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ピーター流外国語習得術 [語学]

著者はハンガリー生まれの数学者で、大道芸人でもある。現在は日本の大学で数学を教えている。語学は11か国語が話せると書いてあった。語学遍歴、体験を基にした外国語習得法、語学の効用や国際人についてなどが書かれていた。

生まれたころのハンガリーは共産圏で、経済・文化的にはオーストリアと近い関係にある状態だったそう。最初にならったのはドイツ語で、このときの試行錯誤から習得法が確立されたそう。その後、いろいろな偶然や、機会があってロシア語、スウェーデン語、フランス語、英語、スペイン語を習得したことが書かれていた。

語学の習得は、世界に開かれた窓をもつということ。これからの世の中は変化が速いので、知識があることよりも、知識(情報)を集める力のほうが必要になる。一つの言語しか使えなければ偏った情報になる。今現在、覇権をもつアメリカの英語。そしてこれから成長する中国(人口も多い)の中国語はぜひ、若い人に学んでほしい。


著者の外国語習得法

・短期間で集中して勉強する。
  時間の使い方をみなおせば、使える時間はあるはず。通勤・通学や、テレビや新聞に費やす時間(番組や記事は厳選しよう)。特に目的もなく日本人同士で集まって飲食している時間などを減らそう。社会勉強で期間限定でレジやレストランで働くのはともかくとしてお金のためのバイトは無駄。どうしてもやらなければならないなら目的にあったものにしよう。中国語を学んでいるなら中華料理店で

バイトするとか、夜勤で勉強時間が取れるとか。目的にあったことをボランティアとバイトの中間くらいでやれるとよい。

・小説などわかりやすいもの、興味あるものを読むこと。そのとき単語ノートを作ること
  短期間で実力をつける近道。

・独り言を外国語でいうこと。(あらゆることを勉強している言語で表現しようとしてみる)
 
・あらゆる機会をとらえて、外国人に話しかける。コミュニケーションすること。
 ただし、無料はだめ。相手にも何かを提供すること。相手の興味ありそうなことを話すとか、お金を払ってバイトとして会話してもらうとか、家に泊めるとか。著者は日本語学校にいって、中国人をつかまえて、800円/Hでバイトしてもらったそうである。また中国にいったときは、自分で語学学校をしらべて、1日6時間個人レッスンしてもらったそうである。また、NYにいたとき、日本語を学ぶために、二人組の日本人に、「写真をとってあげましょうか」と話かけたそうだ。外国にいったとき、日本人同士で固まるのは絶対に時間の無駄。
 著者自身は語学を習得しようとする過程で、コミュニケーションがうまくなり、性格が変わったといっていた。

・記憶法
 口癖をまるごと覚える。いいまわしを覚える。
 自分なりのイメージを添加して覚える。
 状況といっしょに覚える。
 同じものはまとめて同じ引出しにしまう感覚で。色なら色で。
 語学によって発想が違っているところを楽しむ。ことわざで覚える。お金を稼ぐでも英語とドイツ語フランス語ではニュアンスが違う。


日本人にやめてほしいこと。
 翻訳しないで、外国語のまま使うこと。言葉というものは1対1ではない。「がんばってください」は英語には適当な表現はない。
 カタカナにたよらず、その国の音で覚えよう。著者は50音を抜かして漢字を覚えようとして、こんにゃくと婚約が一緒になってしまったそう。日本人で固まらない。文法をたくさん覚えて難しいことを言おうとするのはやめよう。


国と個人はちがう。国際人とは、だれとでも友達になろうという態度で接する人。相手が○○人だからとか、構えない。もちろん、いやな目にあうこと裏切られることもあるが、その場合も○○人だからという理由にしない。また、自分は日本人だからできないとか、こうなるとか言わない。自分の国を遠く離れてみれば、日本人も中国人も韓国人もいっしょくたにされていることがわかる。また、お互いに友達になれたりするものである。


語学というものは、習い事の中では2流でも役にたつという特徴がある。世界への窓を自分で開こう。



ピーター流外国語習得術 (岩波ジュニア新書)

ピーター流外国語習得術 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: ピータ フランクル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1999/12/20
  • メディア: 新書



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