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ケーブ・ベアの一族 (上) (下) [小説]

歴史?小説

3万5千年前のヨーロッパを舞台に、大地震で家族を失った5歳のクロマニオン人の少女エイラがネアンデルタール人の一族に拾われ、育てられる。
綿密な取材と想像力でおぎなった古代人の生活の描写はなまなましく、リアリティがあり引き込まれる
ネアンデルタール人の脳の後ろ側が大きいという事実から彼らが先祖の記憶を受け継いで生まれてくるという仮説をたて、それが彼らの進化の要因でもあるが増えすぎた記憶量量がやがて限界に達し、習慣やしきたりによみ従い、創造的な要素や抽象概念を操る力をネアンデルタール人から奪っていったという仮説をとる。対してクロマニオン人のエイラは前頭葉が発達しており、数を数えたたり、新しいことを思いついたりすることができる。この対比も物語の重要な要素になる。
一族のまじない師はネアンデルタール人の進化の頂点として書かれ、自在に先祖の記憶をたどり、各人にも先祖の記憶をたどらせることができる。彼はエイラと深い愛情にでむすばれるが、その能力ゆえに自分の一族が滅びゆくこと、エイラの一族が生き残ることを理解してしまう。
エイラはさまざまな軋轢をうみながらも、まじない師や養母の薬師、人格にすぐれた族長のもと、一族の子どもも生み、なんとか一族とともに生きようとする。しかし、次の族長との確執はとうとうエイラを一族から離れさせてしまう。
両方の種族の特徴をもつ息子は一族に残され、同じように混血の少女と「つれあい」になる約束をする。
息子は生まれた時は首がすわっていなくて、障害児と間違えられる描写もあっておもしろかった。
性描写もあるので、あんまり女の子にはふむきかも。


ケーブ・ベアの一族 (上) (エイラ-地上の旅人 (1))

ケーブ・ベアの一族 (上) (エイラ-地上の旅人 (1))

  • 作者: ジーン・アウル
  • 出版社/メーカー: ホーム社
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 単行本



ケーブ・ベアの一族 (下) (エイラ-地上の旅人 (2))

ケーブ・ベアの一族 (下) (エイラ-地上の旅人 (2))

  • 作者: ジーン・アウル
  • 出版社/メーカー: ホーム社
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 単行本



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