SSブログ
[PR]本のベストセラー

しょぼん ひらがな [雑学]

書道家武田無双さんの「ひらがな」の本。
お母さんが書道家だったんで、小さいころから筆はもっていたんだって。
タイトルの「しょぼん」は「ショボーン」ではなくて「絵本」に対して「書本」だって。

武田さんはひらがなのことを「やわらかくて、シンプルで、個性的」といっていた。
ひらがなのかたちは日本語の美しさに通じる。
日本語はこまやかな心の動きまでもなんとか伝えたいという思いがつまっている。
音の響きも、人への思いやりを感じさせるやさしい響きが多い。

お習字の教本でもなく、学習本でもない。
気持ちを伝えることばとして子供たちがひらがなを覚えてくれることを願ってつくったそうです。

見開きで、右にひらがな、ひらがなが持つ魅力を、自分なりに感じて来た感動を武田さんらしく表現したんだって。
それと、書き順がわかるひらがなが小さく右上に。
左側には、武田さんが選んだ、その文字がつく言葉、墨の色や字体、大きさなんかでその言葉を表現している。それと、短い詩(これは印刷文字)

たとえば「あ」なら左側は、ちょっと薄い墨で「あいまい」、あのうえの横棒がかなり長い。
詩は「くろ じゃない、しろ じゃない、 まんなか じゃない  ゆらゆらゆら」といった風。

この調子で50音のっている。
字がいい味だしているので、ようやくできませんが、選ばれたことばだけ

い・・・いいかげん
う・・・うららか
え・・・えんりょ(小さく)
お・・・おもいやり
か・・・かなしい
き・・・きくばり
く・・・くやしい(太い)
け・・・けんか
こ・・・こころざし
さ・・・さみしい
し・・・しあわせ
す・・・すごい
せ・・・せつない
そ・・・そっと
た・・・たのしい
ち・・・ちゃんと
つ・・・つたわる
て・・・ていねい
と・・・とどける
な・・・なごやか
に・・・にぎやか
ぬ・・・ぬくもり
ね・・・ねがう
の・・・のんびり
は・・・はかない
ひ・・・ひたむき
ふ・・・ふあん
へ・・・へんてこ
ほ・・・ほのぼの
ま・・・まごころ
み・・・みごと
む・・・むすぶ
め・・・めぐる
も・・・もがく
や・・・やきもち
ゆ・・・ゆっくり
よ・・・よろこぶ
ら・・・らしい
り・・・りっぱ
る・・・るすばん
れ・・・れんしゅう
ろ・・・ろうにゃくなんにょ
わ・・・わくわく
を・・・たねをまく
ん・・・にんげん
「がきぐげご」などにつく「点々」・・・がんばる
「ぱぴぷぺぽ」などにつく「丸」・・・ぽかぽか
っ・・・あっぱれ
ゃ、ゅ、ょ・・・じゃあねって、ちょっと、あくしゅ
は「わ」と読む方、へ「え」と読む方・・・ぼくは、みらいへ、つづいている

50音表一覧

いろは歌


おうちの方へ ひらがなノートとして、筆文字を書く時の準備やひらがなの歴史、なりたちの基礎知識。

字をかく準備
子どもたちに紙と筆をあげて自由に遊ばせてあげよう。

筆・・・他の筆記具との最大の違いは弾力性。これが書く人の気持ちの入れ具合によって強くも弱くもなる。最初は大筆だけでいい。穂先がきれいにそろったものを選び、キャップは捨てる。使ったあとは墨をよくふいて水洗いして乾燥。

墨・・・菜種油や松などの油脂(最近は鉱物油が多い)を燃やしてでる煤と膠、水を練り合わせ、香料をまぜてつくる。型にいれて何十日も乾燥させて、二枚貝などで磨き上げる。するときはあまり力をいれず、軽く楕円をかくようにすると粒子が細かく発墨のよい墨になる

硯・・自然の石から磨きだして作れる。石の表面の目に見えない凸凹に墨がこすわれて溶けてくる。高価なものは必要ない。

紙・・・半紙をはじめ、いろんな紙を用意。和紙は高いがおもしろい。

文鎮・・・半紙をおさえる重石、毛氈かフェルトの上に半紙をおいて、文鎮で抑えると半紙が浮いたり動いたりしなくて書きやすい。なければ代用品で。

筆のもちから・構え方
ぎゅっともたず、手のひらに小さな卵一つ分の空洞をつくる感じで軽く支える。軸は寝かせず、穂先が少し内側を向くように立たせる、指1本をかける方法と、2本をかける方法がある

構えで大事なのは、紙に体をまっすぐにむけること。ひじは書くときに余裕をもって動かせるように体から離して余計な力を抜く。ひじが自由に動くので腕全体、体全体でのびのびと字が書ける。

筆の動かし方に慣れさせるため、縦、横、○、三角、じぐざぐなどで墨を含んだ筆の弾力になれさせる。
手本がのっていた。
手先。手首だけで筆を動かさず、ひじを自由にして、腕全体、体全体で書くように意識させること。
筆は立たせたまま、筆の弾力と腕のリズムで書くという感覚が大切。


ひらがなの歴史
6世紀の中ごろ漢字が伝わり、文字がつかわれた。
漢字の意味を利用しながら和語をあらわす訓読みにしたりした。
7世紀中ごろからは、漢字の意味と関係なしに、音読み、訓読みの音だけを借りて漢字の当て字で日本語を表現した。
これが万葉仮名。全部漢字の当て字。
奈良時代の末ごろには、たくさん書くのに便利な万葉仮名を草書化した書き方「草仮名」ができて、それがさらに早垣可能なように簡略化されてできたのが平仮名。
カタカナは万葉仮名の一部をとったり字体をかえたもの。
ひらがなは源氏物語や枕草子といった、女流文学につかわれ、和歌にも使われた、漢字では表せない日本語の感性をひらがなが表現可能にした。
ひらがなは、ただ文字が誕生したという以上に、日本独自の文化を開花させる役割があった。
ひらがなが流れるような筆致でいくつもの字を続けて書く「連綿」という技法があり、縦書きに適した美しい文字。
世界でもまれな縦書き文化が残ったのはひらがなのお蔭かも。

ひらがなの誕生として、母体となった漢字とその変遷がのっていた。


しょぼん ひらがな

しょぼん ひらがな

  • 作者: 武田 双雲
  • 出版社/メーカー: 池田書店
  • 発売日: 2008/07/29
  • メディア: 大型本



タグ:武田 双雲
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

[PR]Kindle ストア ベストセラー

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。