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本のベストセラー

まんがサイエンス〈4〉ゴミも積もれば環境問題!?ほか [自然科学]

1994年に発行された、マンガで先端科学を解説する本のシリーズ。
元は「5年の科学」で連載されていた。
「あさりよしとお」が描いている。
レギュラーキャラは「よしお」くん、「まなぶ」くん、女の子は「あさり」ちゃん「あやめ」ちゃん。
極端発言のあやめちゃんキャラは健在、あさりちゃんもさらっとボケるの担当。

巻頭で取材した写真が載っていた。
種子島宇宙センターのH-Ⅱロケット発射のようす。

・種子島ロケットツアー、そしてH-Ⅱは宇宙へ
解説はロケットの神様。日本風で頭が人工衛星。洋風のロケットの神様はほかのまんがサイエンスにでてくるからだって。
種子島は鹿児島県の南にあり、宇宙センターはその南端にある。
ロケットには自分で飛行コースを確認し、コントロールするための誘導装置とコンピュータが積み込まれているので、雷を嫌う。
このため打ち上げは延期された。
ロケットというのは、推進システムの名前だったり、エンジンを含む胴体だったり、積み荷を含む全体とかいうこともあるが、
神様によると積み荷を除く部分をロケットをすればいいだろうとのこと。
ロケットというのは、一方向へ向けて推進剤を噴射して作用・反作用の原理にしたがってその逆方向へ進む推進機関のこと。
一番身近なのはロケット花火。
打ち上げの目的は宇宙空間に人工衛星をほうり上げる道具。
高度300㎞から36000㎞くらい、速度秒速7.9㎞から11㎞くらいまでになると、地上に落ちてこなくなる。
月のように地球の周りをまわり続けるので人工衛星と呼ぶ。
これらの人工衛星は、通信、気象、放送、観測など生活に役立つものも多い。
H-Ⅱが特別なのは純国産ロケットだから。
日本のロケット開発は1955年のペンシルロケットから始まった。
その後30㎝のブースターつき全長1.3m全2段のベビーロケットが作られた。これは飛行の様子が地上からモニタできる電子装置が積まれ、秋田県道川海岸

で打ち上げられた。1956年に登場したカッパロケットは1961年まで改良がおこなわれ、最後は3段式の9L型になり、高度は350㎞になった。
ここまで飛ぶようになると秋田県では隣の国におちる危険があったので引っ越しの話がもちあがった。
候補地の条件は、人口の密集した大都市が近くにないこと、交通の便がよく人や資材が運び込みやすいところ、なるべく赤道に近いところ。
鹿児島県内之浦と種子島が候補に残り、内之浦には当時の宇宙科学研究所が、種子島には宇宙開発事業団が発射場をつくった。
大雑把に文部省下の宇宙科学研究所は宇宙や地球の調査をする科学衛星の打ち上げをする。宇宙開発事業団は通信衛星など実用・商用衛星のうちあげをす

るとわかれていた。
宇宙科学研究所では、1970年カッパロケットの後継機、ラムダロケットで日本初の人工衛星「おおすみ」24㎏の打ち上げに成功した。(神様の頭)
これは世界で4番目。
その後、ミューロケットを完成させた。これは全段固体燃料ロケットで世界でもめずらしい。
宇宙開発事業団では商用衛星をうちあげようとしていたが、これは宇宙科学研究所の固体燃料ロケットでは小さすぎるので、液体燃料ロケットの開発をし

ていた。
固体燃料ロケットは点火したら燃料がなくなるまで止められない、液体燃料ロケットは再点火が自由で同じ重量なら固体よりパワーがでる。
しかし、液体燃料ロケットは構造が複雑でエンジンも高温・高圧・超低温に耐えなければならない。
予定していた人工衛星の打ち上げに間に合わなかったので、1975年に1段目と3段目にアメリカの技術を使ったロケットN-Ⅰ(全長33m、重量90トン、打ち

上げ能力0.13トン)を打ち上げた。
1981に打ち上げたN-Ⅱ(全長35m、重量135トン、打ち上げ能力0.35トン)は1段目と2段目はアメリカの技術。
1986年に完成したH-Ⅰは完全国産をめざすもできず、一段目がアメリカの技術。(全長40m、重量140トン、打ち上げ能力0.55トン)これに使われたLE-5エ

ンジンは国産。液体酸素と水素で働く、水力0.5トン。
1994年、ついに念願の純国産技術の大型・液体燃料ロケットH-Ⅱが完成。(全長50m、直径4m、重量260トン、打ち上げ能力2トン。
同じクラスの人工衛星を打ち上げる能力があるロケットに比べてロケット本体がずばぬけて軽いのが特徴。
LE-7エンジンは推力トン、両側についた固体燃料ロケットブースター2本で318トンととおにH-Ⅱをスムーズに空に運ぶ。
二段目エンジンはLE-5A、推力12トン、自分の姿勢を素早くキャッチするレーザージャイロを心臓部に持つ慣性誘導装置がついている。
開発には10年、最初の構想から40年かかった。
再三の延期の後打ち上げられたH-Ⅱは、性能確認用衛星、再突入実験機とも成功をおさめた。
よしお君たち男子は、その後内之浦から打ち上げられる月面探査のミューロケットの打ち上げをみにいくといって、女子たちにあきれられていた。



いとしのMr.ブルー・・・環境問題をシリーズでとりあげたもの
・オゾン層に穴があいちゃった
地球環境の専門家Mr.ブルーが解説。得意のギャグはドアに頭(地球)がひっかかるもの。
紫外線は太陽が出す光線の一種類。人間の目には見えない。
外に貼ってあるポスターの色が白っぽくなったり、焼けたように黄色くなるのもこの光のせい。
紫外線は生物に有害で、微生物の中には浴びただけで死んでしまうものもいる。これを利用した殺菌器がある。
洗濯物を太陽光にあてるのも殺菌の意味がある。
人間の場合はメラニンがでて体を守ろうとする。
この紫外線をブロックしてくれているのが地球の上空20㎞ほどにあるオゾンという気体の層。おかげで紫外線はほとんど地上に届かない。
オゾンは酸素原子が3つくっついた状態。フロンガスはこの酸素原子を自分のほうへとってしまう。すると紫外線を防ぐ力は失われる。
こうしてオゾンが破壊された部分をオゾンホールという。
もし紫外線が地上にふりそそげば、深海の生物を除いて生き物はいなくなってしまうだろう。これは初期の地球に似ている状態。

・フロンの正体とは?
フロンの正体は、クロロフルオロカーボン。炭素と塩素とフッ素が合体したもので、人体に無害で不燃性、安定していて壊れにくい。
地上付近ではそのまま漂うが、上空で紫外線にあたると分解し、結びつく力の強い塩素を放出。これが酸素原子をオゾンから奪ってしまう。
よって塩素抜きのフロンも開発されているが、つめるとき圧力が必要だったり、常温で蒸発してしまったり、汚れ落としの能力(ICやLSIの汚れ落としに

使われている)がなくなったりする。
フロンの一部に水素をとりつけて、オゾン層に行く前に分解するフロンも開発されている。これは燃える性質をもってしまうのと、分解すると塩素がでて

しまうのでやはりオゾン層への多少の影響はさけられない。
スプレー缶の場合、フロンでないと燃えやすいガスを使うことになる。
フロンが多く使われているのは、クーラーやICの洗浄、ウレタンの発泡用(断熱用のスチレンボードやマットレス用にウレタンに細かい泡をいれる)
こうして、使わなくて済むところは使わず、仕方ないときは代用品で、さらには使ったフロンは回収して再利用。
でも、現在オゾン層に向かっているフロンは止められない。
人間が生きている限り自然に影響を与えてしまう、その中でどうバランスをとるか、考えなければならない。

・地球があたたかくなる!?
地球温暖化の影響として、海水面の上昇、台風の大型化などが予想されている。
地球は太陽の熱で温められて夜になると熱は宇宙に放射される。
空気中の二酸化炭素などのガスは逃げていく熱を引き留める力がある、これを温室効果という。
入ってくる熱と出ていく熱は地球全体ではうまつつりあっている。あたたかい地方と寒い地方の差は空気が「風」として熱を運んでバランスをとる。
しかし人間の活動ででる二酸化炭素が増えたので、残る熱のほうが増えつつある、これが地球温暖化問題。
20年で世界の平均気温は0.3度上昇、それだけで暖冬や大型台風などの気象変化が認められている。
それ以前は6000年かかって3度の変化だったので、これは急激なもの。

・エネルギーのムダづかいをやめよう!
地球全体の気候がかわると、それまで農作物がとれていたところでとれなくなったりする。
植物は急激な気候の変化についていけないので、食糧難がおこるかもしれない。
二酸化炭素をださないのが一番いいが、そうはいかないので燃やす量を減らす、燃やしたら熱は利用する、太陽エネルギーを利用するなど複合的に節約す

る。
ゴミ焼灼のときの熱は暖房や給湯、温水プールに利用。
火力発電所でもタービンを回す水蒸気は熱い必要はないので熱を暖房などに利用する。
ビルでも最近はこの方法をとりいれて発電と同時に熱エネルギーを冷暖房に使うシステム(コジェネレーション)がとりいれられている。
製鉄所の溶鉱炉の熱も発電に利用できる。
これまでムダに捨てていたエネルギーがあった。
今までのエネルギーの使用を見直す。断熱すればエネルギーは節約できるが、実は断熱材を作るのにフロンを使うという問題もある。
無駄なものは作らない。無駄な包装をなくし、使い捨てのものを使わないことも二酸化炭素の発生を抑える。
電気自動車なども有効。

・空からジュースが降る!?
二酸化炭素を減らしてくれるのは植物。しかしその植物も危機にさらされている。
酸性雨とは、pH4とか3。これはトマトジュースやリンゴジュースくらい。酢はpH2.2。
大気中の二酸化炭素が雨に溶けやすいので雨はもともと少し酸性だが、酸性雨は工場や自動車からの排気が上空にのぼり、雲の水滴に溶けて太陽からの紫

外線などをあびて化学変化をおこしおこる。
その正体は、硫黄酸化物と窒素酸化物が、硫酸と硝酸に変化したもの。
硫黄酸化物の代表、二酸化硫黄、別名亜硫酸ガスは、そのままで有害。火山のガスなどに含まれるので、火山の噴火でも酸性雨はおきる。
大気の汚染がひどいほど、強い酸性の雨がふり、記録ではpH2を超える酸性の霧がはっせいしたとき、吸い込んだ人間が死んだという。
ここまでひどくなくても、銅像や大理石の石像が溶けてぼろぼろになったり、コンクリートが溶けて鍾乳洞のようになったり、植物も根からやられたり、

微生物も影響をうける。川や海に溶け込み、水中の生物に影響し、人間も吸い込めば平気とは思えない。

・雨、雨、降れ降れ、酸性雨降るな
人は意外と酸性雨の被害に気が付きにくい。
原因の発生地と被害の場所が離れている場合があるから。
中国の大気汚染で日本に酸性雨が降ったり、アメリカとカナダでも同じようなことがおきている。
酸性雨の原因と結果の因果関係がはっきりしていないので、発生源の国に対策を求めてもきいてくれないことも多い。
しかしそれでは手遅れになってしまうかも。
工場も自動車もなくすわけにはいかないし・・・

・失われていく森
人間は都合のいい開発を続けて自然を破壊して、都合のいいときだけ自然に助けてもらうではバランスはとれない。
二酸化炭素を減らすには大量の植物が必要だが、人間は木を切り倒したり焼き払ったりしている。
何万年もかけて育ってきた森は、人間によって一瞬でダメになっているのだ。
森の働きは、大量の水をためて大雨のとき洪水を防いでくれる。根っこで土砂崩れも防いでくれる。気温が上昇したときには水を蒸発させてまわりの温度

を下げる。森林のあるところでは気温の上昇や下降がおだやかなのだ。森の吐き出す水蒸気で雨も降る。
森がないと日が照ればすぐに気温が上昇、夜になると寒いくらいに下降、雨がふれば洪水に土砂崩れで土地はあれ、雨が少なくなり気温があがり、植物は

生えないそして悪循環。
森があれば、木は動物に食べ物を与え、動物は死ねば木に吸収される。土のなかで微生物が木の葉や動物の死体を分解し、木に栄養を与え、微生物は木か

ら栄養をもらえる。森があることで生き物が集まり、集まることで土がこえ、森はますます栄える。森は多くの生き物とともに環境をつくり生活している

のだ。
日本の森はみてくれだけで、材木になる木ばかり飢えているので、洪水を防いだり、生き物を育てる力もほとんどない。
もとからあった森は、ゴルフ場やホテル、道路になって消えている。
それでも世界からみたらマシ。
熱帯雨林は日本向けのエビの養殖や材木として切られている。熱帯雨林は一度切ってしまうと再生は難しい。
できることは、紙や割り箸を節約する。リサイクルする。ケナフなど使った紙を使う。
ケナフは古代エジプトのパピルスに使われていた紙で、草なので成長が速い。ケナフ20トンで森の木60本を切らずにすむといわれている。

・ゴミも積もれば環境問題!?
身近な環境問題といえばゴミ。
ゴミは燃やすと量が20分の1になる、またにおいや虫をおさえることができる。燃えカスは埋め立て地に捨てられて土になる。
燃えないゴミはそのまま埋めたり、鉄やアルミは再利用したり、空き瓶の一部は回収されている。
古新聞、古雑誌、段ボールはもう一度材料に使われる。
プラスチックやスチロールは燃えるのだが、高温をだすので、炉を壊すきけんがあるので燃えないゴミにしているところもある。
粗大ごみは使えるものは再利用あとは燃える燃えないにわけられて処分される。
結局最後は埋め立て地に行く。
問題は量が多すぎること。1898年の東京の23区のごみは490万トンで東京ドーム15杯分。
燃やすのがおいつかないとそのまま埋めているが不衛生でメタンガスが発生したりネズミがでたりする。
メタンガスは温暖化にもつながってしまう。ゴミを燃やしても二酸化炭素がでる。
埋め立て地は海だがそこの生態系を破壊することもある。
これだけのゴミがでるということは、材料の自然も失われているということ。

・便利になるからゴミが増える!?
東京で一番多いのは紙ごみ。会社の多いところでは70%近くが紙のゴミ。
ティッシュペーパーやキッチンペーパーなど、使い捨てが増えるとゴミも増える。
使ったらそのまま捨てるものは再生紙を使う、古いお札も段ボールになっているんだって。
カンやびんもそれぞれ40%が再生されている。
ペットボトルは再利用できない(この時点)
ガラス瓶は再利用できるし、使えなくなると、砕いてびんの原料になれる。半分のガラス瓶が回収・再生されている。
ただし、ちゃんと回収しないとダメ。
シャンプーやリンスは詰め替え、買い物かごをもっていくなどの工夫ができる。
量り売りはゴミをださないが、パック詰めは人手を減らし清潔に安く売るために考えだされたのでなくすのは難しそう。
努力することでゴミの量は減らせるが、回収にかかる手間が面倒くさい、回収して再生したものは値段が高いので買わないなど、
いろんな理由でゴミは増え続けている。

・ゴミをなくすために
いままでは家の中のゴミを考えていたが、本当は作る側、売る側の努力も必要。
お店で買ったら箱は返してしまうとかは、お店みんなの協力がいる。
自動車は解体して再利用できるように設計されているものもある。
使い捨てカメラは90%以上が回収され、再利用できる部品はすべて使われている。
ゴミはすべて自然の一部をきりとったもの、無駄にするのはいけない。
人間が自然に守られているのに、それを自分で破壊している。
私たち一人一人が真剣にゴミ問題に取り組むことで、今はうまくいっていないリサイクルもうまくいくように変わっていく。
環境問題も一人一人の暮らしとかかわっている。

・水に流せない水の話
川は本当は自分で汚れをきれいにする力があるが、水辺の木や草や土、そこに住む小さな生き物たちを人間がコンクリートで固めたり木を切ったりしたの

でなくなってしまった。
道路も舗装するとその下で1億匹の微生物が死ぬといわれている。
最初から自然を残すことを考えていたら、生き物が住めるコンクリートやブロック、水や空気を通す舗装用ブロックを使うなど方法はある。
ところで、川が汚れる一番の原因は生活排水。
お味噌汁1杯を魚がすめるようにするには、ふろおけ5杯分ほどの水が必要。油1リットルだとふろおけ330杯分の水が必要になる。
洗濯に使う合成洗剤は微生物を殺してしまう。中に含まれる窒素やリンはプランクトンの栄養になって大量に増やして赤潮をひきおこす。
工場からの排水は規制であまり水を汚さなくなったが、家庭のからの排水はまだ野放し。
家庭でできる工夫は、排水溝にネットをかけたり、油は固めて捨てる、残さず食べる。
合成洗剤でなく石鹸を使う、量は使いすぎない。無リン洗剤を選ぶ。
下水道が整備されていれば、排水を一度浄化槽ためて微生物の力を借りて分解して、川に流すこともできる。
性能のいい浄化槽なら汚れの99%まできれいにできる。
家庭排水のほかにゴルフ場や畑にまかれる農薬や除草剤、ゴミ処理場から染み出した有害な物質なども水を汚染する。

・地球の運命はきみたち次第
これまで見てきた問題はみんな絡み合って環境破壊をおこしている。
見開きで、どんな風につながっているのか図になっていた。
一見関係なさそうな問題も、実は玉突きのように影響しあって被害をひろげている。
でもどれも人間が原因。
人間も自然のシステムの一部、自然破壊をすれば人間にしっぺ返しがくる。下手したら滅亡かも。
でも人間も対策を考えているし、技術も開発されている。
人間が自然とのバランスをとれば、これからも繁栄していけるはず。
恐竜は1億数千万年にわたって栄えた、人間はまだ数百万年。まだ滅びるには早すぎるね。

・作品リスト
まんがサイエンスの巻き数とページ、タイトルと内容が一覧になっている。


まんがサイエンス〈4〉ゴミも積もれば環境問題!?ほか

まんがサイエンス〈4〉ゴミも積もれば環境問題!?ほか

  • 作者: あさり よしとお
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2004/02
  • メディア: 単行本



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