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海馬―脳は疲れない [雑学]

脳科学者池谷裕二とコピーライター糸井重里の対談をまとめたもの。
最後に対談後池谷が結婚してアメリカで研究をして、帰国後の対談がおさめられている。

第1章はじめに
年をとったから物忘れをするのではない、脳は退屈に弱いので、子どものようなざん新な視点で世界を見ていないと働かなくなる。

脳の本質は、ものとものとを結び付けて新しい情報をつくること、そのために毎日情報を分類している。

人間の体はある方向へのエネルギーの注入をとめることで、多方向へのエネルギー注入を増やすようにできており、脳も同じ。「できないかもしれない」のストッパーをはずすと能力は飛躍的に向上する。

あらゆる発見やクリエイティブのもとである「ものとものとのあいだにつながりを感じる能力」は30歳を過ぎてから伸びる。

脳は疲れない
最後の対談では、疲れにくいといっている。寝ていても働いている。脳がつかれたと感じるのは目がつかれているから

脳は刺激のないことに耐えられない、刺激を無くすと幻聴や幻覚が現れる。

脳は見たいものしかみない。主観的で不自由な性質がある。


第2章 海馬は増える

脳の成長はべき乗をとるので、実践するたびに脳にできる回路は2の何乗にもなる。天才同士の差の方がずっと大きくなるのはそのせい。

脳はわからないことがあるとウソをつく。わたしたちはいつもウソをついている。

人間が整理できる記憶は7つくらい。忘れるのは脳の大切な能力。そうでないと集中できない。

海馬の神経細胞は成人でもふやせて、鼠では海馬の大きい方が賢い。

刺激が海馬を大きくすることはわかっている。とくに空間の刺激がいいので旅は有効。一方海馬が破壊されると大きなストレスがかかる(ネズミはストレスがかかると胃潰瘍になるのでわかるのだそうだ)

刺激をもとめるが、同時に安定した見方をしたがるのが脳。創造的になりたければ画一的な脳の見方にちょうせんしなければならない。

悩みを解決するコツは「他人の悩みだったらどうか」と考えること。悩みを解決するには何かを手放さないとならないが、すべてを持っていようとするのが人間の欲求だから。しかし他人だと思えばよくばりとわかる。


第3章 脳に効く薬
記憶力を増す食べ物はある。神経細胞の可塑性を活性化させるのはイチョウや茯苓。しかしかなり多量にとらないときかないし、副作用がある。いちばんいいのは朝鮮人参、お酒を飲む前にサフランをとると記憶が飛びにくくなる。

やる気を出すにはやり始めること、そうすると脳の側坐核がうごいてやる気がでる。

眠っている間に記憶は整理される、睡眠は重要なプロセス。

酸化すると腐るはほぼ一緒。酸化防止は老化防止でもある。

失敗をしたサルの方が記憶の定着がいい、失敗が人をかしこくする。

生命の危険が脳を働かせる。だから、すこし寒かったり、空腹だったりした方が脳が働く。


第4章 やりすぎが天才をつくる
神経細胞のつながる鍵を握っているのは受け手。日常のコミュニケーションでも受け手としての磨かれ方がコミュニケーションにおいて重要。

人間の認識は感性も含めて記憶の組み合わせでできている。だから創造性も記憶力からくる。新しい認識をうけいれてネットワークを密にしていくことがクリエィティブな仕事というものに近づいていくヒント。人強いパターンが増えればその組み合わせは爆発的に増えるから。だからセンスは学べる

頭の中のつなぎ替えをやりつくしている人を天才というのかもしれない。

脳は使い尽くせる。いくつになっても「これ、おもしろいなあ」と感じることは大切。これが脳に新しい視点を与えて組み合わせを増やすから。

問題を抱えるひとの特徴は、一度にすべて考えること、問題は一つ一つ紙に書いて、一つずつ解決しよう。そうして達成感を得ていく。目標は小さく設定して達成感を脳のご褒美にした方が脳はよくはたらく。

脳はひとつのことを決めつけたがり、安定したがる。自分がいったことにも安定しようとするから、言葉は未来に対する縛りになる。

他人とつながっているなかで出た仮説には意味がある。
あとで修正するかもしれないけど、今の考えはこうですと表現は可能性にみちている。

後日譚

誤解を招く=魅力がある。
誤解をおそれずに研究成果を一般の人にわかる言葉にしたほうが魅力がある。
人間は勝ち負けでなく許容範囲を大きくして協力したほうがいい。

目的は一つに決めない
娯楽のように目的地を決めないで、気持ちいいから走るみたいなほうが面白い。

脳にはそこを刺激すると宗教の幻覚をみれる部位があるとわかった。
今ここにあるものの正しさを感じる。
長期的にみて頭のいい人は自分でなんでもできるので成長しない。


海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)

  • 作者: 池谷 裕二
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 文庫



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