないので、誰も殺されない。そこに族長がやってきて、「少なくとも一人は浮気をしている夫がいる」と警告する。(共有知識)
そうすると、19日は平和にすぎるが、20日目には浮気していた夫全員が殺される。
2人だけが浮気をしている場合を考えるとわかりやすくて、A夫人とB夫人の夫が浮気してたとして、A夫人はB夫人夫が浮気していることを知っているのだから、最初の日にB夫人の夫が殺されなかったのを見て、他にも浮気ものがいるのを知る。そしてそれは自分の夫以外はあり得ないのだから、翌日二人は殺される。

このたとえ話は以下のように考えると市場にも当てはまる。
族長の警告・・・証券取引委員会発表
妻たちの不安・・・投資家の不安
夫がふらふらしていない間の妻たちの幸せ・・・自分の持っている会社が粉飾決算していないときの幸せ
夫殺し・・・株の売却
族長の発言と粛清の時間差・・・証券取引委員会の検査と株の暴落の時間差


投資の心理学 行動ファイナンス
人間は合理的に行動し、利益を最大化させるわけではない。
むしろ、認知上の盲点や、心理的錯覚弱点のせいで、非合理的・非生産的な行動をとることが多い。
例 最後通牒ゲーム
こういった研究は行動経済学としてまとめられている。
アンカリング・・・最初に数字をみせられると、次になにかの数を選ぶときなどにその数字に影響されること
利用可能性の誤謬・・・何に関するニュースも心理的に慣れ親しんでいる物事に結びつけてとらえてしまう傾向。
追認バイアス・・・仮説を肯定する現象ばかりに注目し、否定する現象を無視してしまう傾向
現状維持バイアス・・・お金で相続したらいろいろな投資をするが債権で相続したらそのままにする人が多い
所得効果・・・自分が持っているというだけで、そのモノに他人が持っているモノより高い価値を与える傾向
消極的に降りかかった損失は、積極的に関与したために起こった損失ほどには後悔の念をもたらさない。そのため投資家は後悔する可能性を最小化しようという傾向が過剰になる。そのため損失を回避しようと利益を得るためにとったより大きなリスクをとったりする。
心の家計簿・・・夜退屈した男がチップにおいた5ドルがそのままになっているのをみつけ、それを持ってカジノへ降りる。彼は勝ち続け何億ドルも儲けるが最後にすべてを失う。部屋に帰ってくると、妻が「どうだった?」と尋ねる。彼は「たいしてやられなかったよ。5ドル負けた」という。私たちは知らず知らずのうちにお金を奇妙な方法で分類し、異なった扱いをする。


著者はワールドコムを初めて買ったとき40ドル台だった。それはアンカリングとして働き、株価が20ドルになっても割安になったから難平買いをしようという判断になった。その後株価がどんどんさがっても、この価格で買えば取り戻せるという思考になっていて、利益より多いリスクをとっていることがわからなかったといっていた。
また、他のアナリストのワールドコムに対する判断が「ストロング・バイ」なのを見て安心したり、不利な情報には目をつぶったこと。ワールドコムの損失とそれによって書いた本の印税を合算していたこと。

ヒューリスティック・・・ベイズの条件付き確率で計算して確率の高いほうに行動するよりも、おおよそ正しい判断を簡便的に行うこと。

自己実現的信念
市場は私たちから独立に決まる科学や数学とは異なっている。意思を持った奇妙な動物のようにふるまう。
十分な数の人がある株が上がると信じるなら、その株は上昇する。それを逆手にとって、買った銘柄について良い情報を流し、追随するひとがでて、上がったところで売る、「ハンプ・アンド・ダンプ」その反対の「ショート・アンド・ディストート」解説

データ・マイニング
狭い範囲の調査でよくしらべれば、一定の期間や一定のセクターで大きなリターンをあげている一見効果的な規則性が必ず見つかる。これは聖書に込められた暗号を読み解こうとする人たちとちょっと似ている。
関連性を見つけようと血眼になって努力を行う人は「生き残りバイアス」に騙される。これは失敗したファンドは消えてしまうので、生き残ったファンドのパフォーマンスは本当のパフォーマンスよりよくなるというもの。


投資家が2人だけいる投資クラブが毎週10銘柄中から1銘柄を選ぶ
毎週1銘柄に幸運の女神が微笑み、急激に値上がりする。他の9銘柄は狭い範囲で上下動をする。
ジョージは価格の変動はランダムだからとサイコロをふって銘柄を選ぶ
マーサはQ分析という怪しい方法をつかったニューズレターを使い、そこに書いてある銘柄を選ぶ。
高いパフォーマンスがでる確率が高いのは実はマーサのほう。
ジョージの確率 ジョージが上がる銘柄を選ぶ確率1/10 女神がその銘柄を選ぶ確率1/10をかけるので、1%
マーサの確率 マーサが上がる銘柄を選ぶ確率1(ニューズレターに従うので) 女神がその銘柄を選ぶ確率1/10をかけるので10% 
これだけ見るとQ分析がよさそうに見えるだろうが、実は確率の問題でQ分析がすぐれているわけではない。


●テクニカル分析
グラフやパターンを使って市場の短期の方向性を見分け、それを利用しようとする手法一般
著者によれば、テクニカル分析は実はまったく工学的ではなく、むしろ「トレンド分析」と呼んだほうがよいそうだ。それは群集行動についていくことで、そのため著者はテクニカル分析に嫌悪感を持っていると告白している。しかし大衆を蔑視するのは思い上がりだともいっていた。
テクニカル分析を正当化する論拠は不透明。先にみてきたように短期的に利益をあげる手法を探すことはできるだろうし、儲けている人もいるだろうが、インデックスファンドより儲けている人がどのくらいいるかは怪しい。
エリオット波動や黄金比、移動平均線というものは、どの期間をとるかや波動のどこにいるかの判断についてあいまいさを残している。
レジスタンス・サポート、変化することがあるし、数量化できない。
ヘッドアンドショルダーなどのパターンも、価格の刻みによって出現したりしなかったりする。
カレンダー効果とよばれる特定の時期の株価が特定の動きをするという行動モデル的なものもあるがどれも数量化は難しい。
しかし、投資家にとっては理論の根拠はともかく儲かればよいわけで、短期のモメンタムではテクニカル分析は有効だとする研究もある。つまり根拠はよくわからないがなにかのルールで儲かるわけだ。

二つの損をするゲームを考える。-500から+500までの階段をコイン投げで移動する。
ゲームSは表なら1段あがり、裏なら一段下がる。使用するコインは表49.5% 裏50.5%十分長くゲームすればやがてー500に行きつく
ゲームCでは、2種類のコインを使う。良いコインは表74.5%、裏25.5%。悪いコインは表9.5% 裏90.5%。表がでれば一段あがり、裏がでれば一段下がる。3の倍数の段にいるときは悪いコインを使い。それ以外は良いコインを使う。
これも悪いコインが全体で1/3より多く使うことになるので負ける。
しかし、このゲームを組み合わせて、S2回C2回などの順でやる(途中で段は変えない)と500段に行きつく。
これを応用すれば新しいテクニカルがうみだせるかも!


●効率的市場仮説
効率的な市場では、多数の賢明な参加者間の競争によって、任意の時点における個別証券の実際の価格が、過去に発生した事象および将来発生すると市場がその時点で予想している事象の両方をすでに反映しているという状態に至る。という理論。
どんな情報が株価におりこまれているか仮定による類型がある
1.最も弱い仮定では、過去の市場価格に関する情報はすべて株価におりこまれていると考える。そうなるとテクニカル分析は無駄ということになる。
2.1より仮定の強い類型では企業に関する公開情報はすべて株価に織り込まれていると考える。そうするとファンダメンタル分析も役にたたなくなる
3.もっとも仮定の強い類型では すべての種類の情報がすでに株価に織り込まれていると考える。そうなるとインサイダー取引も役にたたない。
3.に関するジョーク
2人の効率的市場論者が道をあるいていると、100ドル札をみつける。しかし、そのまま通り過ぎた。なぜならそれが本物ならすでに誰かに拾われているはずだから。

テクニカル分析もファンダメンタル分析も儲けている人はいるだろうが、その収益機会はみなにしられると徐々に消滅する現象がおきるし、結局インデックスファンドより常に高いパフォーマンスを維持することはできない。

市場が効率的になるにしたがって市場はより予測不能になり、将来の株価を動かすのは予測不能なニュースということになる。市場は過去の記憶を一切残しておらず、一般にランダム・ウォークと呼ばれる変動をとることになる。

効率的市場仮説を支持するのに重大な欠陥はない。しかし、著者はワールドコムなどの不正会計の経験から株式に関する入手可能な情報がいつも急速に共有知識になるとは信じられなくなったそうである。

しかし、市場がランダムだからといって、勝ち組負け組がないわけではない。
ヘンリーとトミーが1000回のコイン投げをすれば、勝つ確率は5分5分だが、全体の時間の96%でどちらかがリードを保つ可能性が高い。また、実際にコイン投げをしてみればわかるが、実際には表や裏が連続して出ることが多い。これは平均への回帰や確率が1/2であるということと矛盾はしない。ランダムなものは一見ランダムにみえないらしく、人間がコイン投げをしたとして表裏を表に書いていくと、実際にはなげていないことがわかるそうである。
それなのに、なんにでも説明をつけたがる人間は、偶然に発生した「連続の勝ち」または「連続の負け」を後づけで説明している。

そしてこのコイン投げの結果をグラフにすると驚くほど株価の動きににているのだそうだ。
また、バリュー投資家の花形ウォーレン・バフェットのような投資家は一貫して利益をだしていて、市場のランダム性の反証とされるが、いまや彼の銘柄選択は市場に影響をあたえているので、ランダム性の反証にはならない。

このランダム性を利用して、半分の投資家に「あがる」半分の投資家に「さがる」のニューズレターを送り、的中したほうを半分にわけ、また半分に「あがる」半分に「さがる」をおくり、連続してあたった人からお金を取るという詐欺が解説されていた。

ベンフォードの法則
最上位の数字が1である確率は30%、2は18%、3は12.5%というように大きな数値ほど最初に来ることは稀であるという経験則。
人間が数字を操作するとこれには従わなくなるので、不正な会計をチェックするときに使えるかもしれない。


●ファンダメンタル分析
その根源をなす数理ファイナンスは金利の複利効果「e」=金利の複利効果に見られる指数関数的成長を表す。
複利計算の公式化の説明。
現在価値の計算方法。与えられた将来時点にその金額を得るために、今日しなければならない金額
ファンダメンタル分析ではこの方法で株式を評価する。
ファンダメンタルでは、価格は株を売却するときの理にかなった期待価格の現在価値とそれまでに受け取る配当の割引価値の合計にだいたい等しいと考え、現在の株価がそれより割安なら買いとなる。
これなら心理的余地はなさそうだが、実は割り引く過程で不確実な将来の金利や配当政策などの要素がはいって、感情によるバイアスの影響を受ける。

将来の過小評価の極端な例
ねずみ講などで、短期間で強烈な利益を約束して、かき集めたお金を前の人に払う。人は1目先のことしか考えないからこのような詐欺にひっかかるし、実際もっとばかなやつをつれてくれば自分は儲かる。

平均ではお金持ちになるはずなのに、可能性ではほとんど貧乏になる数学的説明
リターンの算術平均と、幾何平均が違うから
算術平均は数値を合計してNで割ったもの。幾何平均とはN回連続して受け取れば与えられたN個のリターンを受け取ったのと同じ結果になるようなリターン。
リターンの幾何平均=[(1+1期目のリターン)×(1+2期目のリターン)×・・・・(1+N期目のリターン)]のN乗根-1

IPOの1週間後半分の株は80%上昇し、半分の株は60%下落するとする。
算術平均の平均リターンは10%で計算上1年間で1万ドルが140万ドルになる。
しかし、幾何平均で計算すると1万ドルは1.95ドルになる。そして幾何平均がもっとも可能性の高いリターンである。
つまり運のいい投資家には80%のリターンが何度も訪れて平均をおしあげる一方、運の悪い投資家は-60%を何度も経験し、1年以内に資産をすべて失うが、その最大は最初の1万ドルだけである。

P/Eレシオ・・・企業の株価Pを企業のEPS(1株あたり利益/1年)であるEで割ったもの。高ければ将来の利益に対する期待が大きい。しかし経済全体が強いときにはP/Eは高い水準にとどまる。またPは心理要因がからむし、Eは会計士がでっちあげる利益かもしれない。
PEGレシオ・・・P/Eレシオを利益の年あたり期待成長率の100倍で割ったもの。PEGが低いということは利益成長率がP/Eにくらべて相対的に高いということなので、通常その株は割安と判断される。

バリュー投資・・・先にのべたようないろいろな方法で割安になっている銘柄を買うというもの。
ダウの負け犬戦略・・・ダウ平均のなかで株価配当比率がもっとも低い10銘柄を買う。
これらが有効だという研究結果もある。
運・不運がある事象では極端に良いあるいは悪い結果の後には平均に近い結果が出やすいという平均への回帰で説明できるもの。

財務データはいくらでもごまかせる。人はこんなたとえ話でもだまされるから
ある3人の男がホテルで会議をして30ドル払った。その後料金が実は25ドルだと分かったので、マネージャーはベルボーイに返金する5ドルを持たせた。相手は3人だったので5ドルは割り切れないと思ったベルボーイは自分が2ドルとって、1ドルずつを返金した。そうすると3人の男が払ったのは9×3=27ドル ベルボーイが2ドル受け取ったので足すと29ドル。あと1ドルはどこへ消えた?(じつは計算方法がまちがっているだけ)

またルールをつかって1セント単位まで厳密に計算された会計簿はただしくみえるものだが、数学モデルの適合性がいつも批判の対象になる応用数学のおかれた状況のように。モデルが状況に照らして適切か?仮定が成り立っている保証はあるかの検討が必要だ。


●リスクとの付き合い方
リスクを消し去る方法
分散投資
株式オプション

オプションの保険的使い方1
 たとえば持っている株式が下がる場合に備えてプット(一定期間一定の価格で売る権利)を買う。期間の終わりに株価が売る権利を超えていればそのオプションは使われない。オプションの代金は捨てることになるが、その価格が十分やすければ売却益から差し引いてもプラスになるわけだ。
コールはその逆

オプションの宝くじ的使い方
 例えば今後大きく上昇すると思われる銘柄をコール(一定期間一定の価格で買う権利)を買っておく。期間の終わりにもくろみ通り株価が上昇していれば、権利を行使して即時価で売却して利益をだす。下がっていれば権利は行使せず、コールの代金のみが損失となる。
この方法だと、原資は小さく、考えられる利益はコールの場合無限大。プットの場合も非常に大きくなる。
先に出てきた「はんぷ・アンド・ダンプ」の豪華版ができる。本来リスクヘッジのための仕組みが、価格操作をもくろむものの手で毒に変わるわけだ。

プットやコールは取引市場があり、お金の流れは売り手と買い手で逆になる。そこでオプションの価格が決まる。
オプションの保険的使い方2
カバードコール・・・株を買うと同時に、その株の購入価格より高いコールを売る。
例 1株25ドルで株を購入し、同時に30ドルのコールを売る。価格が30ドルまで上がらなければ、コールの売却代金は自分のものになる。価格が30ドルを上回ったら、自分のもっている株をコールの買い手に売り渡せばよいので株を売るリスクが回避できるわけだ。
他にもいろいろなコールとプットの組み合わせで保険をかける方法がある。

オプションの公式
ルイ・バシェリエが価格の上下が正規分布に従うランダム過程としてとらえて、ブラウン運動の数学理論を応用した公式を作る。しかし複利効果が考慮されていなかった。この効果があると分布は長期的には対数正規分布になる。
ブラック=ショールズオプション公式
変数・・・株式の現在価格、権利行使期間の長さ、金利、オプション権利行使価格、原資産株式のボラティリティ

空売りは、株式が下がることに賭ける悪意ある行為ととらえられたり、損失が理論的に無限大だから危険といわれるが市場に修正をもたらすという効用もある。

X社の評価について、非常に弱気な1からニュートラルな5か6、非常に強気な10までいろいろな見方をする投資家のグループがいる。株を買うのは7から10の人たちで、その人たちの平均評価は8か9くらいになるとする。ここで、1-4の人たちがこの株を空売りできれば、評価は5か6になるわけだ。
また、良い情報だけでなく悪い情報も使えるという点もある。
信用売り・・・証券会社から株を借りて売ること
信用買い・・・持っている株の時価を担保に株を買い増しすること。時価がさがると、マージン・コールという追加料金を請求される。応じなければ株は時価で売却されることになる。
どちらもヘッジファンドでは裁定取引(ほとんど同時に売り買いをしてリスクを小さくして利益をとる取引方法)とともによく使っている。
LTCMはブラック=ショールズ公式を利用した運用をしていたが、世界市場で流動性が枯渇した時に、互いに独立した変数だとおもわれていたものが、隠れた相互依存関係によって悪化して破たんした。

インサイダー取引や株価操作は、数学的に言えば、株価に影響を及ぼすたくさんの予測できない要因のうちの2つにすぎず、実は実行犯はかなり失敗しているのではないだろうか。

期待値
平均値よりも分布のほうが情報が多い。
期待値・・・その数がとる値の平均だが、そのぞれの値がそれぞれの確率でウエイト付けされているもの。
上がる可能性、下がる可能性を%で表し、その期待値に会わせてプットやコールを売ったり買ったりする戦略がたてられるだろう。
ところで、期待値が高いからといって油断は禁物。ばらつきが激しければ一度の失敗で大損することになる。
ばらつきは分散であらわせる。
分散・・・平均からの乖離を2条したものの期待値
標準偏差・・・分散の平方根
数量の取りえる値が2-3個なら標準偏差は役にたたないが、数量がたくさんの異なる値をとりえて、かつそれらの値が正規分布(真中が高くて両側が徐々にひくくなっている)ならば、すべての値の68%が標準偏差1個分の範囲にあり、95%が標準偏差2個分の範囲にある。
たくさんの要因が合わさったものの平均は正規分布に従うという傾向がある。これは偶然ではなく偶然で決まる数量を十分な数だけ集めて合計するとそうなるという中心極限定理というものに従ってそうなるのだそうである。


●分散投資
ジェレミー・シーゲルは著書のなかで、株式の平均リターンは債権の平均リターンより高いから、長期的にみて株式は安全だといっているが、株式のボラティリティは債権のボラティリティより高い。
また、近年の研究ではリスクの分高くなっていた株のリターンは近年の投資家の考えの変化から下がっており、この理論はなりたたなくなりつつあるという主張もある。
株式のリスクは低いと思われれば高くなり、高いと思われれば低くなる。市場は自己反射的、自己修正的に変動する。
現実というものは果てしなく複雑であり、どのようなモデルでも完璧に保管できない。期待値と標準偏差は平均とばらつきを映しているが、そうはいえない状況もありうる。

表がでるまでコインを投げるゲーム。1回目で裏が出ると2ドル、2回目なら4ドル。N回目なら2のN乗もらえる。このゲームをするためにあなたは何ドル払うか?
実は計算すれば利益は無限大なので、いくら払ってもいづれ儲かるのだが、多分ほとんどの人はお金を払いたがらない。
これはお金の効用が額が多くなると満足度の増え方がだんんだん低下することによるとも説明できる。

ポートフォリオ
ケインズは誰でも過去の経済学者の奴隷であるといっているが、投資のアイデアはたいてい過去の経済学者からもってきているものだ。
ファンド・マネージャーになったつもりで、ポートフォリオを組み、そのボラティリティ(標準偏差)を計算してみよう。ということで計算方法がのっていた。
ポートフォリオのボラティリティを求めるためには「共分散(その銘柄がどの程度一緒に動くか)」が必要になる。因果関係の連動性の訳は問わずそれだけを使ってリスクをヘッジするわけだ。共分散の求め方がのっていた。
また、趣旨に賛同できない会社ではたらいているとき、その給料を趣旨に賛同できる団体に寄付するなんて分散も考えられるが、こちらは数量化できない。

ベータ
縦軸にポートフォリオの期待リターン、横軸にボラティリティをとったグラフでポートフォリオを点で表し、そのなかからいろんなレベルのポートフォリオを選び出せば効率的フロンティアを選びだせるという。
しかし、数学的にもとめたからといっても、必ずしも心理的現象を回避できない。
人は自分が快適に感じるリスク水準を決めそのなかで最大のリターンを得ようとするから、リターンに対するボラティリティが高いことに気が付かなかったりする。
他にもいろいろな計算方法があるが、そのたびに新しいデータで計算をやり直したりするので、株式の組み合わせだけのポートフォリオについてすべての計算はできない。
というわけで「シングル・インデックス・モデル」が考えだされた。それはポートフォリオのリターンは単純に市場全体を表すインデックスの変化によってきまるというもので、変動性が統計的にみて市場全体より大きいか小さいか見る。基本となるリスクなしの資産は財務省証券のリターンとされ、これとポートフォリオの期待リターンとの差をベータとする。ベータは株式やポートフォリオが市場の変動に対してどの程度変動するかの数量化といえるが、ベータの求め方にあいまいさが残るのであまり信用できない。

●カオス
ネットワーク理論、カオス、フラクタル
実例をあげて、暴落の説明。
バリュー投資家とテクニカル投資家による駆け引きで市場が動く説明。
またブロックのモデルから、株価のランダムな変動が、投資家相互作用の他に、一部は株価の内生的なものではないかといっていた。
非線形システムでは初期条件の微小な差に鋭敏な反応がでる。市場には非線形モデルが当てはまることが多い。フラクタルがあらわれるものそれで説明できる。
べき法則は正規分布よりもおおきなファットテールをもつ。市場は正規分布よりべき法則のほうがうまく説明できるという説紹介。
べき法則の支配する世界は格差の大きい世界である。

●投資理論はパラドックス
クレタ人が「すべてのクレタ人はうそつきだ」というようなもので、効率的市場仮説は真でもあり偽でもある。
つまりみんなが効率的市場仮説を信じると効率化市場仮説がなりたたなくなるという解説。
そして囚人のジレンマのように、個人として最も望ましい選択ではなく。全体として望ましい選択にいきつくわけだ。
市場の複雑性を、数列で説明。繰り返しのある数列は簡単なプログラムで記述できるが、法則のない数列は、それをかくためにその数列と同じだけの行をもつプログラムがいる。市場もこの規則性のない数列のようなもの。
ゲーム理論などをつかって誰かかが、十分複雑でスピードで市場を予測できるだろうか?でもそうするとニューカムのパラドックスがおきて、基本原理が変わってしまうのだ。
最後のたとえ話
昔西部では牛の重さをはかるために、牛と釣り合う岩を天秤でさがした。そしてそれから岩を量る方法を考えた。



天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方

天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方

  • 作者: ジョン・アレン・パウロス
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2004/01/29
  • メディア: 単行本



魔術師に学ぶFXトレード―プロ化する外国為替市場への普遍的テクニック (現代の錬金術師シリーズ) [資産]

著者はディーラーの経験もあるかたらしい、ポジションテーカーの1日と題して、銀行などのディーラーの生活などを書いてあった。一日のほとんどを情報収集と分析にあて、巨大な資金を動かす彼らの動向は大事だ。
ただ、資金がおおきいことが必ずしも優位とは限らない。
為替市場で大切なのは、手の内を読まれないことなので、あまりに資金が大きいと手の内が読まれやすい。
またコンピュータでの分析と自動売買が進んだことで有効なエッジがあっというまに無効になりやすい。(手の内が読まれやすくなっている)
これに対抗するには、一つの方法ではなく、時間軸を大きくしたり小さくしたり、資金管理をかえたりというランダム化が必要になる。

タートルズの基本戦略を実際の為替市場で検証した結果と、さまざまな理論(P/Lフィルター、ボラティリティ、1/2N戦術、市場分散)などを加味して検証した結果、資金管理(ピラミティング)を加味した検証結果がのっていた。

FX短期ブレイクアウト戦略についての検証
ブレイクアウトの定義、短期ブレイクアウトで利益をだすには多くの僅少の勝ち負けトレードから構成され、ワイドレンジディのトレードをつかむことで決定する。
さまざまなレンジブレイクアウト戦術の検証結果(ボラティリティブレイクアウトなど)
方向性指標を加味した検証結果

FX逆張りの戦術
ADXが下降しているとき(非トレンド)のとき、オシレータまたはボリンジャーバンドのバンドタッチでしかける方法の検証
相場にはパニックがつきもの。感覚的には「10年に1度」が毎年、「100年に一度」が5年に一度おきる感じ。
①パニックの同時衝撃性・・・まったく同じ時間にさまざまな相場参加者に同等のパニックがおこる。時間軸の短いトレーダーはパニックにのみこまれやすいが、同時に逆ポジションをもつチャンスが速くくるともいえる
②パニックの浸透時間差・・・短期的ボラティリティが高まると考えると時間枠を一つおとして考えるとよいといえる。相場観のないトレーダーが優位になる
③パニック時の流動性・・・機関投資家や大投資家は自分のポジションがマーケットでさばけるかが重要になる、また委託者や社内ルールでストップになってしまうこともある。しかし、個人ならわずかな流動性で動ける
パニックは個人投資家に優位

資金管理
コストは・・・売買によるものと、スプリッドと手数料
破産確率で考えると一度のトレードでリスクにさらせるのは資金の2%
ハーフ・オン・ロスなどの資金管理に解説
短期トレーダーのゲームの本質
①低いペイオフレシオ
②高い確率
③1トレードあたりのリスクの相対的大きさ

中長期トレンドフォロワー
①高いペイオフレシオ
②低い勝率
③1トレードあたりのリスクの相対的小ささ

ラリー・ウィリアムズの資金管理解説
ケリーの公式は最適な賭け率を引き出す計算式。これを使った。これだと全資産の29%をリスクにさらしてよいことになるらしい
オプティルマf・・・ケリーの公式を改善したもの、勝ちトレードならポジションを大きくするようなやつで、連敗で破たんする確率は高いらしい
固定比率・・・総資産の一定比率でかけていく

ラリー・ウィリアムズの建て玉計算
(口座残高×リスク%)÷最大損失額=建て玉
リスクの適正値は10から15%


トレードの心得
リンダ・ラシュキのビデオから引用しながらマインドをのべたもの
「最初に成功してしまうと慢心し、その後破綻してしまう」
「毎月度量くすることで徐々に利益をだせるようになる、ある日ブレイクスルーがあり、難しいと思っていたことがシンプルに見えてくる、よけいなものを消し去るプロセスを経てそれは訪れる」

売買頻度について
オーバートレードとは単に回数のもんだいではなく、レバレッジが大切、一気に破産してしまうような建て玉はとらない(ラシュキ)

相場は常に理論を越えて動くもの、エンジニアは相場をブラックボックスにいれたがるが、相場は不完全なもの(ラシュキ)

一般的な予測とは次の4つが混ざったもの
予測
予想
予言
願望

ギャンブルと相場は似ているところもある
ギャンブルに勝つなら期待収益率が高いところでゲームしなければならない
また回数が多くなると負ける確率があがるので、最終目標は「勝ち逃げ」
毎回かける金額をかえるなど、相手に手の内をよまれないこと。


魔術師に学ぶFXトレード―プロ化する外国為替市場への普遍的テクニック (現代の錬金術師シリーズ)

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  • 作者: 中原 駿
  • 出版社/メーカー: パンローリング
  • 発売日: 2008/05/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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