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シャーロック=ホームズの思い出 下 シャーロック=ホームズ全集 (8) [小説]

BBCのドラマ「SHERLOCK」を見たら、すっごくおもしろかったので、原作を読んでみました。
今回も、ドラマの元ネタがいっぱい。

5個の短編からなっていて、いったんホームズの話が終わりになった「最後の事件」が入っている。




短編 ギリシア語通訳には、マイクロフト・ホームズが登場。
SHERLOCKほどの出番はなく、ちょっとホームズと推理合戦をやる程度。
ここで無言のクラブディオゲネス・クラブもでてくるが、テレビのようにワトスンが一人で乗り込んで
そこにいる人に話しかけてつまみ出されるようなことはなく、二人でマイクロフトをたずねる。




1 まがった男

ワトスンが結婚して数か月後、真夜中に訪問者があり、患者だと思い込んだワトスンがでるとホームズだった。
例によって、最近のワトスン家に対する推理が展開。
さらにはワトスンの最近の忙しさまでいいあてる。
「みごとなもんだ!」と感嘆するワトスン。

そして興味深い特徴がある事件があるので、明日オールダショットまでいけるかときく。
ワトスンが承知すると事件のあらましを話す。
ロイヤル・マローズ連隊のバークレー大佐が殺されたらしい。
クリミア戦争とインド大暴動のとき大活躍をした部隊の指揮をとっていた人物だった。
婦人とは若いころ結婚した、夫人はとびきりの美人であった。
結婚生活は順調で、どちらかというとバークレー大佐の妻に対する愛情が勝っているようにみえたが、
全体に理想的な中年夫婦の生活を送っていた、子どもはなかった、
バークレー大佐は普段は陽気な老軍人だが、ふと乱暴になったり執念深くもなれる人だった。
二人は連隊の営舎の外に屋敷をもって住んできた。メイドふたりに御者が一人だった。
月曜日の8時バークレー夫人は慈善団体の会合で、となりのミス・モリソンという夫人と歩いてでかけた。
でかけるときはなんともなかったが、帰ってきてから夫といいあらそいになり、
悲鳴が聞こえたので御者が入ろうとしたが道に面した居間にはいろうとしたが鍵がかかっていた。
御者は扉を破ろうとしたが、うまくいかず、道路側からまわりこんでみると、
頭から血を流した主人が死んでおり、夫人は寝椅子のうえで気を失っていた。
死因は後頭部に鈍器でなぐられてできた切り傷で、死体のそぼの床の上に、彫刻をしたかたい木に骨の柄をつけた棍棒がころがっていた。
そして鍵はどこからもみつからなかった。

ホームズが現地で調べたところ
召使たちは口論の最中に「ディビッド」という名前を口にしていた。
大佐の表情はすさまじい恐怖にゆがんでいた。
警察によると、ミス・モリソンは夫人の不機嫌についてわからないといっている。
ホームズは庭に足跡をみつけた、芝生の上の走って部屋へいっているが、つれになにか小さな動物をつれていて、
それがカーテンをかけあがっているのだ。
鍵はこの男が持ち去ったのだろう。
ホームズはミス・モリソンをたずね、夫人が疑われていることを話して協力を求めた。
彼女は口止めされていたが、話してくれた。
それによると帰り道でひどく背中がまがって箱のようなものをぶらさげた男が夫人に話しかけ、
婦人は「あなたは30年前亡くなったと思っていましたわ、ヘンリー」と答えたという。
そしてその人としばらく話していたのだと。

ホームズは彼をみつけた、ヘンリー=ウッドという手品師で、手品につかう動物を連れて歩いている。
ひどく体がねじまがっていて、ときどき外国の言葉を口にして、下宿代をインドのルピー銀貨で払っていた。
ホームズは彼をたずねるとき、ワトスンを証人にしたいというのだ。
彼が逃げたらわかるようにベーカー街特捜隊の男の子をひとり見張りにつけておいたという。

翌日男が語ったところによると、自分はインドで大佐と夫人を争った。
夫人の父親はバークレーと結婚させるつもりだったが、夫人が愛していたのは自分だった。
そのためバークレーはベンガル兵の反乱のとき、援軍を頼みにでた自分を敵兵に売った。
ヘンリーは退却する反乱軍につれていかれ、逃げようとして何度も拷問をうけてこんな体になった。
その後ネパールやアフガニスタン、パンジャブで暮らし、こんな体でイギリスにもどってもしかたないと思っていたが、
死ぬ前に故郷がみたくなって、やってきたのだという。
あの夜夫人にであったのは偶然だったが、真相を知った夫人が夫を責めているとき、
道路から部屋へ飛び込んだ。
ヘンリーをみた大佐は恐怖の表情をうかべると、頭を炉格子にぶつけて倒れた。
しかし、倒れるときには死んでいたはずだといった。
夫人が倒れたので鍵をあけて助けを呼ぼうと鍵をてにとったが、ふとこのまま立ち去った方がいいと考えて
鍵をもったまま逃げた、手品の相棒テディ(マングース)がカーテンに昇ってしまったのを追いたてていて
杖をおいてきてしまった。
もし、夫人が疑われるようなことがあれば名乗り出るという。

しかし検視審問の結果、卒中であることがわかり、その必要はなかった。
最後に残った謎は、ディビッドだが、聖書の人物で、バークレーと同じようにときどき人の道をふみはずしたふるまいをしていたのを
夫人が引き合いに出したのだった。


2入院患者
ワトスンが自らの回想録について述べるところから始まる。
すべてを書いているわけではないこと、事件そのものが劇的でもホームズの役割がそれほど大きくなかったり
事件がつまらなく、ありきたりだったりと、なかなか発表するのに選ぶものに苦労していると。
今回はホームズが大活躍したとはいえないが、事件が奇妙だったので、書かないのが惜しいので書くと前置きがある。

10月の雨の降る日、新聞もおもしろくなく、ホームズは手紙ばかり読んでいる。
ふと、ホームズが「きみは正しいよ、ワトスン」
「けんかをおさめるのに、あんなやりかたはない。おかしいよ。」
実はワトソンの何気ない視線や仕草、表情から考えていることをずっと推理して、
国際紛争の解決のやりかたに不満をもっていると考えたのだといって、ワトスンを驚かせる。

そのあと二人はロンドンの町をふらふら歩いた。
10時すぎにベーカー街に戻ると4輪馬車がきていた。
ホームズは素早く開業間もないが、はやっている医者が相談にきたと推理する。

はたしてそのとおりで、医者はパーシー=トリベリヤンと名乗り、
神経病に興味をもっていて、かなり優秀であったが、開業する金がなかった。
そこにブレシントンという男が投資したいともちかけてきた。
そこでブルック街で開業した、稼ぎの4分の3をブレシントンがとり、さらに入院患者という資格で
二階の部屋をふたつとって移ってきた。心臓がわるいらしかった。
ほとんど外にはいかず、毎日診察室からその日の儲けをもっていくほかは、これといった生活習慣はなかった。
数週間前、ウエスト・エンドでおこった強盗事件を知って興奮し、もっと強い錠前をつけないといけないといいだした。
しばらくして恐れもうすれて、夕食前の散歩も再開したころ、
ロシアの貴族と名乗る老人とその息子が強梗症でみてほしいといってきた。
トリベリヤンは強梗症に非常に興味をもっていたのでひきうける。
二人はブレシントンが散歩にでている時間帯にやってきた。
そして、トリベリヤンが医療用の道具をとりにいっているあいだに消えてしまった。
しかし、次の日の同じ時間に再びやってきて、父親がでてきたので診察が終わったと思って帰ってしまった、失礼したという。
30分ほど老人を診察して処方箋を書き、二人は帰って行った。
その後ブレシントンが帰ってきたが、誰か自分の部屋へはいったという。
確かに足跡があったが、何も盗まれていない。
トリベリヤンはブレシントンに頼まれてホームズに相談にきたのだという。

ホームズがブレシントンをたずねると、ピストルの出迎えをうけた。
しかし、何故ねらわれるのかをどうしても話そうとしないので、ホームズはかえってしまう。
翌朝、ブレシントンが自殺したという。
現場をみたホームズは何者かがブレシントンの部屋に押し込み、首をつったと見破る。
ドアにかんぬきを書けたのは最近雇われたばかりの受付の少年で姿がみえなくなっていた。
他にロシアの貴族とその息子と名乗った二人と、もう一人部屋にいたことをホームズは捜査で見抜く。
ホームズはブレシントンの写真をもって3人を探しにいく。

午後にベーカー街にもどったホームズは医者と刑事の前で
ブレシントンを含む全員がワーシンドン銀行におしいったギャングの一味で、
ブレシントンの本名はサットンで、仲間を裏切った人間だった。
一味の一人はつるし首になったが、他の3人は刑を終えて出所。
新聞でそれを知ったブレシントンは警戒をつよめていたのだ。
その後3人は蒸気船でイギリスをでたが、事故で亡くなり、受付の少年はつかまったが証拠不十分で釈放になった。


3ギリシア語通訳
人間の特殊な才能は、どのへんまでが祖先から受け継いだもので、どのあたりまでが若いころの訓練によるものかと議論していたとき、
ホームズが自分は先祖代々田舎の大地主で、祖母がフランス人画家の妹なので芸術家の血統なので異色の人間になったと放す、
自分の才能が遺伝であるのは、兄のマイクロフトがこの才能を自分より多くもっていることでわかるともいった。

マイクロフトは7つ年上で、才能はあるが実地の仕事はできないので探偵はしていない。
数学の才能が特にすぐれているのである官庁で会計検査をやっており、
一年中家と官庁の往復以外運動はしない、あと行くところはディオゲネス・クラブだけ。
そこは社交嫌いの人間の集まりで、兄がクラブの創設者の一人だという。

二人はディオゲネス・クラブにいってマイクロフトに会う。
マイクロフトは先日ホームズがかかわった事件の犯人をあてて、
歩いている玉つきのゲームとりと、もう一人の男について推理合戦を始める。

その後マイクロフトが「とびつきたくなる事件」があるといいだし、
ホームズは、ぜひ聞きたいという。

マイクロフトの上の部屋に住んでいるギリシア語通訳のメラスという人が
月曜の夜ラティマーとう男に通訳をたのまれた。これまでも急ぎの仕事がたびたびあったので特に疑いもしないでついていくと
目隠しをされて、とある家に連れて行かれ、中年の男によけいなことをすれば生まれてきたことを後悔すると脅された。
そして顔に十文字の絆創膏をはったやせこけた紳士をつれてくると、通訳をしろという。
返事は紳士が石盤にギリシア語で書くのを通訳しろという。
男たちは「署名する気になったか」としつこくたずね、紳士は「そんなことはしない」と返答する。
通訳は危険を冒して、通訳の後ろに自分の質問をまぜて情報を集めた。
男はロンドンは初めてで、クラディデス、アテネからきて3週間前つかまり、何も食べさせてもらっていないという。
そこに黒い髪の女があらわれ、「ポールじゃないの?」とギリシア語で紳士に話しかける。
紳士は力をふりしぼって絆創膏をはがし「ソフィ」と呼ぶが、すぐにラティマーともう一人の男につかまって引き離される。
中年男がメラスに5ポンド渡し、このことはだれにもいうなと脅して馬車に乗せ、家から遠いところで解放したという。
メラスはつかまっていた紳士が心配で助けたいという。

マイクロフトはポール=クラティデス氏についての情報を求める広告をだし、
ギリシア大使館にあたってみたが、なにもわからなかったという。
そしてうまく解決したら知らせてくれといった。
ホームズは広告をだしたことで、メラスが漏らしたことがわかってしまっているだろうから警戒するようにといって帰る。
帰り道には何本が電報をうった。

ワトスンにいろいろ推理させながらホームズが推理したところでは、
ソフィというギリシア娘がイギリスに観光旅行にきたところを、ハロルド=ラティマーが一緒に逃げようともちかけた。
娘の兄は交際をやめさせるためにやってきたが、ラティマーと相棒の男につかまってしまう。
二人は兄に無理やり署名させようとしている。おそらく兄が管財人になっている娘の財産を、
娘と娘の相手の男に譲渡する内容だろう。
兄が拒絶したので、交渉をすすめるための通訳がよばれたが、その前にだれかが通訳をやっていたようだ。
娘がイギリスに来て数週間はたっているだろうから、マイクロフトの広告に反応があるだろう。

そういって、ベーカー街にもどるとマイクロフトが辻馬車で先回りしていた。
それによるとJ=ダベンポートという人物から娘につてい情報を提供するといってきたという。
3人はメラスを拾ってダベンポートのところにいこうとするが、
メラスは陽気で背が低く、やせた男とでかけたという。
警察によって悪党の家に踏み込む手続きをすませ、ダベンポートの情報にあった家についた。
しかし、悪党たちは娘をつれて立ち去った後で、
ギリシア語通訳と、ギリシア人の兄は木炭をたいた部屋に閉じ込められていた。
二人は助け出されたが、兄は間に合わず、メラスは息を吹き返した。

逃げた悪党たちはハンガリーで刺殺された。
新聞によるとお互いにケンカをしたことになっているが、
ホームズは同行していた女がいたことから、復讐が行われたのだと信じている。


4海軍条約
ワトスンが結婚した直後の7月。
興味ある事件が3つおきたが、その一つが「海軍条約」であると出だしがはじまる。

パーシー=ファルプスはワトスンの学校時代の友人で、
とびきり優秀な上に、親戚に政治家がおり、外務省でかなりの地位についていた。
その人物からワトスンに助けを求める手紙がきた。
おそろしい事件にあって病気にかかった。ホームズ氏を連れてきて助けてほしいという。
ホームズは手紙をみると女の字だ、おもしろいといって、事件をひきうけた。

二人を駅に出迎えたのはジョーゼフ=ハリスン氏で、妹のアニーがフェルプス氏の婚約者だという。
事件のあと病気で倒れたフェルプス氏をアニーは二か月間つきっきりで看病しているのだという。
フェルプスの話によると、事件の日、おじの外務大臣ホールドハースト卿から、
灰色の巻紙にかかれた秘密条約の原本を書き写す仕事をたのまれる。
極秘の仕事なので、みなが帰ってからはじめた。
ハリスン氏と一緒に11時の記者に乗ってウォーキング(今寝ている家)に帰りたかったが
とても間に合いそうになかった。
眠気が襲ってきたのでベルを鳴らして小使いをよび、コーヒーをいれさせようとしたが、
なぜか彼の妻がやってきた。コーヒーを頼んで仕事を続けるがなかなか来ないので小使いの部屋に見に行くと、
やかんをにえたたせたまま小使いが眠っていた。
そのときフェルプス氏の部屋からの呼び出しのベルが鳴った。
小使いが起きて、そう指摘したので、フェルプス氏は置いてきた秘密文書を思い出し、
大急ぎで部屋へ戻ったが、原本は奪われていた。
自分がだれともすれちがわなかったので、裏口を使ったにちがいないと思い、そちらに走った。
街角で警官にあったので尋ねると、15分間で通ったのは小使いの妻だけだとう。
あてもなかったので部屋にもどり、階段や通路を調べたが、廊下にも足跡はない。
その日は7時ごろから雨が降っていて、外からくれば泥靴に足跡がつくはずなのだ。
知らせは警視庁にとどき、フォーブズ刑事がやってきて、
小使いや妻、その晩最後まで残業していた同僚などが調べられたが巻物はでてこなかった。
フェルプス氏は発作を起こし、事件の日から二か月家で寝込んでいたのだ。

ホームズは駅から電報をうち、事件の夜役所の前まで馬車を使った人物はいないか広告をだした。
ロンドンに戻ったホームズは、フォーブズ刑事をたずね、進展をたずねるが、
小使いや同僚に尾行をつけているが、何もでてこないといっていた。
ホールドハースト卿は、条文を写す仕事をフェルプス氏に頼んだことをだれにもいわなかったこと、
まだ内容がもれた形跡はなく、あと2・3か月すると内容が公表されるので持っていても意味がなくなるといった。
翌日、広告の収穫はなく、進展のないまま二人はウォーキングに向かった。
すると昨夜フェルプス氏の寝室に男が忍びこもうとしたという。
ホームズはアニーを部屋に残して、フェルプス氏とハリスン氏(アニーの兄)をつれて外を調べ、
二人が少しはなれている間にアニーに部屋にずっといて、寝室に行くときには部屋に鍵をかけるように頼み込む。
そしてフェルプス氏にロンドンにきてくれるように話し、すぐに旅立つことにする。

しかし駅につくとホームズは一人で戻ってしまい、ワトスンはフェルプス氏と二人でベーカー街にいくことになる。
一晩中悲観的な話をされてまいったワトスンがようやく朝を迎えるころ、
ホームズが帰ってきたが、青ざめた顔で手に包帯をまいている。
そして朝食を食べたら話すという、フェルプス氏にも朝食をすすめるが、
なんとその皿の上に巻物がありふたをしてあった。
ホームズのいたずらにフェルプス氏は気をうしないかけた。

昨日、駅でわかれてからホームズは張り込みの支度をしてフェルプス氏の家にもどった。
夜中にハリスン氏がナイフをもってフェルプス氏の寝室にはいりこみ、
ガス管のつぎめの修理用の板の中から盗まれた巻物をとりだした。
そして窓から逃亡しようとしたのをホームズが格闘の末、とりおさえ巻物を取り返した。
本人は逃がしてやった。フェルプス氏もホールドハースト卿も警察沙汰はまずいはずとの配慮だった。
ただ、フォーブスにはハリソンのことを知らせておいた。
ハリソン氏によると株で損をして金になることからなんでもやる覚悟だったという。

ホームズはハリソンが帰りにフェルプス氏を誘うために役所により、
だれもいないのでベルを鳴らした。
しかし、海軍条約をみて悪い考えを起こし、盗みだしてウォーキングに帰って隠した。
そのあとフェルプス氏が帰ってきて倒れたので、元はハリソンの部屋だったところがフェルプス氏の寝室になった。
そのため巻物をもちだせなかったのだ。


5最後の事件
ワトスンの独白から始まる。
海軍条約を最後にするつもりだったが、モリアーティ教授の兄が弟を擁護する手記を発表したので、
真相を公表するためにペンをとるとしてあった。

ワトスンが結婚して開業してから、ホームズとはだんだん疎遠になり、1890年には年間3件しか行動をともにしなかった。
1891年フランス政府の依頼で忙しくしていたホームズが、4月24日の夜とつぜん、ワトスンの診察室に現れた。
青ざめてやつれていた。手は殴り合いをしたらしい。
そして一週間ばかり一緒に大陸にいこうという。
そしてモリアーティが犯罪社会のナポレオンで、大都会の犯罪の半分と、迷宮入りの事件のほとんどすべての黒幕だという。
ホームズは3か月苦労して、あと3日後教授と仲間が警察につかまるようにしたという。
それを待ちながらベーカー街にとじこもっているホームズのもとに、モリアーティ教授本人が現れた。
ホームズの手腕はすばらしいが、手をひかなければ破滅だという。
ホームズはモリアーティを破滅させることができるなら、よころんで破滅するという。
交渉は決裂し、ホームズは一日に何度も襲われるようになった。
そして大陸で2・3日身を隠すので一緒にきてほしいという。

ワトスンは承知し、ホームズは大陸連絡急行でおちあうまでの手順をこと細かく指示して去って行った。
列車にホームズのすがたは無かったが、走り出すとイタリア人の老牧師がホームズの変装であることがわかった。
駅のプラットフォームには教授自身が現れたが、列車は発車してしまう。
途中でワトスンをのせた馬車の御者はマイクロフトだとう。
またベーカー街に火をつけられたとう、
裏のかきあいで追いかけっこをしている間に月曜がきて、
モリアーティの一味はすべてつかまったが、本人は逃げた。
それを知ったホームズは、おそらく全力で自分に復讐に来るので、ワトスンはロンドンに帰ったほうがいいという。
ワトスンはもちろんいうことをきかなかった。
二人はアルプスに入るが、一度は落石にあう、ホームズはそれでも疲れた様子はみせず、
教授の悪だくみをとめられたのなら、自分は死んでもかまわないという。
そして、人工的な社会状態が生み出す表面的な事件より、自然がもたらす問題を研究してみたいといった。

5月3日、マイリンゲンの小さな村の宿の主人にすすめられライヘンバッハの滝をみにいった。
途中宿から手紙がきて、具合の悪いイギリス人の婦人がいるので見てほしいという。
ワトスンはホームズを残していくのが気がかりだったが、手紙を届けてくれたスイス人の若者が
ホームズの話し相手兼ガイドをしてくれるいうので戻った、
坂道をおりたところでふりかえると滝に向かう小道を精力的に上る男がみえたが、道を急ぐうちにわすれてしまった。
宿につくと偽手紙とわかり引き返すが、ホームズのすがたは見えず、
ワトスンにあてた手紙だけが見つかった。
「モリアーティの計略としりながらワトスンを返し、決着をつけることにした。
自分として後悔はない。
財産はすべてマイクロフトに譲渡する手続きを終えている」とあった。
二人の死体はみつからず、格闘の末滝におちたと思われた。

自分の最大の友を侮辱してモリアーティの名誉を守ろうとするものに反論するため、
ここにすべてを明かすとあった。


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