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投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い" title="投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い [資産]

従来の経済学では市場は合理的な個人がすべての情報を把握したうで合理的に行動する
価格はランダムウォークしていて、効率的であり、やがては適正な価格になる
とされていたが、これでは説明できないことが多い。

この本ではマーケットを心理学や脳科学、複雑系などの理論でときあかそうとする試み。

投資の哲学
大切なのは利益をだすこと。利益をだすチャンスがあるかは期待値と頻度を計算すればわかる。
ただし、価格の分布は従来正規分布と思われていたが、実際にはファットテール(べき乗則)にしたがっている。
また、短期で利益をだそうとすれば、勝てる確率は下がるものだ。ファンドの結果から推測できる。
ただし、みんなが儲かっているファンドのまねをすれば、そのファンドのパフォーマンスは落ちる。

投資の心理学
市場は多様な行動と気分をもつ投資家からなりたっている。多様な間はマーケットの動きは穏やかだが、一度気分が一方向にいけば行動も1方向に偏って、正負いずれかのフィードバックが発生し、暴落や暴騰が起こる
人間の6つの行動性向・・・なにかを買ってしまう、または合理的にまちがっていると思う行動をやめられないのはこのどれかか複数がはたらいている
返報性・・・なにかしてもらったらお返ししないと落ち着かない
責務と一貫性・・・1度決断してしまうと逆らえない
社会的承認・・・他人の行動に依存する
好意・・・好きな人には甘い
権威・・・権威者には盲従しやすい
希少性・・・不足していると思うと実際より高くかったりする
われわれは普段経験則で動く、この方法は楽だしすばやく決断できる、しかしそれではうまくいかないときもあるそれは非線形や非定常状態、暴騰や暴落のときである。
しかし、いつもは経験則でうまくいく、人間が非合理的だからといって市場は常に合理的であるわけではない。市場は投資家の多様性の保たれている間は合理的で、正負どちらかにフィードバックがかかっているときは非合理的なのだ。

イノベーションと競争原理
過去は未来の予測にならない。企業の寿命はかわり、富を創造する方法も変わっていく、人口構成も変わっていくこれまで会社の業績から未来を予測することはできなくなるだろう(株価収益率による予測や適正水準が役にたたなくなっていく)
脳のシナプスは3歳までは爆発的に増え、その後は必要に応じて刈り込まれていく。企業の隆盛もこのようになっていて、その業界がたちあがったときは爆発的に会社の数が増えるがやがて数社にしぼられ、生き残りはすばらしい成長を遂げる。しかしある程度おおきくなると、その会社にイノベーションは起きなくなり成長が鈍化する。このプロセスを飲み込んでポートフォリオを入れ替える
成長のS字カーブ
フィットネスランドスケープ
企業の成長はどれだけいろんなことに挑戦しているかで成長が持続するかしないかが決まっていく。

科学と複雑系
ミツバチやありの集団行動はすべて遺伝子でさだめられているだけだが、実にうまく機能する。
それは集団で動いているようにみえながらある程度多様性があるのだ。
人間でも多様な集団が問題解決に個人より優秀な結果をだすことがしられている。
墜落機の予測、雄牛の体重あて、映画の興行予想、選挙結果の予想
市場は「べき乗則」に従っている、べき乗則の世界では原因と結果がつりあわない。同じ程度の原因で結果が大きく異なってくる。「自己臨界化する砂山」と同じなのだ。ただ、大きなサイズのものが少なく、小さなサイズのものが多くなるなどのことは判る。投資家はべき乗則を投資に生かす方法を考えよう。
べき乗則は非線形なので、部分をいくら調べて積み上げても全体にならない。非線形、これまでのニュートン力学と違う。


投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い

投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い

  • 作者: マイケル・J・モーブッシン
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2007/02/22
  • メディア: 単行本



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