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心の野球―超効率的努力のススメ [雑学]

桑田真澄選手が、自身の経験や見聞きしたことを基に書いた本。
超効率的、合理的な努力をする。
スポーツマンシップを大切に、礼儀や道具を大切にすることで、心を大切にする。
野球は人間性を磨くのに適したスポーツ。効率よく怪我無く上達するためにスポーツ科学が必要だし、
勝負所でプレッシャーに耐えて結果を出すためにメンタルタフネスを養うことができる。
相手チームや審判、チームメイトや自分自身をリスペクトする態度も身につけることができる。
一方で課題として
勉強しない、素行が悪い、野次をとばす、不効率な練習、体罰、故障者にリハビリをさせないなどの問題もある。
現代にあわない慣習は正し、野球界をよりよいものにするために書いた。


努力は量ではなく、質。
短時間で、効率的、合理的に積み重ねてこそ成果がある。
桑田選手は23年間毎日50回のシャドウピッチングをつづけた。一日にしたら10分とか15分、
努力は、集中できることを積み重ねると意味をもつ。勉強でも同じ、毎日30分やるほかは、授業に集中したという。
努力には表の努力と裏の努力がある。
PL学園時代、人より早起きしてお参りしたり、トイレ掃除したり草むしりしていた、
それが何かを成し遂げる大きな力になると信じていたから。
甲子園時代大事なところで最高のピッチングができたのは、裏の努力で運とツキを手に入れたおかげと信じている。
表の努力は、体力や技術を磨くこと。
努力の総量は必要だが、多すぎてもダメ。やりすぎず、いい加減で続けることが大事。
ひとよりずば抜けた才能があったわけでも、体格・体力があったわけでもない、自分がやってこれたのは、
表と裏の貯金をバランスよく両立させてきたから。


単に野球がうまいからエリートではない。
野球がうまくて、「教養」があり、自分を律する強い心と、チームを一つにまとめる能力がある人がエリート。
野球の特待生なら野球だけできればいいというわけではない。スポーツ推薦だからこそ、きちんとふるまわないといけない。
授業中に居眠りするのがあたりまえなんていけないし、そうならないように学校側も練習量に配慮すべき。
桑田さんのボーイズリーグの指導では、挨拶、返事、道具を厳しく指導しているそうだ。
メジャーリーグでは他の選手が道具を粗末にするのを残念におもっていたそうだ。


スポーツをする以上、けがはするもの、
うまく付き合っていくべきだし、けがから多くのことを学ぶことができる。
1995年ファウルボールにダイビングキャッチを試みて右ひじを強打、手術とリハビリで2年間棒にふった。
アメリカで手術とリハビリの日々。
ココロがおれないように、ピアノをはじめたり、ワインを飲むようになったり、英語を勉強したり、
何もしていないと余計なことをしてしまうので、いろんなことをした。
野球場ではできることを全力でやった、このとき走った外野の芝生がはげて「桑田ロード」と呼ばれたという。
早く復帰するよりも完璧なリハビリをすることが本当のプロだと考えていた。
それから12年後にまた、右足首の手術も経験した。
今となれば指導者となるとき、この経験は財産である。


目の前におこったことはすべてパーフェクト、たとえ試練に遭遇しても、
それは必然であり、乗り越えることで人は磨かれていく。
中学3年のとき、進路について先生ともめて、中3の3学期に転校した。
理由は、桑田とセットで野球部全員をとってくれるという高校にいくように無理強いされたからだという。
大人は全員いい人ではない、友人も手のひらをかえすことがあると学んだ。
でも人は恨むのは無駄。いい勉強になったと経験を活かすのが大事だ。
ひどいことをした人に罰をあてるのはおてんとうさまに任せておけばいい。
PL学園では清原、田口という有望選手二人と比較されて適わないと落ち込んでいると、
母親が、自分で選んだ高校なんだから3年間やりとおしなさいといわれ、覚醒。
ピッチャーとして配球を考えたり相手の癖や傾向を研究するという結論にいきついた。
特に清原を観察したという。
ドラフトで巨人に1位指名されたとき、巨人との密約は本当になかった。
ただ、巨人から1位指名されたら、プロにいくと決めていて、自分にふさわしい道をくださいと、
野球の神様に祈っただけだという。
結果、早稲田進学といわれていた自分が1位指名で巨人に入団し、清原は希望の巨人ではなく西武の1位指名をうけた。
マスコミが密約があったのではと騒ぎ立てたが、中学3年の時のつらい経験が役にたったという。
他にも不動産問題や登板日の漏えい問題などもあった。(いまでは潔白が証明されている)
試練だらけの人生ともいえるが、自分の人生にしべて必然だった。
何にでもありがとうございました。と思って生活している。
「目の前で起こったことはすべてパーフェクト」だから。


野球も人生も「うまくいかない」のが当たり前、超マイナス思考で物事にむきあっていると、
少しのことでプラスに変換できる。積極的に生きられる。
上を見続けるとすごく苦しい、でも1歩しりぞいて全体をみれば、自分がどれだけ恵まれているか実感できる。
正面からみたら苦境でも、横とか後ろ、下からみれば違う見え方になるのだ。発想の転換が大切。
現状よりいいものばかり求めると不満が増殖する。現状に満足し、感謝し、人生を楽しむ。
完璧ばかりをおいもとめなければ、人生はそれ自体で完璧なのだ。


世の中には永遠なものはない。
家族・友達・命・財産、何一つ変わらないものはない。
だから一瞬一瞬を精一杯生きたい。
1990年札幌で、一度だけ自殺しようとおもったことがある。登板日漏洩スキャンダルでストレスが心と身体を蝕んでいた。
しかし、「死んでしまったら負けだ、闘わなければいけない」と踏みとどまった。
追い込まれたことで、逆の命の尊さを感じ、いずれ死ぬのだから死を選ぶことはない。
いつ死ぬかわからないからこそ、今日を精一杯いきなければいけないと思ったという。
メジャーの退団のいきさつも書いていて、40歳まで現役と目標をかかげながら、40歳目前でボールを置いたのは、
野球の神様の声が聞こえたからだといっていた。
「よくやったな、もういいよ」
「もういいよ、次のステップに行こう。これは卒業だよ」と聞こえたそうだ。
自分の気持ちが精いっぱいやったと納得したことが一番だったという。



日本の指導者にどうしても伝えたい。
指導者は選手に教えるのでなく、選手とともに考え、ともに歩む存在。
「金の卵」は大事に扱わないと殻が簡単に割れてしまう。
今こそ、指導者のレベルを底上げしなければ、日本野球のさらなる発展はない。
メジャーにいったからこそ、日本の野球のレベルの高さがわかる。
そのためには子ども達をじっくり育てなければならない。しかし現場は未熟で不勉強な指導者によって踏み荒らされてしまっている。
桑田は現役時代からオフになると小・中学生の野球指導にでかけ、2004年には少年野球チームを設立指導している。
少年野球をみてきたからこその苦言
・成長段階の身体に見合わない、無茶で過酷な練習メニューを課すのは絶対によくない
・朝から晩までだらだらと練習を課すことに意味はない、バランスが大切。
・グラウンドで煙草をすったり、昼休みにアルコールを飲んで指導する人がいる。
・四六時中怒鳴って、選手を威嚇しても成長しない
一度壊れてしまった体は、壊れる前の身体に絶対にもどらない。
辛口ではあるが、いわせてもらったと書いてあった。


どんなに調子がよくてもてはやされていても謙虚でありたい。
仁義ある野球人の共通点は謙虚であること。
PL学園の恩師中村監督は常に「謙虚にな」といってくれたので、自分を見失うことはなかった。本人も謙虚な人だった。
PL学園で臨時コーチをしていた清水一夫さんも恩師あげられていた。野球は頭を使ってするスポーツだとみっちりおしえられた。
巨人の監督故・藤田元司さんもあげられていた。引き際を考えろとすすめる先輩は大勢いたが、ボロボロになるまでしがみつけといってくれたのは彼だけだったという。そして、10年後に自分の言葉に従う桑田に「すまなかった」といってくれたのだという。
王貞治さんには、ドラフトでつらい思いをさせたといわれたという。
二人とも苦労してきたから器の大きさが違うと感じたという。
現プロ野球界では野村克也名誉監督をあげていた。現役時代も野村監督と頭脳プレーで競うような感覚をもったとう。
指導者として共感と尊敬をもてると書いてあった。そして謙虚でもある。



練習してもすぐには結果はでない。
毎日コツコツ努力していると、人間はある日突然成長する。
これを成長の法則と呼んでいるそうだ。
これに気が付いたのはPL学園時代、清水氏の指導によるものといっていた。
同じ練習をしていても、気が付くか気が付かないかで変化がでるのは、努力で準備しているかどうか。


「万里一空」すべてのものはつながっている。
自然のように謙虚に、堂々と胸を張っていきたい。
ルーキーシーズンの成績が2勝1敗とふるわず、腐っていたとき、アリゾナのキャンプで見たグランドキャニオンに感動した。
そしてグランドキャニオンの雄大さに近づけるように、大きな気持ちになろうと決意。
そこで目標を立て直したという。
我々人間は生きているのではなく、地球に行かされているという認識がとても大切。
自然につてい忘れられない思い出
・リゾートの濃紺の海
・広島球場で見た満月
・雨上がりの光
・夜の東京湾
自然のようにあるがままをうけいれ、何もとらわれず、堂々と胸を張って前に歩き続けたい。
少しでも自然の雄大さ、深さに近づきたい。


人間は自分一人では何もできない。
だから周囲の人に感謝しつづけたい。
選手はいろんな人が汗をかいて支えてくれるからこそ、試合できると気が付いてほしい。
自分の野球チームの子どもにも常々いうようにしているという。
自分も両親と姉弟に心から感謝しているという。
貧しい中お腹いっぱいたべさせてもらったし、野球もやらせてもらった。
家族の思い出、妻との出会い、節目に手紙をかいていることなどが書いてあった。
傲慢な気持ちでは、甲子園に5回もいって、20勝もできなかったといっていた。
支えてくれた家族ファンに感謝したから神様にご褒美をもらえたんだと。


一人一人の役割を全うする。
仕事を通して自分を磨くのがプロフェッショナル。
プロを目指す選手にむけて、自分のプロフェッショナルとしてのグラウンド外での節制や心構え、野球のDNAを形成したものを紹介。
・イチロー選手・・・メジャーではわざわざ試合前にあいさつにきてくれた、すごい選手なのに謙虚
・ウエイトトレーニング・・・やってみて必ずしも野球に役立つものではないとわかり、現在は体幹トレーニングをしている。
・ウォーミングアップ・・・心臓から遠いところから動かす、体のすべての部位で円の動きを意識しながら丁寧にほぐしていく。
・UNICO・・・ワインの銘柄、メジャーの野球は素晴らしいといわれるが、日本人はまた違ったよさがある。
・映画・・・ロッキーやジャッキー・チェン、俳優ではアル・パチーノが好き
・英語・・・勉強を続け、メジャーで交渉するとき役にたった
・遠征時の時間の使い方・・・人生は死ぬまで勉強。野球選手なら読書、語学、トレーニング法などスポーツ科学の勉強をしよう。野球選手はプレーだけではない。学校を訪問したり、インタビューに答えたり、語彙を必要とするのだ。
・クールダウン・・・桑田が始めた当時アイシングは「肩を冷やすなんてバカなことをする」といわれた。自分でやってみないとわからない。
・言葉づかい・・飯を食うは抵抗がある。「食事にいこう」「何か食べに行こう」といっている。野球選手は意外と注目されている。
・古武術・・・自分の身体を思うように動かせるために習った。
・3という数字・・・野球は3がカギになると思う。配球には3を意識したという。
・審判・・・癖がある。錯覚でストライクゾーンは広がる
・節制・・・喫煙者が多い時代から分煙をとなえてきた。長くプレーするには節制が必要だ。
・世界平和・・・スポーツ・音楽・言語は世界平和のために大事。
・選択と決断・・・迷った時は第一感(心の声)に従う、いろいろ考えすぎて心の声に反応できない方がよくないと思う。
・先発ピッチャー・・・ゲームを作る責任をもっている。投げるだけの選手になりたくないから常にいろいろ考えていた、ピークが夏過ぎにくるようにするもの意識していた。
・第一感・・・PLの教え、データをいれてからデータに頼りすぎないこと。
・投球フォーム・・・100人いれば、100通り、同じフォームでは投げられない。自分の身体にあった合理的効率的なフォームが大事
・登板間隔・・・中5日が普通だった。1日目は疲労をとり、反省と栄養補給、次の試合への戦略を練り、スイッチをいれる。2日目は積極的休息、ストレッチと30分くらいの有酸素運動、3日目一番ハードに練習する。ピッチング30-50とランニングは中距離のインターバル走。4日目単きゅお理想を主体に調整、睡眠をとる。5日目軽いランニングとキャッチボール、ストレッチ。
食事も野菜は毎日、ハードに追い込んだ1日目と3日目は肉を主体。休養日は軽めに、4・5日は肉をやめて炭水化物にする。気持ちが燃えないときはステーキを食べる。
・道具・・・使っている道具たちのなれそめと紹介。
・勉強・・・勉強は多の足位。またどんな人にも臆することなく話をききにいく。
・ホテルでの過ごし方・・・乾燥をさけるため濡れタオルを使い、枕もチェックする。食事はマゴハヤサシイを意識。
・マスメディア・・・メディアで感じがいいとされる人も実際には違ったりと、すごいパワーをもっているのは感じる。怖いと敬遠することもあったが、いまは共存共栄したいと思っている。
・マナー・・・いろいろな人とあうから服装などのTPOは守りたい
・メジャーリーグ・・・メジャーの方が稼げるけど、それは仕組みのせい。お金よりファンの人に応援してもらえることが大切。
・メリハリ・・・生活における切り替えは早い。何事もけじめが大切。リラックスしてだらだらするときと、集中するときどちらも精一杯やる。
・門限・・・プロ野球選手にはあったほうがいい。20歳までは午前零時、それ以上は午前2時。無理のない範囲で自由を謳歌するのは大切だ。
・ユニフォームの着こなし・・・普通に切る方がいい
・リズム・・・ピッチングも守備も打撃もリズムが大切だとおもっている。
・ワイン・・・薬のように飲んでいる。脳や舌といった五感が磨かれたとおもう。
紹介したもので野球がうまくなるなんて信じられないものがあるかもしれないけど、
セカンドキャリアにもきっと生きてくるものがあるはず。
ユニフォームを着ていない時は人間力を豊かにする努力をすべきだ。

自宅での写真などがのっていた。
かなり整然としていた。


原因があって結果がある。
サボったら、サボっただけの結果しか出ない。
野球に携わるすべての人がスポーツマンシップを意識したい。
野次は多数で一人を攻撃する行為で卑怯だ。
いじめは絶対してはいけない、当然だ。
野球を通じて人生に大切なさまざまなことに気が付くことにできるのが野球の素晴らしいところ。
すべては因果応報。
上下関係や礼儀を教えるのはとても大切だけど、方法はいろりろ、いじめや無意味なしごきはいけない。
厳しいのは素晴らしいけど、相手に伝わらないと意味がない。
悪いことにに手を染めないために、スポーツ精神としてどうなのかという観点から判断してきた。
スポーツマンじゃなければ男として女として、人間としてどうなのかという観点で考える。
ツキは作ることができる、それが裏の努力だ。
よい行いをしているとよい結果がついてくる。
野球には騙すような技もあるから、野球に携わる人はスポーツマンシップを絶対に忘れてはいけない。


愛情は注ぎすぎるということはない。
愛情をいっぱい受けた人間は心が温かい人間、周囲に愛情を注ぐことができる人間に育つ。
あまり裕福でない家庭だったが、母親が愛情たっぷりの弁当をつくってくれて、夜遅くまでユニフォームを洗濯し、
つくろいものをしてくれたこと。
野球少年の母親には手作りのおむすびでいいので、買ったものでないものをもたせてほしいといっている。
いってらっしゃい、おかえりの笑顔をむけること。
疲れたら子どもに肩をもんでもらったり、愛情が力になる。
清原との友情。ドラフトのあと疎遠になっていたけど、引退後は元の友情をとりもどしているという。


プロ野球は弱肉強食の世界だからこそ、勝利至上主義ではいけない。
ビジネスの世界だからこそ、金銭至上主義ではいけない。
勝ったとしてもちきんとしたプロセスを経ていなければ価値がない。
負けたとしても、大事なのはそこからどうやって起き上がるかだ。
現役時代に勝っても負けても冷製だったのは勝敗がすべてじゃないと思っていたから。
勝っても相手を思いやる心、負けても相手を讃える心がもっとも大事。
他者を思いやれる気持ちや慈しみの心が桑田氏の野球の根幹を支えているそうだ。
野球は勝った負けたを超越した上を目指すべき。プロセスが大事。
理想のピッチングを10年目に完成させるべく、マイペースでとりくんだこと。
生まれたときから他人と環境も能力も違うのだから比較しないで、自分のペースで生きなくてはならない。
いつも目の前のことに集中するが、成果の収穫は急がない。だから高校をでたときにはストレートのカーブだけだったが
球種は徐々に増やしたという。
裏の努力を積み重ねる人生にマイナスになるものは何一つない。5年後、10年後、20年後に現れるプラスだってあるのだ。
目標を達成できたら素晴らしいが、達成できなかったからダメということはない、すべて神様の与えてくれた道なのだ。


チーム作りも、選手としての精神面もすべてバランスが大事。
チーム編成にはベテラン・中堅・若手の協力が不可欠。完全に実力主義をうたってチーム作りをしてしまうと、中堅は若手になにも伝えなくなる。それでは1年は勝てても続かないし、生え抜きの選手がいないとファンも興味をうしなってしまう。
選手としては精神的なバランスをもちたい、一日中緊張していてもだめだし、一日中リラックスしていてもいけない。緊張とリラックスと自信をバランスよく兼ね備えておきたい。


今の野球界には課題が山積している。
指導者としてまだ、勉強の途中でもある。
社会と野球の関係をより密接にすることで野球界をさらに発展させていく。
それが、自分を含めて野球界にお世話になった人が果たすべき使命。
すそ野を広げる為に指導者の養成は急務だ。
プロ野球選手が頂点で、他はザゼツという構図ではなく、
野球で培ったスポーツマンシップでお医者さんになったり、料理人になる人がでて、
それらの人が野球をサポートしてくれるようなシステムが理想。



野球は一人ではできない。みんなでやるスポーツだから、
チームメイトと心をひとつにしたい。
だからこそ、数字や結果と同じくらい、
目に見えない心を大切にする。
それが自分がたどり着いた「心の野球」
18章にしたのは、ジャイアンツの18番に思い入れがあるから。
ドラフト1位指名されたとき、できるだけ18番に近い番号がほしいと希望して、ジャイアンツがこたえてくれた。
だから命がけで守るときめてきた。
メジャーでも偶然18番をいただくことができた。
野球の神様がくれた最高のプレゼントだという。
怪我の手術で病院のベッドで横になって「お金とか権力とか記録とかタイトルはあの世にもっていけない」
「心を大切にした野球をやろう」と誓ったという。
ピッチャーとして大切にしてきたのは、アウトロー。
キレイなピッチングばかりしていてはだめだともいわれたが、耳はかさなかった。
自分のため、そんな自分を好きでいてくれる人のために自分の野球をすればいいとおもっていた。
ピッチャー返しをうたれたら、自分でさばくし、センターオーバーならセンターがとってくれるのを祈る。野球はそういうもの。
どんなに苦しくても男は卑怯なことをしてはいけない。
練習をさぼって結果をだす選手はいてもいいが、かっこいいとは思わない。
努力してもがいて苦しんでつかんだ勝利にこそ意味があると思う。
自分は、150キロのストレートが投げれるわけではない。
迫力あるピッチングフォームでもない
決め球もない
一球一球に心をこめて、何万球というボールを投げてきた。
ボールに真心をこめると個性がでてくる、自分しか投げなれないボールになる。
それはスピードガンには表示されない。
目に見えない力が自分のピッチングを支えてくれた。
野球は目に見えないものを大事にすべきだ。
少年野球でもそういうことを大事に指導している。
科学的指導と精神的指導がそろってはじめて人間性が向上して野球もうまくなると考えているから。
野球のいいところは一緒に戦っている実感を味わえることだと思う。
一つの心でつながる野球が自分は好きである。
他のひとと野球観は違うと思うし、正解は一つではないが、理論的には説明できないが、
目に見えない心の部分を大事にして、スポーツマンとして、男として、人間として、仲間と信頼をしあえる関係でありたい。
監督になったら「心の野球」を実践したい。


心の野球―超効率的努力のススメ

心の野球―超効率的努力のススメ

  • 作者: 桑田 真澄
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/06
  • メディア: 単行本



タグ:桑田 真澄
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