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一人でもだいじょうぶ 晴ればれ冬じたく [雑学]

両親を介護の末みとった著者が、最後はみんな一人だとつくづく思ったのをきっかけに、自分の冬支度をはじめたという。
ジャーナリストであり作家である著者が、取材で知ったとことと自信尾経験をもとに、冬支度について書いた本。

★健康
○からだの冬じたく
 アンチエイジングよりウィズエイジング、自然な老化と上手につきあいたい。
 巷のアクティブシニア像に踊らされることなく、身の丈にあった冬じたくをしよう。
 老化に詳しい専門医の共通キーワード「運動・栄養・生きがい」、加齢とともに遺伝子より生活習慣が影響が大きくなる。
 老化のウィークポイント、男性は血管、女性は助骨。女性はカルシウムの多い食事とちょっとした運動をこころがけて、スポーツジムに行く必要はありません。
 男性は血管に気をつけて、塩分、肥満、運動不足(ウォーキング程度で十分)、アルコール、喫煙、過剰なストレスで眠れないなどに注意。
 お手軽な万病予防は歩くこと。軽く汗ばむくらいで20分で老化予防。だらだら1万歩よりさっさと5000歩の方が効果的。筋力はゆっくりつけると、おちるときもゆっくり。
 脳のなかで記憶をつかさどる海馬は年齢があがっても使うと増える。高齢者はエピソード記憶が得意なので、なにかにからめて覚えましょう。
 お酒を飲みながら煙草の煙が充満する居酒屋やカラオケにいって声をいためないように。逆に使わないと衰えるので、音読をおすすめします。お風呂で歌うのもいいですよ。
 お肌の敵は紫外線。日光は骨粗鬆症予防になるので、日焼け止めを塗って外にでかけましょうね。
 排尿トラブルは、加齢で誰にでもおこること。骨盤底筋訓練で対策を。外出時にお守りに失禁パットを使うのもいいですね。
 日中眠気がないなら睡眠不足ではない。睡眠時間の変化は当然。朝日はきちんとあびて体内時計をリセット。
 専門病院で認知症の早期診断ができるようになったので、早めの治療で症状を改善したり悪化を防ぐケアを。恐れないで認知症を知ろう。
 介護リスクが高くなるのは75歳から。体力や気力がいることにチャレンジするならそれまでのほうがいい。
  
○こころの冬じたく
 こころの老化は頑固になること。こころの加齢変化は円熟すること。マイナス変化を防ぐコツは「若い時と同じような行動をできるだけ続けること」だそうです。
 セクシュアリティは生き方そのもの。男性は性行動がそうだとおもっていますが、それよりスキンシップやリップサービスの方が女性は求めているものです。
 著者の肩こりの原因はストレス。心が重い時はいらない荷物を背負いすぎているのかもしれません。
 できない自分を許すことも大事、とがった心の角を落として丸い円熟をめざしたい。
 いつまでも若いつもり、昔のつもりでいるとギャップでひんしゅくをかうことも。つもり違いにご用心。


★暮らし

○量から質への食生活

 料理は認知症の予防になる。家で食べたいものを作って食べる方が外でおいしいものを探すより安くて楽しい。
 できるだけゆっくり、だれかと一緒に時間をかけて食べると量がなくても満足できる。毎日体重計にのってみるのもお勧め。腹8分で医者いらずは本当です。
 サプリメントは高価で続けるのが大変そう。また主成分以外の添加物が心配なので、使わないそうです。
 夫を家事好きにする方法。一言×の法則、「食べた食器は片づけて」と一声を1年かけると片づけるようになりますが、やってほしいと思っているだけでは、できるようにはなりません。行動がともなってきたら、よけいなひとこと「ガラスのコップは油のお皿と一緒にしないで」とかいいません。ふりだしにもどるから。頼んだら、あとは知らんぷりです。
 男性もレトルトや冷凍から料理を始めれば、それほどハードルは高くありません。上手に利用して。
 一人暮らしの食卓に食前酒はおすすめ。たしなむ程度の酒は生活機能の自立に効果ありといわれています。
 重い鍋はおさらばしましょう。増やすなら楕円形が便利です。シリコンオープナーなども便利。
 味覚も老化するもの。油はひかえて、ドレッシングや香辛料でメリハリを。
 むせる、つまるは老化すれば当たり前、がつがつ食べるのは似合わないというお達しです。
 まとめ調理と冷凍で一人でも食材を無駄にしない工夫を。
 冷凍うどんやレトルトフリーズドライのお助け食品をうまく使って時には料理をアウトソーシング。シニアの行ける安くておいしい店があるといいのに。
 一人暮らしでは食事作りが気分転換と時間管理になる。買い物や下ごしらえは息抜き。一人の食卓ならランチマットや花一輪などで気分をもりあげて。
 
○「衣生活」は冬こそシンプル
 看取りのあとで両親の家の片づけに二年以上かかったので、自分の荷物は整理中。まずは入院時の緊急持ち出し用に引き出しを1段あけないとね。
 衣類を色で分けると同じようなものがあるとわかりやすい。気なかったもの、古いものから処分を。
 定年後のファッションは何を着るかより、まずは姿勢。家族はほめてあげてください。
 靴も冬支度、専門家によると、ヒールはゼロよりすこしかかとがある方が体重が分散していいそうです。そしてフォーマル、オフィシャル、プライベートで靴をわけるようにしているそうです。
 あると便利な旅行小物、メガネ・常備薬、折り畳みのハサミ、爪やすり、食品ストックのジッパー袋、小型の懐中電灯、サングラスに帽子、折り畳み傘、キャリアカーとは軽量4輪のものがおすすめです。
 一人なら全部洗濯機のお世話にならなくても、下着やストッキングは手洗いのほうが長く持ちます。体と同じ汚れなら、浴用せっけんやシャンプーで洗えます。
 自分ではニオイに気が付きにくいもの。著者はフライパンでお茶を炒っているそうです。あとお線香にはジャスミンなどの香りつきを使っているそうです。


★住まい

○頭の痛い「片づけ」、気になる「リフォーム」
 面倒・億劫と感じたら、持ち物を減らす冬じたくを始めましょう。片づけ苦手な著者の片づけセオリーを公開していました。
 思い出の整理法。年賀状は1年で処分、フィルム写真は業者にDVDに焼いてもらうなど。
 「すべる、つまずく、こける」は家庭内で増えていきます。3㎝あればつまずきます。介護保険が使えると補助がでることもあるので、上手に利用して。暗くなったら自動で点灯するLEDの足元ライトは便利です。




 歳をとると順応にも時間がかかる。いたずらに最先端にするのではなく、身の丈を考えたダウンサイジングが必要。著者は駅近の24時間防災センター併設のバリアフリーマンションに住み替えたそうです。
 一人暮らしとわからないように、表札や洗濯物、玄関の靴にもちゅいを。テレビ付きインターホンは便利です。詐欺仲間は家にしるしをつけたりするのでメーターなどにしるしがあったら消しておきましょう。
 本は悩ましいが1日1冊処分運動を実施中。三日坊主の連続ですけど。処分して気になる本はカバーだけとっておくのも手です。
 面倒になる掃除は「ながら掃除」「ちょこっと掃除」を心がけて。
 一人暮らしの場合、救急車を呼んでも、自分で鍵をあけないと入れません。暗証番号つきのマンションの郵便受けを二重底にして鍵を張り付けるアイデアが紹介されていた。
 
○「終の住処探し」と住み替え計画
 多くのシニアの住み替えをみてきて、将来の不安から介護付きなどの安心を買うのはリスクが高いといっていた。いったん入るとやり直しはきかないことが多いから。情報は早めに、決断はゆるゆるとがいいそうです。
70代くらいまでは結構楽しめるので別荘とかもいいけもしれない。高齢になるとやっぱり家が一番になるので、やりたいなら急いだ方がいいかも。

 一人暮らしが不安になったら「ケアハウス」。
 賃貸の手軽さなら「高齢者専用賃貸住宅」
 懐と一人暮らしが心配になったら「高齢者優良賃貸住宅」
 年中介護が必要になったら「特別養護老人ホーム
 お世話とリハビリをうけたいなら「介護老人保健施設」
 認知症で見守りが必要なら「認知症グループホーム」
 自宅でできるだけ暮らしたいときには「小規模多機能型施設」
 なんらかのプラスアルファを期待するときは「有料老人ホーム」 
 見学のときのチェックポイントを、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚別にあげていた。


★マネー

○「出る」を制する心がけ
 ゆとりある老後の掛け声にだまされないで、本当に必要な資金を知るには、自分の家計費を知ること、きちんとつければ、出費が減っていくのがわかって安心できる。
 定年後の楽しみを売る商売が花盛りですが、身の丈を知って手をださない分別を持ちたいです。
 医療費は70歳から急上昇しますが、負担の軽減措置があるので、それほど心配はいらない。医療費の軽減制度がまとめられていた。
 往診したり、さいごの看取りまでしてくれる医者が少しづつ増えている。上手につきあえば、医療費の節約になるかも。無駄な薬代を払わないためのチェック項目あり。
 介護にも高額介護サービス費制度があって、一定額を超えると還付金がある。介護家庭をたくさんみたが、介護の期間や費用は予測不可能で、いたずらにおびえないで今を楽しんだ方がいい。
 子供世帯へ援助している親世代が増えているが、あとで援助してやったのに介護してくれないとかになりかねないのでは?

○限られる「入る」への心がけ
 介護保険は介護予防にも利用できる。介護予防啓発事業として健康講座や体操教室などのイベントがおこなわれているはず、利用してみよう。
 拝金主義になればお金を使うのが怖くなる。幸せの尺度はそれぞれ、自分の尺度をきちんともちたい。著者にとっては「足るを知る」である。
 貴重品の管理は著者は貸金庫でやっているそうです。使い方を覚えるためにある程度余裕が必要。
 安全な財産は「情報」「人脈」。お金の冬じたくで金銭関係で嫌な思いをしない3か条は「金かさず、大役つかず、判つかず」
 財産はないほど争いになるものと弁護士さん。財産があるからこそのむごい最後を向かえた人の例もある。一人暮らしになったら、自分にあった方法を考えておきましょう。家族がいない場合、社会福祉センターや司法書士の成年後見センターなどに相談を。
 リバースモーゲージはもしものときの錬金術に使える可能性がある。
 時間があるからこそ、青春18きっぷででかけたり、放送大学にはいったり、そんなこともできます。


★人間関係

○究極の友「自分」とのいい関係
 自分を好きでいることが、とても大事なこと。
 年をとると理性や抑止力がおとろえてピュアになるといいます。人生は生きてきたように老いるといわれるので、心身が動くうちは、ちょっとでも周りのために働きたいものです。
 うとまれず気持ちよく会話できるようになるコツは聞き上手になること。
 男性のみなさん、せっかく肩書や会社から自由になったのだから、新しい人間関係を始めては?
 身体機能が低下しても幸福感を持ち続ける高齢者は「内向性」が強い。遊びの自立力を養いたいものです。
 助けられ上手、頼み上手をめざしたい。
 個人レベルでは解決できない、死んだ後のこと、自治体や国レベルで着手してほしい。
 著者の冬じたくノートのさわりの紹介。

○「家族、隣人、友人、専門職」とのお付き合い
 人間関係も厳選して、貴重な時間を楽しみたいものです。
 親は頼み下手。子どもに対しては、YOUからIへ受け身の感情表現をこころがけたいもの。
 熟年離婚を防ぐには、感謝を言葉で、自己中でしゃべらない、だからいったろは禁句です。
 近所との円満な関係はあいさつから。
 いい関係は呼び方から、名前で呼べる人を増やしていきたい。
 兄弟の争いは、相手がトクしてると思うから、ケンカできるだけ、一人っ子の著者はうらやましいみたいですが。
 医師とのコミュニケーションは心づけより、相手の言っていることをよく聞くことで。メモをとるなども大切。
 ケアマネを味方につけるには、こちらの正確な情報を渡すように心がけることから。
 ヘルパーと心が通い合う話し方のポイントは、名前で呼ぶ、明確な指示をする、メモや記録を残す、優先順位を明確になど。



一人でもだいじょうぶ 晴ればれ冬じたく

一人でもだいじょうぶ 晴ればれ冬じたく

  • 作者: おち とよこ
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2010/07/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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