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どうせなら入居率が悪い物件を買いなさい! 40日内に空室解消!入居者がハマる部屋に変える極意 [ビジネス]

著者は自衛隊→畳店→リフォーム・原状回復工事の会社TRN設立という経歴。
単純に畳をフローリングにするだけでは入居者の目に魅力的にみえない。家賃を下げることになる。
しかしデザインやカラーコーディングを加えて魅力的にみせると入居が決まるだけでなく家賃をあげることも可能。
著者の会社では2007年からリノリースというサービスを始めた40日入居者が決まらない場合は空き室時の家賃保証をするサービス。これはリフォームとシーリング(入居募集)を組み合わせたサービス。これから人口が増える見込みがないので選ばれる部屋をつくり効果的なシーリングを行うことが重要。
2010年の本の出版時点では、直接手掛けた330部屋以上、フランチャイズ展開で1500部屋以上となていた。

満室経営=リノベーション力×シーリング力×満室魂(オーナーさんの熱い魂)

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン
不動産投資の有利なポイント
・不動産経営は事業として見てもらえるので金融機関から融資をうけれる
・価値ゼロにならない
・値動きがぬるよかなので資金計画がたてやすい
・サポートしてくれる業種がたくさんあるので仕組みをつくってしまえば手間がない
 リフォーム・リノベーション・シーリング・入居管理・清掃など物件管理
・インフレに強い

不動産投資のリスク
・参入にお金がかかる
・現金化しにくい
・業者との付き合いが苦手な人には向かない
・デフレに弱い

不動産投資のリスク
・空き室リスク
・風水害や地震
・暴力団関係者の入居や自殺や事故死による家賃低下
・夜逃げや家賃滞納

自然災害保険で他は良質な入居者を集めればリスクを軽減できる。

2010年時点で日本の空き室率は18.7%。今後は30~40まであがると考えられる。
人が減るより賃貸住宅が減るスピードのほうがゆるやかなので今後も供給過多が続くと考えられる。つまり入居者の取り合い。これからは経営センスのある大家さんだけで生き残る。


〇不動産経営について
これから不動産投資を始めるオーナーからみると、空き室と家賃下落から物件を手放す人が増えるので安く仕入れることができる。賃貸需要自体は小さくなりながらもあるのでリノベーションで魅力的して入居者にプレゼンテーションすることで十分勝算はある。

これからの不動産投資に重要なのはリノベーションとシーリング。
リノベーションは建物の再生を意味する。それもなるべく安い価格で再生させる必要がある。
シーリングは入居者募集の営業。インターネットへの情報登録、物件写真撮影、チラシ作成、建物の清掃、内見時の演出。管理会社選定や仲介業者対応など。両輪ではたらくことで入居までの期間を短縮できる。入居者が決まらない=賃料が発生しないの機会損失。

区分所有マンションはすすめない
・修繕積立金や管理費で利回りがでない
・他の所有者の状況に左右される
・土地がないので担保評価があってないようなもの

おすすめは木造の一棟もので築20~25年を超えた物
・建物の評価が低いので安い
・きれいにリノベーションすると入居者は気にしない
・木造の方が工事の自由度が高い
・一棟所有なのでオーナーの意思を自由に反映できる
デメリットは区分所有より初期投資は多くなること。耐用年数がないのでローンが短くなること。

利益率は利回りではなくROIで計算
ROI = 利益÷投下資本(物件価格+リノベ費用)×100
売りにだされる物件は空き室率が高いので必ずリノベが必要。
ROI10%を下回る物件は買うべきではない。できれば15%近く確保できるとよい。
単純計算では年間家賃集の10年分以内で物件購入+リノベが完了できるようにする。
さらに満室家賃ではなく、入居率8割でもお金が回るようにすること。
つまり「利益」は年間家賃収入の8割。
ただしリノベで家賃を10%あげれるかもしれないので、それは考慮する必要がある。

どうせなら「そこそこいい物件」より「思い切り悪い物件」=空き室だらけで現状の利回りが低いを値切って買う。ただし融資がつかないことがあるので自己資金が必要。
古いボロいはリノベでカバーできる。
ただし、建物としての寿命はみないといけない。専門家や工務店・リフォーム業者をつれて一緒にみてもらう。仲介業者は利害があるのでダメ。必要ならネットで調べてお金を払って仕事として頼む。購入したら仕事になるといえば無償のところもあるかもしれない。
頼むときは賃貸物件を手掛けている会社にする。
できればリフォーム業者を3社くらいよんで相見積もりをとる。値引き交渉の根拠にもなる。

購入のときには瑕疵担保責任保険にはいることや、掘り出し物物件の探し方なども。



〇リノベーション力
著者の考えるリノベーションの定義は今あるものを再び活用しながら付加価値を付け加えていくこと。
著者の会社のリノベは基本的に「貼る・塗る」の化粧直し。新品へのいれかやや間取り変更はほとんどおこなわない。
「2・6・2」の法則によると上位2割の賃貸物件にならないといけない。並のリフォームでは6割に入って家賃競争にまきこまれてしまう。

まず入居者を絞る。人口動態のリサーチ、国税調査などを使って単身者・ファミリー、年代、男女比などから、誰向けにどんな部屋をつくるか決める

入居者が「この物件に住みたい」と思うポイントに投資する。ただし生かせるものは生かしてコストを抑え、かけるべきところにかける。物件志向な入居者は退去率が低く部屋を大事にするので原状回復コストも低い。

著者の会社でのリノベーションの基本は貼る。水栓・シャワー・取っ手・つまみ・スイッチなどをおしゃれなものに取り換える。キッチンやリビング風呂など具体例と写真をあげて解説していた。新品にする場合の3~4割のコストで済むうえに、デザイン性をあげて特徴をだすことで家賃アップを期待できる。なんの特徴もない普通の部屋では勝負にならない、個性的なほうが入居者をつかみやすい。遠近感を色であやつって広くみえるテクニックなどもあった。
室内洗濯機置き場など入居者うけする設備の紹介。

立地に頼れない物件なら、コストをかけるべきは3点ユニットバス→風呂・トイレ別。
これも、シャワーにするなどいろんな方法が解説されていた。
また木造と鉄骨では防音しておくことも入居者の満足度が高まる。
バランス釜はプロパン業者の力をかりて無料で交換できるかもしれない。

入居者にうったえかけるリノベーションの順番
屋→エントランス→外構→外壁
外壁は必要にせまられたらやる。コストのわりに入居者を決める要素にならない。
まず入居者をつけてお金をためて外壁塗装をすればい。
共用部はきれいに掃除すればいい。外壁もきれいなのが好きな人は新築志向だからそもそも無理。
リノベ費用は2年で回収を目安に。メリハリをきかせて、まず入居者を決める。それからでないとなにもはじまらない。
入居者プレゼントはリノベなど全部やってもきまらないときの最後の手段。女性は商品券、男性は自転車などのモノが喜ばれた


〇シーリング力
管理会社の仕事は大きく「シーリング」「空き室管理」「入居者管理」になる。
一番重要なのはシーリング力。

部屋が空き室になってからの業務(時系列)
1部屋の原状回復と必要に応じたリフォーム・リノベ
2店頭やインターネットでの入居者募集・募集図面の作成と配布
3空き室期間の部屋の清掃
4内見者の現地案内
5入居が決まったら契約手続き
6入居中の家賃管理(滞納催促、クレーム対応、更新時手続き処理)
7退去立ち合いと事務手続き
8原状回復費用の請求

1~5がシーリングと空き室管理。
6~8が入居者管理

著者の会社では40日以内に入居者が決まらない場合の空き室保証をしているので、シーリングに必死になっている、そのノウハウがかかれていて、満室をめざすならオーナーがここまですべきとしていた。ただし実際のシーリングは仲介業者が行うので、シーリング力を見極めるのも大切。

オーナーがすべきこと。あるいは直接依頼して専門家にやってもらうべきこと。

・写真撮影。床を広く光をいっぱいいれて、フラッシュや露出をかえてワンルームでも150~200枚。ファミリーなら300枚くらいおさえておく。ここからベストショットを選ぶ。著者の会社では広角レンズを使っている。外観がきれいでないなら写真を載せる必要はない、リビングとアピールしたいポイント(サーモスタット水栓やクロームメッキの取っ手など)を大きく。モデルルームをつくるのもよいし、雑貨や服をかけるのもよい。

・物件資料(マイソク)をカラーでつくる。著者の会社ではエクセルで作っている。例がのっていた。写真がはえるのでベースは黒。写真・キャッチコピー、築年数、最寄り駅からの距離、平米数、家賃などの物件情報。周辺施設情報、部屋のプランナーの思いをのせるとデザイナー物件のように高くみえる、それで家賃は意外と安いとアピールしやすい。裏面には時刻表などのお役立ち情報や駐車場のない場合は近隣駐車場の場所や値段、敷金礼金管理会社連絡先などをのせる。これらの情報は仲介会社の営業マンにも役に立つ。駐車場つきなら現地に「案内専用駐車場」とプレートをつける仲介業者の営業マンに「案内しやすい」と思ってもらうことが大事。

・物件資料からポスターをつくる
・これらを仲介業者を直接訪問してアピール。資料は営業マン分。ポスターは店内に貼らせてもらう。

・内見者がくる週末の前の金曜日に掃除。。オーナーさんがそこに住めるレベルまで掃除をする。内見者は第一印象を最初の3秒できめている。そのときアピールすることが大事。内見者がくるのは昼間とは限らないので照明のチェックも忘れず。
エントランス→ポストのチラシを処分。貼り紙をきれいにして管理がいい物件をアピール。
内見者が通るところを履き掃除。共用部の照明などを掃除。電球切れもチェック。
換気扇からはほこりがおちるので拭き掃除。
人間は五感で感じるのでニオイもチェック。排水講に水をしっかり流すことで臭いをおさえ、虫の発生をおさえることができる。

掃除は管理に含まれないことが多い、毎週きちんと空き室掃除をやってくれるならお金を払ってもいいし、オーナーがやってもいい、または安い業者を探して依頼してもよい。特に空き室管理に掃除は大事。

入居のときには家賃滞納保証に加入してもらう。のちにトラブルを起こすなら最初から入居してもらわないほうが得策。家賃保証をいやがるような人は潔く断る方がいい。

満室経営は当たり前の積み重ね。やるべきことをやっていないオーナーが多い
これからの管理はオーナーが各業者に分離発注していく時代になると思う。
リフォームやリノベーションは工務店、シーリングと入居者管理は不動産会社。清掃は清掃業者。シーリングは一棟より部屋ごとの方が競争があっていいと思うと著者はいっていた。

著者の会社で女性がターゲットの場合に使用しているアロマ。火を使わず安全。ほのかに香る程度が心地よい。



〇満室魂
・空き室で困っても家賃をさげてはいけない→返済は減らないから経営破たんする
・場所や家賃は変えられないが部屋は変えられる。入居者の五感に訴えて「ここに住みたい」と思わせるリノベーションで戦う。
・敷金・礼金・更新手数料には期待しないこと。なくなる方向である。更新より長く住み続けてもらうほうがいい。
・満室経営には「空き室がでたら入りたい」という入居者をキープする入居率120%を目指す努力をすべき。
・著者の会社で家賃保証している部屋330件は入居率100%でまっている人がいるので120%経営になっている。それは必至でやっているから。努力したら満室になることを信じないオーナーさんが多い。ポイントは誰が部屋を選んでいるのかということ。入居者目線でリフォームする。お金がないなら融資を引っ張るそういう満室魂がオーナーには必要。
・内見者の目安は2週間で10組、普通の仲介業者は1社で月に1~2組案内してくれるので10社に営業をかけると月に10組。募集の間口を広げるのはインターネットで、シーリング力のある仲介業者のホームページでも上位に表示してもらうために会社とのつきあいや写真に気をつかう。入居者がみてみたいと思う写真をとることが大事。


出口戦略
・これから物件を買うなら、その物件をあと何年もっておきたいか考える。箱を買って満室に入居者をいれたらおしまいではない。10年後どんな家賃になっているか、いつ第2の投資をしたらいいか考えておく必要がある。
・満室時の家賃収入の8~10%を積み立てて修繕やリノベの準備金にあてるべき。


どうせなら入居率が悪い物件を買いなさい! 40日内に空室解消!入居者がハマる部屋に変える極意

どうせなら入居率が悪い物件を買いなさい! 40日内に空室解消!入居者がハマる部屋に変える極意

  • 作者: 中島 克己
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/09/15
  • メディア: 単行本



タグ:中島 克己
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