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経済ってそういうことだったのか会議 [ビジネス]

クリエーター佐藤雅彦さんが経済学者竹中平蔵さんに経済に関するいろいろな質問をする形式で、さまざまなテーマを話し合う内容
佐藤さんはもともと経済というのは胡散臭いものと感じていたらしいが、竹中さんの「エコノミーの語源おい好みクスは共同体のあり方をかんがえるという意味なんですよ」の一言で経済についていろいろ知りたくなったらしい。

お金の正体・・・貨幣と信用
お金の正体はそれを発行している主体の信用。みんながそれを価値あると認めているから価値がある。
お金の3つの役割
・価値尺度
・交換手段
・貯蓄手段
金融というのは、思い込みでうごいているもの。尺度がちがえば結果もちがってくる

経済のあやしい主役・・・株の話
有限責任で出資する株式会社というのは人類の大発明。
株の値段は将来上げるであろう利益(期待)と金利できまる。
また美人コンテストのようにみんなが上がると思った株があがるという側面もある
会社はだれのものか?株主、経営者、労働者?
日本では株主は他の会社であって、株主の力はよわかった。労働者の力は強く、みんなが心地いい環境をもとめるあまり、会社の競争力は下がってしまったといわれている。
しかし、そろそろこの構造も限界にきていて、持ち合ってきた株が市場にでまわりつつある

払うのか、取られるのか・・・税金の話
民主主義は税金の問題から始まっている。
君主制から議会制にかわるのは、王様のポケットにはいった税金の一部を管理させてほしいということだった。
税金というのは最後に残された政策
良い税金の3つの条件
公平
中立
簡素
日本ではサラリーマンの3割が税金をはらっていなくて、逆に所得の高い人はいっぱいはらっていて、これではがんばって働いた人は罰のように税金を払い、働かないひとは税金はらわなくていいんだからとますます甘えたくなるへんな税制
さらに、税金の処理をみんな会社がやっているので、自分が税金はらっていないことに気付いていなかったりする。
税金は政策に大きな力をもつ、子どもをたくさん生んだ人にお金をだせば、子どもは増えるが、その後そだてるところまで面倒みてくれるわけではない。個人の選択に国家が口をだすような税金はまちがっているのでは?

なにがアメリカをそうさせる・・・アメリカ経済
アメリカを構成する3つのDNA
ニューワールド⇒世界の公共財
多様性⇒国内ですでに多様性を内包している
フロンティア⇒フロンティアのあるときアメリカは強い

お金が国境をなくす・・・円・ドル・ユーロ
通貨をもつことは通貨主権をもつこと。自国で発行するお金の量を調整できる
ヨーロッパが古い価値をすてて、経済的に統一すること、自らをリスクにさらして、危機を認識することユーロはその挑戦。
ただし、ユーロが実現したのは、長い間の共通文化と交流があるヨーロッパだから、同じことがアジアにも起こるとは考えにくい。

強いアジア・弱いアジア・・・アジア経済の裏表
頑張れば豊かになるという発想のもと、資本と労働力をふやしてきたアジア。しかし通貨危機でその成長にかげりが見えた。グローバル化による世界経済の動きは一国の経済をゆるがすのだ。
発展の最中は日本が技術をアジアに輸出し、アジアがものをつくり、アメリカが消費するというトライアングルがはたらいていた。時とともに消費の担い手はアジアでも発展の早かった国にうつっていく。
アジアにとって重要なのは多元性。お互いの違いをみとめることで、お互いが発展できる。

いまを取るか、未来をとるか・・・投資と消費
自分に投資するというのは経済学的には消費。
資本は消費をあきらめることによってうまれる。だから経済学的には貯蓄=投資
資本家とはリスクをとって、失敗したら資本を失う覚悟で自己責任で投資を行うこれが資本主義
公共投資はリスクがない。だから資本主義社会の政府では最低限の公共投資しかしないのが正しい。

お金儲けはクリエイティブな仕事・・・起業とビジネス
起業・・・良い企業には明確なイメージがる
ぴあ・・・チケット情報があるといいな
HIS・・・海外旅行の楽しみをみんなに
そのおもいがビジネスになっていく。
ただし、ある程度立ち上がると、他の参入者との競争や組織内の維持など起業とはまた違った能力が必要になってくる。
起業のしくみだけでなく、エグジット(退出)のしくみも考えるべき
起業しているひとはお金儲けをすることもあるが、それはリスクをとって真剣にむきあったから。

人間とは「労働力」なのか・・・労働と失業
失業をなくすのが政府の究極の目標。
日本の失業率は低いがそれは、ハローワークに登録していない人は求職者として数えないからで、最初からあきらめる人がおおいからといわれている。
今おきているのは、仕事のミスマッチ、失業している人の能力と、人材をもとめている人の要求があわない。これを教育でうめなければならない。

競争か共存か
佐藤さんいわく今の世の中は「ブレーキのないジェットコースター」攪拌機にいれられてまわされているようだと、
果てしない自由競争が神の手によって幸せな世界をうみだすことはなく、やはり貧富の差は拡大していくようだ。この流れはとめなければ。



経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)

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  • 作者: 佐藤 雅彦
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 文庫



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