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「人を殺してはいけない」と子どもに教えるには―次世代に伝えたい10の“ルール [子育て]

心理学者が書いた子どもに「けじめ」を教え、よりよい人生を送れる人間に育てるための本。

まず必要なものを与える。子どもが何をしても見捨てたり無視したりしないことを示す。
その上で、現実には制限があり、思い通りにはならないことを教える。
それは悲しい、つらい、嫌なことなので子どもは反抗するが、共感はしても、勝手な振る舞いはゆるしてはならない。
現実を認め、自制心を身に着けて、問題を乗り越えていくことを覚えているのである。
自然に身につくのではない、教えて訓練して初めて身につくのだ。

子どもの今しか目にはいらない親は、子どもが将来ぶつかる問題を先送りしているにすぎない。
将来困らないような大人に育てるのが本当の子育てであり、子どものためになることである。
これを踏まえて、まず親が「けじめ」を示さなければならない。

基本的な方法は、子どもとの間に一定のルールを設け、
守れない場合は罰を、場合によっては守れたら褒美を与える。
ただし、歯をみがけたからといってクッキーを与えるというような、できて当然のことに褒美を与えてはならない。
また、罰は子どもが破ったルールに関連するものがいい。
テレビを見る時間を守らなかったら、テレビをみる時間を減らす。
家族がでかける時間までに手伝いをすませなかったら、連れて行かないなど。

ルールを決めても罰をつらぬけない親も多い。
これは子どもが傷つくのを見て、自分が傷つくのが怖かったり
子どもに嫌われるのを恐れていたりしているから。
しかし、子どもの問題は子どもが解決しなければならない。
親は子どもだけを生きがいにして子供の成長を妨げてはならない。
成長には苦しみも必要である、自分の気持ちに折り合いをつけ、他人とうまくやっていく態度は簡単にみにつくものではなく、失敗から学ぶことが必要なのだ。
子育ては大変な仕事でほとんどの親はへとへとになるはずだ。
もし、親が一人では子どもの反抗に耐えられなければ、誰かの助けをかりてでもやり遂げなければならない。
自制心を身に着けるのは大人になるのに絶対必要で、しかも自然にはみにつかないのだから。
そうなれば、いずれは子どもの人生を不幸にするのだから。
現実から子供をかばってはならない

反抗への対処としては怒ったり、罪悪感をもたせてはいけない。
共感をしめし、動揺しないことを心がけよう、反抗するのは当然である。
まず反抗して親を試すのが普通だからだ。
どんなに怒ったり、無視したり、泣き言をいっても親が動かないとわかれば、初めて自制心が身につく。

もし、うまくいかなかったら、環境(家族間や兄弟間)に問題がないか、発達障害などではないかたしかめるのもいい。

まちがってはいけないのは、子どもが喜んで勉強や手伝いをするように育てることではない。
しなければならないことはやれるように育てることである。
「喜んでする」を目標にしたら途方もないことを子どもに求めていることになる。

受け身な子供はそれほど問題がないように見えるが、反抗しないことも問題である。
なんでもかんでも行き届きすぎて、問題を抱えることがまったくないか
自分が特別なのだと思こんでいるか
怠惰なのか
いずれにしても自分から行動を起こさないか、ぐずぐずしている。あるいは友達をつくろうとしない。
こんな子供に対しては親は自発的行動を起こさなければ与えない態度をとるとか
してもらって当然とうけとっていることを拒否するなどの方法で気づかせなければならない。
友達を作ろうとしないということは、他の人とかかわらず生きていくということである。それは不可能である。
こういうときは親自身が積極性を身に着けて子供に示すことが必要である。

次世代に伝えたい10のルール
1 自分がしたことは自分にかえってくる。
2 自分の生き方には、自分で責任をもたなくてはならない
3 人には力の及ぶこと、及ばないことがある
4 人はそれぞれ、自分と同じように大切な存在である
5 人は、他人への思いやりを心がけていきていかなくてはならない
6 人は、苦しみながら成長していく
7 人は、前向きに道を選ばなくてはならない
8 人は、ないものねだりをしてはいけない
9 人は、積極的に生きなくてはならない
10 人は、言葉で気持ちをまっすぐ相手に伝えなければならない

実践編 子どもにけじめを身につけさせる6つのステップ
ステップ1 3つの現実をみる
第1の現実 自分の子には、確かに問題がある、この子は「完全」ではない
第2の現実 問題の元にこそ、問題がある。子どもの振る舞いは子どもの人格の問題
第3の現実 時間がすべてを癒してくれるとは限らない
子どもの悪いところを見逃して言い訳していなか「ずるがしこい」のに「頭の回転がいい」とか。

ステップ2 仲間と手を結ぶ
夫や妻など支えになってくれる人は周りにいるか?
なければ教会や親の会を頼ろう。

ステップ3 親がけじめを身につける
まず、自分が成長する

ステップ4 現状を見極め計画をたてる
1 子どもの状況を見極める
年齢によって世界の見方はちがう
年齢だけいっても精神的発達が違う、失敗をうけいれたりできるか。
子どもの背景 家庭環境や生活環境
問題の特定、問題の程度を見極める

2 親の資質をみきわめる
親自身の問題・・・大切なのは親が何をするかではなく、どんな親であるかである。
親の生活の背景
夫や妻の協力 まず夫婦間の合意が大切である。子育ての問題でなく結婚生活の問題であることは多い

3計画を立てる
絶体守らせたい枠組みを決めるべき、取り組めるのはせいぜい一つか二つである。
問題を述べる・・・言葉ではっきりと問題を表現する。しかし人格を否定してはいけない
期待する・・・希望をはっきり述べる
結果をはっきり文書にする・・・子どもが親の期待に反することをしたとき「どうなるのか」書き留めておく。楽しみをたくさん失い、制限をたくさん与えられることになる。

ステップ5 計画を提示する
提示するのは平和な時
反対の態度ではなく賛成の態度をとる・・・親が怒って子どもに無理強いをするのではなく、本人とまわりのためにならないからだという。一緒に取り組みたいと告げる
問題を提示する・・・問題をはっきりと提示して、なぜこのままでは本人や他人を傷つけることになるか教える。
期待を提示する・・・親がなにを期待しているのか、明確に知らせる。
結果を提示する・・・子供を傷つけようとしているのではない、子どもを子ども自身から解放しようとしているのだ。子供の行動はコントロールできないが結果はコントロールできる。手綱は握りつつ子どもが自由に道を選べるように励ます。
交渉していいことは交渉に応じる・・・小さな妥協はあったほうがむしろスムーズにいく
つねに思い出させる・・・期待とその結果をつねに思い出させる

ステップ6 計画をやり遂げる
子どもが親を信じないで本気かどうかためすことを覚悟しておく
何度試されても辛抱強く許す、一人で無理なら人に頼ろう
子どもを褒める、適切な行動をとれば人生は楽しいものになることを教えよう。
微調整する・・・子供に決まり事でがんじがらめになっていると感じさせてはいけない。ほっとする時間も、楽しい時間も、自由な時間も、子どもには必要なのである。しかし成長の努力は一生続けなければならない。


子育てはいくつになっても遅いということはない。
子どもの親はあなただけである。




「人を殺してはいけない」と子どもに教えるには―次世代に伝えたい10の“ルール”

「人を殺してはいけない」と子どもに教えるには―次世代に伝えたい10の“ルール”

  • 作者: ヘンリー クラウド
  • 出版社/メーカー: 花風社
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 単行本



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