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ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書2 「勉強」と「仕事」はどこでつながるのか [子育て]

学校の勉強は社会にでてから役にたつのかをテーマに6人のスペシャリストが自分の16歳を振り返りながら語ったもの。

1時限目 綾戸知恵
40歳でCDデビューしたジャズシンガー。
子どものころから映画がすきで、映画の中のセリフをカタカナ英語「ナッチャビジネス」みたいなのでそのまましゃべっていた。、13歳のとき、大阪万博で外人に覚えたカタカナ英語で話しかけて大阪観光につれていっていたという。要はハート。
勉強は「心の体育」。嫌いな勉強をどうやってごまかすか?、どうやってサボろうか?どうやって先生にきにいられようか?真剣に考える。それが知恵。知識を詰め込む場所じゃなくて、知恵を育てるところ。勉強きらいだからってやめてしまうのはもたいない。
映画とジャズが好きな子供だったので、周囲からはういていたけど、仲間外れとはおもわなかった。一人ひとり違っていいし、世の中はひろいんだから、話の合う人はどこかにいる。
綾戸家ではカラーテレビではなくピアノを買った。人のルールにはあわせない。テストも0点とったら、スペシャルと言われたが、家の中だけよともいわれた。母親は、子どもに隠さずエッチな映画や、夜のクラブに歌をききにいったり、ストリップバーに連れていったりしてくれた。変に隠さなないほうがいい。
大人は普通100点が好きで、120点を嫌がる。でもそういうのはつまらない大人だから、そんな大人に負けてはいけない。つまらない大人は「ありがとう」や「ごめんなさい」がいえない。自分を守ることばっかり考えて許容範囲が狭くなっている。
「好きなことを仕事にする」ではなくて、「好きなことは好きなままおいておく」ほうがいい。せっかく好きになったのだから一生好きでいい。すきを続けるべき。40歳まではどんな職業についてもいいから仕事してご飯をたべて、好きなことを続けていくべき。それまでの経験はすべて糧になる。自分の場合はただ音楽を作ってきいてもらう人ではなくて、相手の求めるものを考え、最高に楽しんでもらうことを考えるようになった。ベースは接客業。それが自分独自のスタイルで、幸せな音楽屋さんに慣れたと思う。
才能よりも真剣に生きることででてくるその人の色やスタイルがでて、表現するもののなかにその人の人生が映し出される。
16歳の自分をほめるとしたら「先送り」しなかったこと。17歳の時単身渡米したけど、ただ行きたいだけで落ち着き先もきめずにバイトしたお金でいっちゃった。でも用意はした、調べて計画して、母親を説得した。
今感じたことは今やらないとダメ。それには熱意と少しの大人をせっとくするための常識が必要。
親になんの心配もかけず、チャレンジしない人生はつまらない。親もつまんない。法に触れるようなことはやったらいけないけど、ちょっと心配かけるくらいの冒険やチャレンジがよい、本当に心配するかなんて16歳にはわかんないんだから。
自分でドアを開けてみよう。


2時限目 正垣泰彦
サイゼリア創業者
高校までは超がつくくらいの問題児で、人の多のみを断れないでみなといろいろ悪いことをやっているうちにいつのまにかリーダー格になっているような子供だった。
16歳のとき地元の事件で警察が高校に来て、いろいろバレて退学になりそうなとき、一人の先生が庇ってくれた。その先生に「大学にいける。数学が得意だから理数系の大学を目指せ」といわれて、勉強して東京理科大学に合格し、理論物理学を専攻した。
新宿の大衆食堂でアルバイトしていたとき、やめるといったら、皆がお前が辞めるならみんな辞めると引きとめられ、新しいお店をだして、いっしょに働こうと言われ、在学中に開業した。なぜそこまで慕われたかといえば、皆が「やりたくないこと」を率先してやったから。5時からバイトが始まるなら2時や3時には店にいって手伝っている。みながかわいがって仕事もまかせてくれるという循環だった。
登山をするとき、苦しくなったらだれかの荷物をもってあげるのがいい。人間は自分のためじゃ力がでないけど、誰かのためなら頑張れる生きもの。
1号店はお客さんは来ないし、7か月目に火事があるし、一階は八百屋で入り口に段ボールをならべられてしまうところで散々だったが、母親が「お客さんが段ボールを飛び越えてくるくらい魅力的なメニューを作れ」といわれ、味は自分でつくっていて上達は難しいから低価格にした。それも半額で来なかったので、7割引きにして、スパゲティを150円とか200円にしたら来た。すると連日待ち行列で2号店をだしても待ち行列。
勉強は大人になってから間に合う。経営や経済の勉強はしなかったけど、経営者になれた。
学校の勉強を通じて身に着けた基礎は意外なところで役にたつ。理数系で「おいしい」を考えると、野菜はほとんど水で、水は4度が一番おいしい。というわけで専用農園からずっと4度で輸送する。またコミュニケーションでミスしないためには数字が大切。たくさんじゃなくて何キロかとか。これで正確に伝わる。反対に理数系は直感が弱い。それぞれのよいところを伸ばせば社会に出て役にたつ。
サイゼリアで一番人気があるのはライス。人の口に一番入るのはライスだから。ステーキはあきるけど白いご飯は3食たべても飽きない。うまい=ものめずらしい、だけど、おいしいは、ご飯と野菜でいくら食べても食べ飽きない。そのためにサイゼリアは専用の野菜と米の農場をつくって、しかも北半球南半球で計画的に相場に左右されないで供給する体制をつくった。こうして安くて「おいしい」を追求すると口コミでひろがるので宣伝はいらない。宣伝するのは自信がないから。お客様にありがとうございましたと安易にいうのは失礼。おいしくなかったら、ありがとうございますといわれても客に失礼。おいしい料理を出したら客がお礼をいってくれる。
本当の豊かさは「選択肢の数」、人生で大切なのは睡眠とその次は食事。ファストフードはは食事の選択肢を増やしてくれるし、人生を豊かにするための選択肢。マクドナルドの品質管理はしっかりしている。だから世界中で愛される。
「仕事」とは自分を磨く「ツール」自分を磨いていくと周りの人を幸せにすることができる。幸せが広がって社会貢献ができる。いきなり「世界のみんなを幸せにしたい!」とか高い理想を掲げても無理。よろこばせるのは自分の身近な人。経営者なら従業員、お客さん、株主の順。学校で学ぶのは自分の磨き方。困難を乗り越える力を学んでいる。教養が無い人は社会にでてちょっとつらいことがあるとギブアップしてしまう。
優等生でなくていい。高校時代の貴重な時間を全力で、勉強して遊んですごしてほしい。専門知識は大人になってからで間に合う。
経営者でも幸せにしているひとは見たことはない。お金はあるはずなのに、お金に心を囚われるのは不幸。
経営者にはリーダシップがもとめられるが、それはまわりをぐいぐいひっぱっていったり、部下の尻を叩くことではない。夢を語ること。その夢に人が惹きつけられる。
どんなわがままで自己中心的な人も根っこのところは「誰かの役にたちたい」という気持ちがある。誰かのために生きる喜びをみつけたら、人生こんな楽しいことはない。荷物をもってあげたい仲間をたくさんみつけよう。


3時限目 西成活裕
渋滞学という新しい学問を提唱する研究者

父親が組み立ててなにか作るのが好きな人で、手作りラジオとかつくっていた。でも理論はわからず、自分で調べたらオームの法則という言葉がでてきて、妙にひかれるものがあったという。また、小学校で先生に縁の面積になぜ3.14をかけるのか聞いたら、わからなかった。それで大人も知らないことがある。ということを知って、それからひたすら独学した。教科書は買わない。授業中もひたすら自分の勉強をする。当然先生には煙たがられるけど、数学が自分の支えだったという。数学は絶対普遍の真理なので、小学生でも大統領にまちがいを指摘できる。
勉強はつまらないけど、研究はおもしろい。あらゆる勉強を研究に切り替えるとよい。
研究にするためには「なぜ?」を5回繰り返すといい。
数学は社会でたくさん使われている、それを教えると興味がでる。数学の解き方だけでなく、意味や意義を教えない、先生もアンテナをはていなくて知らないから。これでは子供も数学に興味をもてない。
企業は倒産するが、数学は倒産しない。強力な武器になる。
オリジナルを生み出すとき、人は苦労するもの、またそれは周りから否定されるもの。そこにチャンスがある。ダメだと思ってから3か月は粘って考え続けよう。数学で不可能と証明されるまではチャンスがある。
才能よりあきらめない力が結果を決める。
渋滞学ではボトルネックは説明できるが、自然渋滞は説明できていなかった。これを数学で証明した。
結論は「急がばまわれ」で、急ごうととしてスピードを上げた車が、車間距離をつめることによって、急ブレーキが後ろに波及して雪崩のように渋滞を引き起こす。車間距離が40mより小さくなると自然渋滞がおこる。合理的な利己主義=最初に自分が少し損して他社にあたえることで回りまわっておおきな利益がかえってくる。
勉強や仕事でも人生あらゆる場面でJカーブが出現する。Jの左端からスタートすると最初小さな下り坂。でもそのあと上昇する。苦しいときはJを思い出してほしい。


4時限目 水野和敏
日産GT-R開発責任者
小学生のころから集団行動がきらいで問題児だった。中学では成績がわるかった。ある日大きな石に頭をぶつけ、意識不明になる。目覚めたときの母親の顔をみて「好きな勉強ができる幸せ」という母の言葉の意味を理解して、この日から夜好きな勉強をするようになる。学校では寝ていた。勉強はおもしろかった。勉強は自分を高めていくためにするもの。
先生は教壇では教師としてふるまうけど、別の顔で生活しているもの。教壇の姿だけで判断するのはもったいない。
技術者の書いたマニュアルは「やりかたの説明」だからよまない。やり方なんてコンピュータやロボットにまかせておく。
理性は人間らしさの証じゃない。人間らしさは感性。理性や論理性とか計算に頼っているエンジニアは二流。二番煎じ。いまの教育では感性は育てられないから、自分で好きなものをみつけてとことんやって感性を育てよう。
感性を育てるのは感動体験と本気で叱られること。叱るのは意味もなくケチをつけることではなく、自分の本気を伝える行為。それが親の強さ。
プロは出発点が「相手のため」である。プロのレベルでも、やり方を覚えて二番煎じをつくるのは勉強や努力でできる。超一流になるなら、勉強や努力の向こうにある鍛錬がいる。鍛錬は体の感覚と頭の感性・想像力が一致するまで自らを鍛えぬいていくこと。自分は新しい車をひらめくと、ネジの1本までみえる。
「モノづくり」はきらい。自分がつくっているのは「モノ」ではないから。目標は「このGT-Rを買った自分が素晴らしい」とお客さんに感動を与えること。
これからは安価な消耗品としてリーズナブルな価格をもとめるか、降級的な価値を求めるもに分かれる。
車では環境がさけばれているがテクノロジーに目をうばわれて本質をみうしなわないこと。大量生産・大量消費の時代は終わっている。価格があっても価値のおちない車こそ、長い目でみて環境によい。
自分の考えたことを形にするのがエンジニア。言葉はすぐに消えてしまう。
自分らしさとは人に映る自分の姿。それあいちばんわかるのは恋愛。自分をわすれて好きな人に尽くすのが愛。自分をみてというストーカーとは違う。与えることでだれかに感謝される、それが自分を動かす原動力。仕事に恋をして与えよう、そうすれば最高の自分を発揮できる。与える喜びを知ろう。
自分の快楽を求めるだけなら、自分らしさは出てこない。だれかの為に生きる過程で自分らしさは生まれる。


5時間目 李相日
フラガールの映画監督
高校まで朝鮮学校だったが、このままだと、一生このままだと大学に進学。
しかし、特にやりたいこともなく卒業を迎え、考えて映画くらいしか残らなかったからと、映画の製作や配給の会社で飛び込みアルバイト。その後映画の専門学校に進学。父は猛反対で家を追い出されたという。動機はすべて何かアクションを起こさないと一生このままという焦りだった。
映画についても、娯楽映画しかみたことないし、作り方もしらないしで自分の無知と平凡さに驚いたという。1-2年のころは受け手を考えず自分の趣味をおしつけたひどい作品をつくっていた。自分でもおもしろくなかった。落ち込んだという。
その後、よい作品の模倣をはじめ、撮りたいものをとってつなげるのではなく監督なりの理論や手法に基づいていることに気が付く。卒業制作で等身大の朝鮮学校を書いた作品「青~chong~」は北野武の影響をうけているという。
在日の世界はがっちりした深いコミュニティの世界だが狭い。そして外の世界は広く薄い。在日としての悩みはないけれど、自分につきまとうので、それなしで語られるようになるのが目標。
撮影現場では監督は絶対的なリーダーで見られるのが仕事。自分が65点でOKを出せば、周りもこの監督は65点でいい監督とおもう、気の抜けないシビアな仕事。
李監督は話し合いに時間をかけて相手の性格や興味考えをしって、それから自分の意図を理解してもらうことを心がけている。共同作業の面白さは自分の殻をぶち壊すこと、だから押し付けはしない。
物語は一人では成立しない、周りの人間がいて、はじめてその人がみえてくる。
自分が平凡なので、いつも自分のアイデアは平凡なんじゃないかと疑うことにしている。自分が一番おもしろいと思っていたらできないこと。
他者から評価されるのが映画監督の立場だけど、受け止めないようにしている。何本かとっていると作品を点でなく線で評価してもらえる、だから評論家より同世代がどう感じるかに興味がある。監督は「ライブ」の仕事。
好きなことを仕事にすると逃げ場がない。どんな好きなことも嫌なことはある。だからどうせ嫌なことをするなら好きなことでやろうと思ってはどうだろう。
自分の人生を動かしたいなら自分でアクションをとろう。「何者でもない自分」から一歩ふみだそう。


6時限目 鏡リュウジ
カリスマ占星術研究家
科学的なのは「クール脳」客観的、でも起こることの意味は教えてくれない。
占いは主観的。なぜ?をいろんな角度から考えるヒントになる。ウェット脳
でも、疑似科学はいけない、クールなものとウェットなものは混ぜてはいけない、科学的でないことに占いの意味がある。
10歳のころ本屋でタロットカードをみてのめり込み、専門書をとりよせて読み漁っていた。雑誌でホロスコープ入門というのがあって、Aさんの生年月日からその性格を占うという企画に応募、占いがうまいから東京にでてこいと誘われたのが中学生。高校生で上京して占い師としてデビューした。この年家族でハワイにいって占星術の専門店を訪ね、本を紹介してもらって洋書をよみあさるようになる。
たまたま対象が占いだったので「ヘン」といわれるけど、野球だって好きでのめりこむのは同じ。今の時代ならゲームにはまっていたかも。大学ではサークル活動で同じ趣味の人にであってすごく刺激をうけた。
「心のモヤモヤは大人になっても解消できない」自分も「科学的な自分」と「科学的じゃない自分」の間でいつも揺れ動いている。正解がでたからってハッピーなわけじゃない。かえって宗教戦争になることもある。無理にもモヤモヤをヘス必要はないし、消さない方がいい。
16歳のころの自分では占いはあたっているけど、クール脳は「星が影響するはずがない」と思っている状態で、このころユングに出会う。そして二人の自分に橋をかけていく道を見出す。
占い師として有名でありながら、クール脳が否定する状態であったので、占いを本業にするには抵抗があり、大学で研究者の道を選ぼうとしたが、研究室でトラブルに巻き込まれ頓挫。占い師の道を選ぶ。
これを運命という人もいるが、運命があるかについてはわからない。占いはなぜ?にヒントをくれるが、選ぶのはやはり自分だから。運命という言葉を使うと言い訳になることもあるから。
占星術は自分で使うだけでなく、他者を理解するのにも使える。古くから使われてきた人間分析マップだから。大切なのは自分と違う価値観の人がいると理解して、うけいれること。




ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書2 「勉強」と「仕事」はどこでつながるのか

ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書2 「勉強」と「仕事」はどこでつながるのか

  • 作者: 6人の特別講義プロジェクト
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/06/26
  • メディア: 新書



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