So-net無料ブログ作成

本のベストセラー

人生のほんとう [思考]

著者は哲学を学んで、哲学について著作のある方らしい。
講座で話したことをまとめたものらしい。

1常識
常識とはなにか考えてみると面白い。人生とはなにか?
生きている「存在する」ということはわかるが、死ぬというのはわからない。わかりようがない。
生きていることしかわからないのだから、死ぬことはない。
そうすると生きると死ぬは対立しているものではない、存在するということしかわからないのだから。
なぜ存在するかは大きな謎。われわれは普段自分で生きていると思っているが、実は生かされている。
そういう大きなことに気が付くと、苦しみも自分が存在しているからで、自分でつくりだしているといえる。
人間の幸福とは地上のあれこれではなく、最終的には絶対肯定のような感覚をいうのではないか?
自分のなかを見つめ人生そのものの謎を感じることが大切。

2社会
共同体はすべて言葉による作り物。作り物だとわかってしまえばなんということもない。
個人というものも虚構。そこを自覚することが大切。

3年齢
本当に思索が深まるのは年をとってから。ただし、それまでなにも考えていなかったのに急に考えようとしても無理。
老人が尊敬されるのは賢いから。これだけみんな長生きでかしこくもない人が増えれば尊敬されなくもなるというもの。
若さにあこがれるのは快楽が人生の目的になっているから、でも年をとっていくのは誰しも初めての経験でもっとわくわくしていいは

ず。宇宙の謎や人生の意味を思索し、それを語れる老人になりたい。

4宗教
一神教は信じるというレトリックがはいるので矛盾している。どうしても信じる自分を疑う自分がいる。
自分とは何かという問いの前には、信じる信じないは消えてしまう。
救いをもとめるときの救いとはそもそもなんなのか?
自分がなにかもわからないのに救いがなになのかわかりようもない。
自分というものが何物でもないなら、すでに自分は宇宙である。
禅の思想がもっとも著者には納得いくそう。

5魂
ユングの精神論が一番しっくりくるといっていた。
ヘラクレイトスが好きらしい。「運命は正確にあり」といったそうで、性格がその人の運命を作っている。
先に運命があるわけではない。
亜流ユングになると「私とはなにか」という部分をはぶかれて、個人の奥底には無意識の宇宙が広がっているから望みを告げれば無意

識が叶えてくれるみたいな話になるといっていた。それはゆきずまるとも。
欲望は物語を作りたがる、でも物語にとりこまれてはいけない。
魂は生まれ変わるというけれど、そもそも魂もよくわからないし、なにをもって自分の魂といえるのかもわからない。

6存在
著者によると「人間が崩れてきた」そうです。
プラトンの昔からどうしようもない人=人生(存在)の謎をまったく謎と思わず、欲望の実現だけが人生と思っている考えない人とい

うのはいたそうで、今はそれがどんどん増えて、欲望の実現こそ人生といってはばからなくなっている。
これは一度チャラにしないといけないという自然の力がはたらくのではないかといっていた。
でもこれとは別に「善く生きる」を実践したいそうです。だってなんでもいいんですから。すべてあるようになるのですから。
縁起というものが一切を生起しているとお釈迦様がいっていて、著者もそう思うそうで、謎である自分に向き合い、自力を放棄すると

ころに目覚めるといっていた。
言葉ではなにも伝わらないよと言葉でいっているが面白い。言葉というものは「ない」ことを語るもの。
そもそもわれわれが語っているのは死者の言葉。
「14歳からの哲学」を書いてから若い人に講演する機会があるが若者のほうが言葉が非常にうまく入る。感覚的に哲学を理解する。
若い人に期待したい。


人生のほんとう

人生のほんとう

  • 作者: 池田 晶子
  • 出版社/メーカー: トランスビュー
  • 発売日: 2006/06/02
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0