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シャーロック=ホームズの冒険 下 シャーロック=ホームズ全集 (6) [小説]

BBCのドラマ「SHERLOCK」を見たら、すっごくおもしろかったので、原作を読んでみました。
今回も、ドラマの元ネタがいっぱい。

6個の短編からなっていて、ホームズの話のなかでも有名な「青い紅玉」「まだらの紐」が入っている。
間違えて、この3個しかないのを読んでしまったので、前の3篇はぬかしている。
残り3篇だけここに書く。


青い宝玉には、ホームズが、賭け事好きな人物から、賭けをもちかけて情報を仕入れるシーンがある。
SHERLOCKのバスカビルの犬に似たようなシーンあったな。




4 独身の貴族
ワトスンが4年前のセントーサイモン卿の結婚騒ぎの回想をするところから始まる。
当時、真相は世間に知られていなかったが、事件の解決にはシャーロック・ホームズがからんでいた。

ワトスンが結婚する2-3週間前の午後のこと、ホームズのところへ紋章付きの手紙が届く、
ホームズはいろんな手紙がくるが、自分にとって大切なのは高貴な人からの手紙でなく、
おもしろい手紙だといいながら封を切る。

手紙の主はセントーサイモン卿で、結婚のことで相談したいとある。
ホームズはワトスンに手伝ってもらって卿の結婚のあらましについて新聞に載っていたことを説明してもらう。

セントーサイモン卿はバルモラル公爵の次男で41歳。
家はさしたる財産はないが名門貴族である。
結婚相手はアメリ直百万長者の娘ハッティ=ドーラン。巨額な持参金と、将来の莫大な財産つきである。
結婚式場はハノーバー・スクエアのセントージョージ教会、うちわで行われる。
その後花嫁の父親が勝ったランカスター・ゲートの家で披露宴。
しかし、披露宴の最中に花嫁がいなくなってしまった。
教会から家に向かう途中に、卿と交際のあったフローラ=ミラー嬢が騒ぎを起こしたが、
花嫁はしらなかったはずだとのことだった。
花嫁は披露宴がはじめってすぐ、気分が悪くなったといって部屋に行き、
オーバーとボンネットをもって出て行ってしまったのだという。

セントーサイモン卿がやってくると、ホームズはスカンジナビア国王も依頼にきたことがあり、秘密は守ると約束する。
卿が記事に補足したのは、ハッティ嬢とであったのは1年前サンフランシスコで、
ドーラン氏が鉱山と投資で財をなしたのは、令嬢が二十歳をすぎてからで、
令嬢は自然の中で育ったおてんば娘で、野性的で、決断力にすぐれている、気高い心の持ち主だという。
今年のロンドンの社交シーズンに父親とやってきて、卿と再会し交際がはじまったのだという。
結婚式まではとても機嫌がよかったのに、式のあとすこしイライラしている様子だったという。
変わったことといえば、教会で控室に戻る途中花束をおとして、最前列の紳士がひろってくれたことだという。
紳士といってもごく普通の男で、令嬢の知り合いではないという。
家に戻るとアメリカから連れてきた女中のアリスと2・3分話し込んでいたが、その後披露宴の席についた。
しかし10分ほどでいいわけするように部屋をでて戻ってこなかった。
アリスの話では、部屋でウェディング・ドレスの上から長いオーバーをはおり、ボンネット帽をかぶって出て行ったという。
そのご、フローラ=ミラーとハイド・パークに入っていくのを見たひとがいる。
フローラは今警察に留置されている。

ホームズは披露宴の席から外がみえたかだけ尋ねると、事件は解決したという。
セントーサイモン卿は半信半疑ででていくが、いれかわりでレストレード刑事がやってくる。
ハイド・パークのサーペンタイン池にウェディング・ドレスや靴がみつかったのだという。
そのドレスのポケットから手紙がでてきて
「用意がぜんぶすんだら会いましょう。すぐにきてください。 F・H・M」とあった。
レストレードはフローラ=ミラーの手紙と思ったのである。
しかし、ホームズは手紙の紙がレシートであることに気が付くと、そちらが重要だという。

それからホームズはどこかにでかけ、夜5人分の夜食が下宿に届く、
よぼれたのはセントーサイモン卿とフランシス=ヘイ=モールトン夫妻。
妻のほうは、行方不明の花嫁である。
フランシスが語ったところによると、二人は令嬢の父親が財産をつくるまえからの知り合いで、
婚約していたが、その後財産ができたので、別れさせようとして令嬢はサンフランシスコに連れて行かれた。
しかしフランシスは追ってきて、ふたりはひそかに結婚する。
彼はは財産をつくるといって出発したが、ニュー・メキシコでアパッチに襲撃されて亡くなったと新聞にのった。
じつは、捕虜になったあと逃げ出して戻ったのだのだが、妻はイギリスに出発したあとだったのである。

令嬢は、1年余り、夫から連絡がなく、死亡をしんじたころに、セントーサイモン卿にであったのである。
結婚して妻の役目をはたしすことを決意したのに、結婚式に夫が現れた。
動揺する花嫁に夫は静かにするように合図をおくり、花束を返すときにメモを渡した。
家ですべてを知っている女中にうちあけて、家をでたのである。
途中でフローラ=ミラーが話しかけたが相手にしなかった。

令嬢はとても戻ってすべてを話すことはできないと、パリに逃げ出すつもりだったが、
レシートからフランシスの居場所を探し出したホームズにみつかり、
セントーサイモン卿にすべてを話すようにいわれたのである。

いきさつをすべて話すと令嬢はセントーサイモン卿に誤り、卿は立ち去る。
二人はホームズの誘いに応じて夜食の積につく。

二人が帰ったあとホームズが語ったところによると
・花嫁は結婚をよろこんでいた
・結婚式から家に戻る間に気持ちが変わった
花嫁はイギリスに来たばかりで、それほど影響をうける人物がイギリスにいるはずがない。
つまりその人物はアメリカ人だ。
そして花束を渡した人物意外に該当者はいない。
その男と一緒に姿を消したということは、よほどのこと、前の夫にちがいないと、そこまでは簡単に推理できた。
やっかいだったのは二人の居場所だが、レストレードの持ってきてくれたレシートから
ホテルのあたりをつけてアメリカ人を探したのだという。
一見不可解にみえても実に単純な事件だと、ホームズはいった。


5 緑柱石の宝冠
寒さの厳しい二月の朝、ワトスンが外をみていると、いかにも金持ちそうな男が、
きちがいのように焦って走ってやってくるのがみえた。

男はホームズへの依頼者だった。
アレキサンダー=ホールダーという銀行経営者で、ロンドンで2番目に大きい民間銀行の頭取である。
昨日の朝、名前があかせないほど高貴なかたがやってきて5万ポンド用立ててほしいという。
友人から借りて恩をうけるのはまずいからという。
そして保障として「緑柱石の宝冠」を置いて行った。
ホールダー氏は貴重な品物を事務所に置きっぱなしにするのが不安で家にもってかえった。
家には女中が3人、長く働いていて信用できるという。
2・3か月前にやってきた小間使いのルーシー=パーがいる。きれいなので男がときどき家のまわりをうろつくが、
働きぶりは十分だという。
家族は息子のアーサーと兄の遺児のメアリー。
アーサーはわがままできまぐれで、貴族的なクラブの会員になり、そこのジョージ=バーンウェル卿という美男子と
遊んでばかりいる。そこの付き合いをするようになってから金の無心をするようになったので困っているという。
メアリーは養女になっていて、家のなかをまかせている。アーサーは昔からメアリーが好きで2度結婚を申し込んで断られている。
夕食後、家族に宝冠のことを話すとアーサーが見たがったが、断ったという。
アーサーからクラブにいけなくなってしまうから200ポンド用立ててほしいといわれ、口論になった。
寝る前に宝物をたしかめて鍵をかけて、家の戸締りをみているとメアリーにあった。普段は彼女にまかせているのだという。
メアリーがルーシーが誰かと通用門であっていたようだというので、明日注意するといって二人は別れた。
夜中の2時に物音でおきると、アーサーがシャツとズボンだけの服装で宝冠を持って立っていた。
驚いたアーサーが宝冠を落とし、金の台の角が一つ欠けていた。緑柱石は3個なくなている。
ホールダー氏はアーサーをなじると、アーサーは自分を疑うなんて許せない出ていくという。
メアリーが起きてきて、その様子をみて気絶した。
ホールダー氏はすぐに警察をよび、息子は逮捕されたが、宝石は見つからない。
家の中になく、1000ポンドの懸賞金をかけても手掛かりないという。

ホームズはホールダー氏の家に人の出入りは多いかときく、
ホールダー氏の共同経営者が家族連れでくるか、アーサーの友人のジョージ=バーンウェル卿がくるくらいだという。
社交パーティーにいくのはアーサーくらいで自分とメアリーは家にいるのが好きででかけないという。
今度の事件ではメアリーも大きなショックをうけているという。
ホームズは、もしアーサーが犯人なら、3つだけ宝石を盗んで、またもどるなんてありえないという。
そしてホールダー氏の屋敷にでかける。

そして屋敷の外の足跡、家のなかを丹念に調べると、宝石を取り戻せると思うと告げて返る。
家に戻ると浮浪者の格好をして、捜査にでかける。
翌日の朝、ワトスンが起きるとホームズは戻ってきて、依頼人の銀行家があらわれる。
そして、メアリーがでていってしまった、置手紙を見せる。
ホームズはそれを読んで、これが一番いい解決策だと思うというと、
銀行家に4000ポンドの小切手をかかせ、宝石一つ1000ポンドと手数料としてとった。
そして引出しから宝石をだすと銀行家に戻す。
さらに息子に謝るようにいう。

ホームズが語った真相は、メアリーがジョージ=バーンウェル卿に恋してしまい、毎晩あっていた。
相手の男は悪魔のような男なので、宝冠の話をきいて持ち出すように彼女を説き伏せた。
ホールダー氏が見回りのときメアリーにあったのが、そのときだったのだ。
彼女は気をそらすために女中の話をもちだしたが、それも本当のことだった。(ホームズが足跡をみつけている)
アーサーは寝付けないでいたところ、メアリーが夜中にホールダー氏の部屋にいくのをみて、
シャツとズボンだけで、彼女を見張っていた。
宝冠を持ち出すのをみたが、愛する女性の悪事を暴くのをためらった。
しかし、父親の破滅になると気が付いて、後を追った。
宝冠を持ち出すジョージ=バーンウェル卿においつくと格闘になり、宝冠をうばって家に戻った。
しかし宝冠はねじれてしまっていたので戻そうとしているとき父親にみつかったのだ。
この推理をホームズは屋敷に残された雪の上の足跡から推理していた。
ホームズはバーンウェル卿の家にいって6ポンドで靴を買取り、雪の上の足跡とあわせてみた。
そして直接交渉し(ピストルも必要だった)宝石を3個600ポンドで売ったことをたしかめ、
故買人から1個1000ポンドで買い戻したのである。

ホールダー氏はすっかり反省し、息子に謝ることを約束した。
ホームズは、いずれバーンウェル卿とメアリーも報いをうけることになるというのだった。


6 ブナ屋敷
ベーカー街でホームズとワトソンがワトスンの記録について話していると、前日手紙をくれた女性の依頼人がやってくる。
女性はバイオレット=ハンターと名乗る若い女性で、家庭教師をしていた家庭がアメリカにいってしまい、
家庭教師の紹介所で職をさがしていたところ、とても奇妙な依頼をうけたという。
ねがねをかけた、とても太った男がいて、彼女を一目見るなり年100ポンドで家に来てほしいと言い出す。
教えるのは6つになる息子だという。
ただし、服装や髪型はこちらの指定にして、ときどき座る場所などを指定させてほしいという。
他はともかく髪(めずらいい栗色の髪)を切るのは気がすすまず、
内容もちょっと気になったので断ったのだが、
家賃の支払いなどもあり、その後もう一度誘いをうけたとき年120ポンドでひきうけたのだという。
ただ、心配なのでホームズに相談にきたという。

ホームズは自分の妹ならいかせないが、心がきまっているなら行くしかないでしょうと助言。
ただ、なにかあったら自分に連絡をくれという。
ハンター嬢はウィンチェスター郊外のハンプシャーのブナ屋敷に旅立つ。
2週間後の夜更け、彼女から電報が届き、ホームズとワトスンはウィンチェスターに旅立つ。

田舎の風景を眺めながら、ホームズは家がこれだけはなれていては完全犯罪ができる。
それで、女性が心配だという。
二人はウィンチェスターのホテルでハンター嬢と再会する。

ハンター嬢によると扱いは良いのだが、なんだかわからないことをさせられるという。
雇い主のルーカッスル夫妻は再婚で、前の奥さんの娘はフィラディルフェアにいるという。
20歳を超えて義理の母親がきたので家をでてしまったのだという。
大抵は幸福な夫婦にみえるが、奥さんはときどき悲しそうにしている。
息子はあまやかされて、ひねくれた子どもで小動物をいじめるという。
召使は夫婦ふたりで、夫のトラーは酒ばかり飲んで酔いつぶれているのにルーカッスル氏は気にする様子がない。
おかみさんは気難しい顔をした体格のよい人で無口でにこりとこしない。
屋敷にきて3日目にかわった色合いの青い服をきせられて、客間で外をむいてすわらされた。
ルーカッスル氏が笑い話をするので1時間もわらいころげさせられたという。
夫人のほうは悲しそうなままだったという。
二日後に同じようなことがあり、今度は途中で本を朗読させられた。しかも章が終わらないうちに中断させられて、
終わりになったという。
このとき窓の外に夫妻の関心がいっているのにきがついて、ハンター嬢は割れた鏡の破片で後ろをみると、
街道に男の人がいるのがみえた。
ルーカッスル夫人が鏡に気が付いて、「外の男がハンターさんをみている」といいだし
ルーカッスル氏も、「手を振っておいはらいなさい」というので、
ハンター嬢が外に手を振ると夫人がブラインドを下ろしてしまったという。
庭には夜になるとトラーしか手におえないマスチフ犬が放される。
また、部屋の鍵のかかった引出しに自分の髪としか思えない髪たばが入っていたという。
屋敷に別棟があり、そこにルーカッスル氏がでいりしている。
聞くと暗室だというが、疑惑の目をハンター嬢にむけていたという。
昨日、好奇心のあまり、鍵が差し込んだままになっていた別棟の部屋に入ってみると、部屋の中を人が歩き回る気配がする。
恐ろしくなって引き返すとルーカッスル氏につかまった。
そして、こんどこんなことがあったらマスチフ犬の餌食にすると脅されたという。
そのとき、ホームズに電報をうつ決心をしたという。

ホームズは、今夜ルーカッスル夫妻は出かけ、トラーは酔いつぶれているときき、
トラー夫人を地下室に閉じ込めるように指示を出す。
ハンター嬢が屋敷につれてこられたのは、誰かの身代わりで、その人物は別棟に閉じ込められている。
その人物は前の奥さんの娘、アリス=ルーカッスルに違いない。
街道の人物はおそらくアリスの婚約者で、アリスが幸福に生活しているのをアピールしたかったのに違いない。
心配なのは子供の性質が残忍なので、両親も残酷だと思えるので、アリスが心配だという。
そして7時にブナ屋敷にいくと約束する。

二人が屋敷にいき、部屋にいくと、アリスは連れ出された後だった。
ひさしに長い軽いはしごがかけてあり、そこから連れ出されたらしい。
そこにルーカッスル氏が現れ、「娘をどこにやった」と詰め寄る。
そして犬を放すためにいってしまった。
ワトスンがピストルで応戦しようとし、その前に玄関のドアを閉めようと下にいくと、
トラーがやってきて、犬に2日もエサをやっていないのに、誰かが放したとおびえている。
はたしてルーカッスル氏が犬にかみつかれたいた。ワトスンがピストルで犬を撃ち、ルーカッスル氏を居間に運んだが、
瀕死の重傷だった。

そこにトラーのおかみさんがやってきて、警察沙汰になればアリスやハンター嬢の味方になるといった。
ルーカッスル氏が再婚してから冷たくされていたアリスだが、婚約者ができてからは、
アリスの遺産を、結婚しても自由にさせないように書類にサインさせようと責めたてた。
アリスは高熱で倒れ、6週間死の淵をさまよって髪も切った。
婚約者はアリスをあきらめなかったので、ルーカッスル夫妻はロンドンからハンター嬢をつれてきたのだ。
しかし、婚約者は騙されず、トラーのおかみさんに近づいて、アリスを連れ出したのだ。

この説明をきいてすっかり納得したホームズは、自分たちの法律上の立場も危ういといって、
医者とルーカッスル夫人がくると、ハンター嬢とともに早々に引き揚げた。

ワトスンが残念なことに、事件と関係なくなったハンター嬢にはホームズはまったく関心がなかった。
ハンター嬢はその後私立学校の校長になったという。


シャーロック=ホームズの冒険 下  シャーロック=ホームズ全集 (6)

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  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1983/06
  • メディア: 単行本



シャーロック=ホームズの冒険〈下〉 (偕成社文庫 3094)

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  • 作者: コナン・ドイル
  • 出版社/メーカー: 偕成社
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