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教えて、金融のこと 北村センセイに聞く30の質問 [ビジネス]

金融業とは、多くのリスクを束ねて、リスクを分散し、価値を生み出すこと。

サブプライムローンの場合は、アメリカの低所得者むけのローンを束ね、多くの貸し出しの中には貸し倒れになるものもあるが、完済される優良なものをある。どのくらいが完済されるのかを過去の実績から計算し、ローンの束を分割して優良なものから高い格付けをおこない、それを証券化して売る。こうすることで、実態のローン以上の価値を生み出す。
しかし、今回はアメリカの土地バブルの終わりとともに、過去の実績を大きくうわまわる貸し倒れ、返済おくれがうまれ、それが証券を買ったファンドなどに及んだ。また、証券化されたものを更に束ねて証券化する手法も行われていたため、その影響がどこにでるかわからず、不安から世界で株安がすすんだ。
みかんの中にいくつだめなもの(貸し倒れ)があるかで説明していた。わかりやすかった。

銀行のリスクは二つ、流動性リスク(取り付け騒ぎ)と信用リスク(貸し出し先からの返済が滞ること)
日本での金融は、銀行に預金が集まり、それを銀行が貸し出すというしくみ(間接金融)がほとんどだったため、リスクが銀行に集中していた。それが公的資金で銀行を救った理由だ。公的資金は現在ではすべて返されている。

これからは日本でも直接金融、個人が国債や株を買う時代がくるだろう。銀行の業務も預金をあつめて、それを貸し出すだけでなく、金融商品の販売手数料や、自身でのファンド運用や、アセットマネジメントで稼ぐ時代がくるだろう。

ファンドがやっているのは、市場の「ゆがみ」をみつけ、論理的な値より高ければ売り、低ければ「買い」をおこなうことだったが、「ゆがみ」が発見されにくくなっている現在は、小さなゆがみを、レバレッジ(借り入れなどで)おおきくして利益を出している。

アセットやファンドで働くというのは、高い報酬が可能かかわり、ストレスと長時間労働もありな、厳しい世界である。

世界中で取引されているお金はすでに実態経済よりかなり大きくなっており、世界中で小さなバブルがおきている状態である。



教えて、金融のこと 北村センセイに聞く30の質問

教えて、金融のこと 北村センセイに聞く30の質問

  • 作者: 北村 慶
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2008/02/07
  • メディア: 単行本



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