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ビジネスの成功はデザインだ [ビジネス]

経営コンサルタントで、起業やイメージ広告否定、ダイレクトレスポンスマーケティングの指南が多い神田昌典と
感性勝負の出版・広告ディレクター湯山玲子が共同で書いたビジネスとデザインの本。

ある程度お金の流れのできた企業にはブランディングやデザインが必要と神田氏が講演などで説いた内容と、
湯山氏がデザインについて語った講演の内容、そして対談。

神田氏が自分の会社をブランディングしようとして、社内の抵抗にあった話、そこから
あくまで、ある程度お金の流れができた会社に限るが(最初からブランディングしようとするとお金が尽きるのが落ち)
次のステージとしてブランディングが必要という、
そしてその段階は
第1ステージ リーダーに触れるもの→リーダーの外見
第2ステージ 社員の手に触れるもの→名刺・レターヘッド等のステーショナリー
第3ステージ 社員のまわりのもの→オフィス空間・ウェブサイト
第4ステージ 社外に広がっていくもの→ノベルティ・商品等
であるほうが、抵抗が少なくうまくいくといっていた。
例として恥ずかしながら自分の過去の写真と現在の写真を公開し、ブランディングのために服装や髪形、眼鏡、写真の背景を工夫したことを話していた。

そしてデザイナーなど感性で勝負する人たちと仕事とするときには、まずこちらのビジネスへの熱意を伝え、それを形にしてもらうことが大切。まるなげでは伝わるものはつくれないといった。
これは同じことを湯山氏もいっている。
ビジネスマンは、デザイナーとコミュニケーションとるのが下手な人が多くて、日本にいる才能あるクリエイターを活かしきれていないという。
神田氏はクリエイターとコミュニケーションすることでお友達価格で仕事をしてもらえるというメリットがあり、
同時にこれらの人たちはブームの源泉であるので、宣伝にもなるといっていた。

神田氏は、
現代は一人一人が目に見えない壁につつまれているような、個人の興味やコミュニティが多様でディープな時代。
従来のマーケティングが壁の上から一斉にふりかけるようなものだが、
するどい感性を持つ人に、会社あるいは商品のコンセプトや熱意を理解してもらい、デザインと広告(これ、おもしろいなどのつぶやき)をしてもらうのは壁の下をくぐる方法といっていた。
多様性と深さがいろいろになってきていることは湯山氏も指摘していて、従来のマーケティング手法では通用しなくなっているといっている。

神田氏は、
長続きする事業をめざすならデザインの重要性に気づくことは不可欠という、会社の世界観がデザインとして表現されている事業は、強力なオーラを放ち、磁力をもつ。
そのためには感性のするどいデザイナーを一人巻き込めるかどうかにかかっている。
社長のわくわくを表現してもらう。
そしてビジネスの影響力で世界を変えよう。


湯山氏は
インターネットのおかげでブランディングは小さな会社でもできるようになった。
日本の伝統産業などもデザインがはいれば飛躍的に伸びるものがまだまだあると分析していた。
ユニクロと無印、ソフトバンクは成功例といっていた。
ブランディングを行うときは中途半端はいけない、商品ラインナップから広告から店舗のディスプレイまで一貫性が必要。
伊勢丹のデパ地下は世界一感性が競い合って、研ぎ澄まされている場所。

「かっこいい、魅力的」と思わせるものは「ざらっとしたノイズ」
昭和風スナックとか、本が発信するコンテンツの世界観を売る「ヴィレッジヴァンガード」など。
「企画書のにおいがしない、企画書っぽくない」がかっこいい。

女性向けの商品がいまや男性をも巻き込んで世界を制している。
カワイイを理解するのは最低限のデザインリテラシー

地方都市の方が大型ショッピングセンターとパチンコやしかない没個性になっている、活性化にはデザインが必要。
若者が感性にまかせて、シャッター通りの商店街で自発的に始めたような店の方が魅力的。

アート・・・欧米の芸術美術史の流れにおいて、新しい文脈を作っているか、そして、芸術美術史の流れの中に置いたときいかに魅力的で洗練された作品であるか、アーティストの内面が結実したもの。
マルセル・デュシャン「デュシャンは語る」便器に署名して芸受t九作品にした人
村上隆「芸術起業論」
デザイン・・・行為の発端にはクライントがあり、行為が人間の実生活や社会のためになんらかの効果を創出するもの。動機や根拠は必ず社会に存在し、それをビジュアル化して社会と共有・共感していく行為。

アートで町おこし
ベネッセのベネッセアートサイト直島

デザインはクリエイティヴの一部だが、それを行う機会やツールは一般人にもいきわたっている。
デザインは経済資源からより大きなコミュニケーションのきほんツールになりつつある。

社会が変わっても人間の感情はかわらない。デザインは感情と欲求と社会の間によこたわり、コミュニケーションツールであり続けるだろう。

対談では、ビジネスマンとクリエイターの断絶について語られていた。
神田氏は、だからこそデザインの重要性に気が付いた人が恩恵を被ることができるのではといっていた。


ビジネスの成功はデザインだ

ビジネスの成功はデザインだ

  • 作者: 神田 昌典
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2010/07/08
  • メディア: 単行本



タグ:神田 昌典
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