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まんがサイエンス 3 吾輩はロボットである [自然科学]

1993年に発行された、マンガで先端科学を解説する本のシリーズ。
元は「5年の科学」で連載されていたらしい。
今回は、ロボットの話と、短編が何本か。
「あさりよしとお」が描いている。
レギュラーは理科クラブの「よしお」くん、女の子は「あさり」ちゃん「あやめ」ちゃん。
全巻から登場の「まなぶ」くんもすっかりレギュラー定着。極端発言のあやめちゃんに対し、常識発言のまなぶくんだね。

巻頭で取材したロボットの写真が載っていた。
原発施設で人間の代わりに危機の点検・補修をすることを目的に通産省工業技術院の作った極限作業の原子力ロボット。遠隔操作で4本足で動く。
Motoman、安川電機のロボットによるロボットの組み立て工場。
WL-12RV 早稲田大学が昭和41年から研究している2足歩行ロボットの当時の最新版、最初は1歩に1分以上かかっていたが、人間の速度で歩けるようになった。
配電作業用ロボット 東京電力の配電作業用ロボット、絶縁したロボットアームを持ち、アームの先端にかかる力をオペレータにフィードバックできる。


・ニューロ・ファジィはかしこい機械!?
解説は全身がふにゅあっとしたMr.ファジィ。ただし解説の途中でびしっとした形に変わる。
機械は命令されていないことは、どんな簡単なことでもできない。
例として椅子を選ぶをあげていた。この場合機械は教えられた形しか選べないが、人間は椅子かどうか自分で判断している。
その場の状況を飲み取り、多少の条件の違いは自分の判断でクリアして、今までの機械にはできなかった「程度に合わせた」仕事をこなす。
ただ働くのではなく、その場に合わせたほどほどの仕事をする。人間の脳のような判断をする機械を「ファジィ」な機械と呼んでいる。
ニューロは、人間の脳の名kにある神経細胞の名前からとっていて、人間の脳は神経細胞の無数の絡まりあいで複雑な思考を実現していることから、
機械で同じように組み合わせた構造で脳を真似するコンピュータを作ろうとするのがニューロコンピュータ。まだ実現していない。
単純な計算なら今までのコンピュータのほうが速いけど、条件を与えて「それが何か?」などの推論はニューロコンピュータのほうが速い。
今までのコンピュータは一つずつ条件を積み重ねる逐次処理だけど、ニューロは並列処理するからだ。
ニューロコンピュータはいままでのコンピュータができなかった、考える、連想する、直観!、間違える、学習するなどのことができるようになる。
電化製品の場合は学習する、考える的な能力をニューロといっていることが多い。
使う目的と、その場の状況に合わせた細かい判断をもとに、学習しながら今まで以上にきめ細かい仕事をするのがニューロでファジィな電気製品。


・進化する自動改札機
両手に荷物をもって改札を通ろうとしたあやめちゃんが使いにくいと文句をいっている。
この時点では、切符を入れるタイプの自動改札機だったようだ。
まなぶ君も定期をケースから出すのが大変といっている。
そこへ頭が自動改札の解説員がやってくる。
その解説にると、切符も定期券もうらが黒くぬられていて機械はここの磁気信号を読んでいるので、ケースから出す必要があるのだという。
今開発中として紹介されていたのがミューカードという新しい定期券。
これとセットの改札機なら、カードをかざすだけで反応する。
カードにはコンピュータと無線通信機、電池がワンセットで入っている。カードが改札機に近づくと、改札機からデータを送るように指令がいき、
中身のデータを解説機に送ってOKなら通すようになっている。
通信の有効距離は30㎝、この距離内ならポケットやかばんの中でも反応する。
コンピュータ内臓なので、いままでより多くの情報を記録できるので、プリペイドカードを合体させることが考えられている。
これで普段は定期券として使い、乗り越しならプリペイドカードから引き落とし、精算所はいらない。
この段階では切符の代わりにならないが、特急券のような特別な切符に使われて、進むホームや目的地ガイド、ホテル予約なんかできるかもしれないとされていた。


・吾輩はロボットである
ロボットとは、あやめちゃんによるとガンダムみたいなの。あさりちゃんによるとロボコンみたいなの。
よしおくんによると工場で自動車を組み立てるやつ。まなぶ君によると人間そっくりに作った機械人形。
そこに現れたのがアトムな頭で首に鈴をつけてまわしをまいた鉄腕28エ門。ロボットの説明をするため21世紀からタイムマシンで来たという。
ロボットとは、1921年チェコスロバキアのカレル・チャペックという人が作った言葉で、もともとは「ロボタ」=「働かせる」という単語からきている。
ロボットという名称には、人間に代わって働いてくれるものという意味が込められている。形は関係ない。
でも自動車や飛行機は人間が運転して使うのでロボットでなく道具。自動操縦なら飛行機もロボットといえるだろう。
例外はマニュピュレーター。人間の手の代わりに動く機械だが、人間の代わりに高温や真空、高圧の場所で作業してくれるので、ロボットの仲間に入れられている。同じ仲間で月や火星を調査する探査機も半分は人間がコントロールするけどロボットといえる。
人間が操縦できるのはブルドーザーなどの仲間なので、完全に無人化かリモートコントロールして初めてロボットと呼べる。
身近な例として鉄腕28エ門が挙げたのは「自動販売機」。

ロボットの展示会に来た4人組。展示してあるのは産業用ロボットで工場などで使われているもの。地味だとあやめちゃんが騒いでいると鉄腕28エ門があらわれて、巻頭で紹介されていた極限作業用ロボットを紹介。
これは人の立ち入れない放射線の中で働くために作られたもの。2個の目、2本の腕、4本の足をもち、人間に代わってたいがいの作業をこなす。
4本足なのは安定をとるためと、階段などの段差を昇るため。地図を記憶させれば、行けと命令するだけでまがった廊下や床の凸凹を自分で判断して乗り越えて進むことができる。障害物があったら乗り越えるかどかすかの指示をまつ。ただしケーブル付である、ニューロコンピュータによる人工頭脳が完成するまで、プログラムと人間の二人三脚で動かすのである。もっとも試作機でまだ一台しかない。家にやってくるのは当分先である。

鉄腕28エ門が4人をつれてロボットが働く工場にやってくる。
現在工場で使われているロボットは「手」をモデルにしたロボット。
人間の手の動き6種類を再現して、人間の手と同じ仕事をこなす。ペンをもって字をかくこともできる。
工場では、部品を運び、はめこみ、溶接したり、切り取ったりあらゆる作業を行っている。
そういうことを専門でやってくれる機械もあるが、製品のデザインが変わったりするとお手上げになってしまう。
しかし、「手」のロボットはリモコンで教えてあげれば対応できる。
カメラを使って、はめ込むワクなどを確認して車の窓ガラスを取り付ける。
ねじを穴にはめるときも、穴をカメラで確かめるなど、センサーをつけることで、その作業をより正確に行うことができる。
この手のロボットを使って、手のロボットをくみたてている。しかもロボットの手の道具を持ち替えて一台で全部の仕事をやっている。
現段階ではロボットはどんなつまらないことも思いつくことはできない。
人間は開発や設計セールスなどを行い、繰り返し作業はロボットにまかせるのが正しい共同作業といえる。
ロボットは必ずしもヒト型でなくてもいいのだが、ヒト型に近づける試みは多く行われている。

工場で働くロボットは歩かなくても車輪で移動できる。工場が歩かなくていいという条件で作られているからだ。
しかし、家庭にロボットがやってくるとしたら歩けないと現実では役にたたない、車輪では玄関すら上がれず、階段も上がれない。
車輪型ならイスにも座れない。家も家具も道具も人間にあわせて作られている。人間に似せて作ったロボットなら、人間のマネをさせれば使うことができる。ここで巻頭で紹介された早稲田大学の2本足ロボットが紹介される。人間と同じ速度、一歩0.5秒で歩ける。上半身でバランスをとる研究用のロボットで、今後は倒れも起き上がるロボットを研究するという。
いままで、いろんなテーマで作られてきたロボットが一つになってヒト型ロボットに完成していくだろう。
早稲田のロボットは頭脳も体に入っていて、そこも工場のロボットと違っている。
いつか小説のように人間型ロボットが家にやってくるようになるかもしれない。

ロボットは人間の仕事を代わりにするだけでなく、人間にできない仕事もする。
人間の立ち入れない場所でも活躍する。
ここで東京電力の配電作業用ロボットが紹介される。
このロボットは関電の心配がないので、送電をストップしなくても工事できる。
人間が乗れるようになっているがマニュピュレーターのように働く。
工場や工事現場など、身近なところでロボットが使われている。
実験用ロボットもどんどん進化している。ただ人工頭脳の問題が残っている。
極限作業用ロボットくらい複雑になるとボディに頭脳をつめないくらいになってしまう。ひも付きロボットではあまり意味はない。
人工頭脳として期待されているのがニューロコンピュータである。
コンピュータは誕生から50年でここまで進化した、ニューロコンピュータが実現するもの遠くないかも。
火災現場や深海はロボットの活躍が必要だ。ロボットは人間の大事なパートナーである。



・時を刻む石
待ち合わせをした4人。
一番先にきたよしお君はクォーツ時計
次に来たあやめちゃんはゼンマイ時計
あやめちゃんは腹時計。
まなぶ君は電波時計。
そこに現れたのは顔が時計の「常盤金成」で時計を解説してくれる。
650年ほど前に完成した機械式時計は、日時計や水時計とちがって歯車などを組み合わせて作られた機械の力で時間を示す時計のこと。
機械式時計に絶対必要なのは「動力」クォーツ時計は電池で、あさりちゃんのは「ゼンマイ」という渦巻き状に曲げた板バネのほどける力で時計を動かしている。。
世界で一番古い機械式時計の動力は「おもり」、ロープをまきあげておき、おもりによりロープがほどける力を利用して時計を動かす。
時計には動力の他にそれを一定の速さにコントロールする装置が必要で、それを「調速機」という。
もっとも古い調速機は棒テンプ。歯車で棒テンプの回転をとめて一定の速度いコントロールする。
動力にゼンマイ、調速機に「ふりこ」を使ったのが昔の柱時計。
「ふりこ」は傾けると止まってしまうので腕時計の場合は細いひげゼンマイを巻いてほどけるごとに歯車を送って調速している(テンプ)
この「調速機」が時計の正確さのモトである。
調速機の動きが速いほど時計は正確さを増していく。
腕時計のテンプは1秒間に5回振動する。クォーツの振動数は一秒間に32768回。
クォーツには圧電効果という性質があり、力を加えてやると電気が発生し、逆に電気を流すと振動を始める。
この電流をLSIで整理・増幅してモーターを回し、時計の針を動かすのがクォーツ時計。
クォーツ時計は1か月に15秒ほどしか狂わない。これはテンプを使った機械時計では出せない正確さだ。
これは文字盤でもデジタルでも変わりはない。
世界中のすべての時計のもとになる原子時計はセシウム原子の特別な振動のようなものをもとにしている、振動数は一秒間に91億9263万1770回。
10万年に1秒の狂いといわれている。
電波時計は原子時計から発信された信号をアンテナで受信して時刻を調整する。一日何回か原子時計からの電波で時刻をあわせるおでいつも正確。
ただ、信号が来てないときはクォーツ時計として動く。
クォーツ時計や電波時計は正確だが、電池がなければ動かない。
あさりちゃんの時計は時計の中におもりが入っていて手の動きで回転、ゼンマイを自動で巻き上げる自動巻きになっているので、腕につけていれば止まることはない。
電池を買いにいけないようなところに出かける人は機械式を利用する人も多い。宇宙飛行士も機械式を使っていた。ただし無重力だとおもりが働かないので自動巻きはだめだけど。機械は部品点数が少ないほうが故障も少ない。
電池はせいぜい3年できれるけど、機械式は10年20年使えるものがある。
クォーツの発電機内臓の「自動巻きクォーツ」も発売されている。ゼンマイの代わりに時計の中の錘の回転で発電機を動かして動力源にしている。発電された電気は蓄電器に最大3日分ためられる。ただし3日放置すると止まってしまう。
値段は機械式のほうが高い。小さな時計に何百個という部品がギッシリ詰め込まれているから。工場で大量生産できない工芸品なのである。
ところで時間とは、地球の自転をもとにしている。この自転はわずかずつ長くなっていくことがわかっている。
だから、原子時計と、地球の自転をもとにした時刻はずれてしまう。こう考えると日時計はいつまでも正確ともいえるだろう。
時間はもともと生活の目安のために一日の長さをいくつかに分けたもの、あまり成果k差にこだわると時間に追いまくられて時間と人間の関係があべこべになってしまうよ。


・命を守る車の風船!?
久しぶりにペケル先生が登場。
交通事故の死者は毎年1万人。
最近の車は衝突したとき前のほうがつぶれてクッションになってくれ、後ろは頑丈で運転手をガッチリ守ってくれるようになっている。
しかしどんなに気を付けてスピードを出さないようにしても事故に絶対あわないわけではない。
事故はなくせないが、事故で死亡する人を減らすための安全装置が取り付けられている。
代表的なのはシートベルト。これで衝突したときフロントガラスに頭をぶつけることはなくなったが、速度によってはハンドルに頭をぶつけることがある。これを守るためエア・バッグが登場した。
エア・バッグはふだんハンドルの中にしまわれているが衝突すると一瞬のうちにナイロン製の風船が服論で飛び出し、人間の体をうけとめると中のガスをぬきながらショックを吸収してくれる。この間なんと0.2秒以下の早業である。
構造は機械着火式センサーが衝撃を感知すると点火剤に着火、ガス発生剤に引火してたたまれたバックが急速にふくらむ。次の瞬間ガス抜き穴からガスを抜きながらバッグは体を受け止めて完了。ガスは窒素ガスなので引火しない。ふつうの衝撃でも開かないように実験を繰り返しているので故障もほとんどない。でもエア・バッグはシートベルトと合わせて初めて正しくその力を発揮できるのを忘れずに。
また、横からぶつけられたときのエア・バッグは研究中である。


・電池には空気も太陽もある!?
今回もペケル先生の解説。
アルカリ電池は中身にアルカリ水溶液を使っている。
普通の乾電池はマンガン乾電池といわれる。
マンガンは少しずつ弱くなっていくのに対して、アルカリは最後に一気に減る。アルカリ電池のほうが最後まで安定したパワーがだせる。
マンガン電池は安いので少しづつ弱くなっても構わない懐中電灯や時計、ラジオなどに使うのがよい。
ボタン電池の種類。
時計や電卓などによくつかwれる酸化銀電池はパワーが安定し長持ち、種類が多く、バランスの取れたボタン電池のスタンダード。
電卓・おもちゃ、オルゴールなどに使われる値段の安いアルカリ・ボタン電池。寿命は短いけど強いパワーと値段の安さが特色。
補聴器・ポケットベルなどに使われる空気電池。空気中の酸素と反応してパワーを生み出す。後ろのシールをはがして使う。長持ちだけど空気がないと働かないので場所は限られる。
補聴器・ポケットベルに使われる水銀電池。空気電池ほど長持ちしないが、どこでも使える。最初に作られたボタン電池。
RCのバッテリはニカド電池(ニッケル・カドミウム)、自動車のバッテリも鉛蓄電池といってニカド電池の仲間、充電して繰り返し使えるのが特徴。
太陽電池は光を電気に変えるので使うと安上がり、光がないと働かないし、電気は貯められない。昔は高価だったので人工衛星くらいしか使っていなかったが、今では電卓や、ニカド電池と組み合わせて時計につかったり、ラジオやソーラーカーに使われたりする。
リチウム電池は、厚さ0.5㎜のペーパー型やマッチのじくより小さいピン型にできる。寒さに強く、ハイパワーで長寿命。南極で使われる電池はほとんどコレである。まだ少し値段が高い。
最新のニッケル水素蓄電池はニカド電池に比べて倍近く電気をためられる。

・最新ガラスは、くもりのち透明!?
ペケル先生が持ってきたくもりガラス、瞬間的に透明になるUMUというガラス板でできている。切り替えスピードはわずか0.001-0.01秒。
秘密はガラスの間に液晶がはさまっていること。
くもるということは光がまっすぐにとおらないということ。液晶は普段ばらばらの方向に光を反射しているが、液晶を挟む膜の間に電気を流すと同じ方向に整列して光をまっすぐ通すようになる。音や光のセンサーをスイッチにできるので、昼と夜で自動的にくもりガラスにしたり、リモコンで曇りガラスにしたりできる。
液晶としての使い方と組み合わせれば、さっきまで透明だった窓に突然画像をうつしだすこともできる。
ハイテク製品の意外な使い方は多く、
ジェット機に使われるチタン合金は印鑑や中華鍋につかわれていたり、形状記憶合金は型崩れしない下着にされたりしている。


・糸がおなかを掃除する!?
解説はペケル先生。
食物センイは水に溶けるものと解けないものがある。
食べても消化も吸収もされない。腸で水を吸って膨らんだ食物繊維は栄養分の吸収を助けたり調節したり、有害物質をひっつけて体外へ排出してくれたりする。腸の中の細菌は年をとると悪い菌が増えるのだが、食物繊維は良い菌の働きを助け、悪い菌が増えるのを防ぐ。
良い菌の代表はビフィズス菌で、オリゴ糖はそれを増やす働きをする。
最近は鉄やカルシウムの吸収を助けるCPPやプロテインなど体の働きを活発にする物質を含んだ食品が多くでている。これらを機能性食品という。
ただし食物繊維はとりすぎると下痢するので注意。

・消化と吸収のメカニズム
解説は突然あやめちゃんのおなかに現れた人体君。
ふつうの人間は80年生きたとして食べる食べ物は50トン。
今回はあやめちゃんの体に潜入だ。
食品は含まれる栄養素で、炭水化物、脂肪、タンパク質にわけられます。
口の中では炭水化物が麦芽糖にかわり、他は小さくなるだけでへんかしません。
胃の中ではペプシンという酵素がでて、タンパク質をペプトンに変えます。
脂肪は胃をでたところ十二指腸で膵液と胆汁で分解される。
この二つにはトリプシンなどの酵素が含まれていて、麦芽糖をブドウ糖に、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する。
見た目もばらばらドロドロ、成分も変化するのを消化という。
小腸の腸液でペプトンはアミノ酸に分解され、吸収の準備が整う。小腸には無数のひだがあり、そのひだには柔毛というでっぱりがある。
分解された栄養分は柔毛から血管に吸収され血液で全身に運ばれる。
脂肪酸とグリセリンはリンパ液で全身に運ばれる。
吸収された物質は体をつくる材料とエネルギーになる。
ブドウ糖、脂肪酸、グリセリンは人間のエネルギー源になる、使わないでいると脂肪となって蓄えられる。
ブドウ糖は肝臓でグリコーゲンに、脂肪酸とグリセリンは脂肪になって必要な時に酸素と合体してエネルギーに変わる。
グリコーゲンは素早くエネルギーになり、脂肪は強力だがゆっくりエネルギーになるという違いがある。
アミノ酸は肝臓で体を作るのに必要なたんぱく質に変えられ全身に送られ、体を作る部品になる。
タンパク質もエネルギーに変えられるが家を燃やしているようなもので、無理がある。
他にも骨をつくるカルシウム。血液に必要な鉄分、体の働きを整えるビタミン類も食品からとりこまなくてはいけない。
大腸では小腸の吸収の残り物からカルシウムや鉄、水分を吸収する。
そして残り物は出口から体の外にでて一件落着。
ちなみに一生でするおしっこは35トン、ウンチは15トンだって。


・チンパンジーはチンパン人!?
解説はペケル先生。今回はサルのマスクをつけて登場。最後はサルに操られていた。
サルはもともと人間に近い生き物である。
チンパンジーとオランウータンは道具を使うことが知られている。
野生のチンパンジーが2個の石を使って木の実を割るところや、オランウータンが木の枝を集めて傘のようにして雨をよけるのが観察されている。
これは人間と同じように目的に合わせて道具をつくり使いこなしているといえる。
人間に飼育されているチンパンジーはカギを開けたり言葉を理解したりする。
ただ、サルの顎では人間の言葉を理解できないので、聞き取って指示通りに動いたり、手話をしたり、図形をみわけたりする知能テストのようなもので確認された。
人間ほど言葉を使う必要がないので野生のサルはあまりしゃべらないが、仲間同士では危険を知らせるときなどに使っている。
遺伝子的にはチンパンジーは人間と99%同じだが、進化の過程で枝分かれしているので、いくら進化しても人間と同じにはならない。
でも進化の結果人間より優れた生き物になる可能性はある。


・恐竜の子孫は何!?
解説はペケル先生。今回はティラノサウルスの頭をかぶって登場。
恐竜は6500万年前に絶滅した。トカゲは恐竜が現れる前に分かれて進化した子孫。
ワニ・トカゲ・ヘビも同じ。
恐竜と呼ばれる動物が現れるのは2億2500万年前くらいから。
しかし、恐竜になってから枝分かれして残った生き物がいる。それが鳥である・
鳥は羽毛をとると小型の肉食恐竜によく似ている。
骨もよく似ていて、始祖鳥は鳥と肉食恐竜の中間のような姿をしている。
歯はなくなってくちばしが発達し、爪もなくなったが、ツバメケイとう鳥にはまだ残っている。
マイアサウラという恐竜は巣を作って卵を産み、子供がかえると親はエサを与え、子供が育つと別の土地に移動。
そしてまた帰ってきては巣作りをした。まさに渡り鳥。
現在では羽毛をもつ恐竜の化石が続々と発見されている。飛ぶためより体温を逃がさないためだったと思われる。


・生命の生みの親は水溶液
解説はペケル先生。
地球がほかの惑星と違う尾は「海」つまり水があること。
地球より近い金星では水蒸気になり、火星では氷になってしまう。液体の水がたくさんあるのは地球だけである。
液体の水はものを溶かすことができる。海水には塩のほかにガスや金属など多くのものが溶け込んでいる。この水溶液のプールが生き物を生み出した源。
数十億年前、溶岩の塊だった地球が冷えて固まり始めたころ、水蒸気が雨になってあつまり海ができた。
海は川が運んだガスや岩を溶かし込んだ。そこに雷がおちたり、火山の高熱が加わったり、太陽の紫外線が降り注いだり、これらが複合的に起こって海水の中に生き物の体のモトタンパク質の材料アミノ酸ができた。40億年ほど前のことだと考えられる。
現在の海に雷がおちても同じことはおこらない。大気が昔と違い酸素もなく、アンモニアやメタンが多かったのだ。
実験でこの過程は再現できるが、それからどうやって生き物になったのかはわかっていない。
生き物の体の中に海水によく似た成分があることが、その証拠といわれている。
体の中の海は全身に酸素や栄養を運ぶ。
地球の海は暑さや寒さを調節し、大気中の余分な二酸化炭素を吸収してくれる。
海は生物を生み出すだけでなく、守り育ててくれている。
人間が海を汚すのは残念なこと。海が滅びれば、人間も滅びるだろう。


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