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内臓感覚―脳と腸の不思議な関係 [健康]

著者は東北大学の教授でIBS(過敏性腸症候群)の専門家。診療内科医
日本ではあまり注目されていないが、世界的に患者数も多く、アメリカでは研究者も多いのだとか。

IBSはどんな病気か、患者群から作成されたモデルで解説。ストレスから下痢または便秘の症状がおきて、通勤電車の中などで便意を感じて途中下車するなど、生活の質が著しく下がる。機能的な検査では異常がなく、このような状態が続き、多くは「うつ」状態「パニック障害」などを併発することが多い。

歴史文献などから、IBSだった有名人は多いのではないかと解説されていた。
アウグストゥスや石田三成があがっていた。

腸の特徴は身体のなかにある、外界であることがあげられていた。生命の進化は腸とその周りにある神経からはじまった、胃や食道は腸が発達したものであり、神経の先が発達したのが脳。
脳と腸(内臓)の間には神経があり、内臓の感覚は脳に伝わり、脳からも内臓に指令がでている。

腸の運動は神経(神経伝達物質とホルモン)に制御されていて、空腹時と食べ物が来たとき、寝たときなど運動が分類されている。

腸圧を測定する方法は腸内にバルーンを入れて測るバロスタット法がある。脳にストレスがかかると、それが腸にも反映されることがこれで測定できたそうである。IBSがストレスから発生するらしいことはわかっていたが、それが実証された。IBSの患者はストレスがかかると腸の運動が活性化しやすい。

IBSの治療法紹介
生活全般の改善。腸の薬、抗うつ剤や抗不安剤などの具体的使用法
東北大学で行っている絶食療法の紹介。脳内代謝がかわることで神経伝達物質変化がおこるのではないかとしている。

内臓感覚は普段意識されることはない。しかしそれは映画のサブリミナルのように情動に影響を与えているのではないか、バロスタット法で内臓に刺激をあたえると、脳が反応する部分がある。またがん患者のPETをとると脳の機能がさがっている場所があったりするらしい、このような研究をつみかさねることで、内臓と情動の関係が明らかになっていくのではないか

また、一度腸炎をおこすと、IBSになりやすいというデータがある。ストレスがかかった時に腸の神経に変化があるのかもしれない。またはもともと「うつ」「不安」傾向のあるひとが腸炎になるとIBSになりやすのかもしれない。
腸が先か脳が先か今後も論争がすすむだろう。

身体感覚が脳の機能の源で情動うを生むのではないかという考え方もでてきている。
ソマティック・マーカー仮説


内臓感覚―脳と腸の不思議な関係 (NHKブックス)

内臓感覚―脳と腸の不思議な関係 (NHKブックス)

  • 作者: 福土 審
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本



タグ:内臓感覚
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