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14歳からのお金の話 [子育て]

一つのトピックが見開き2ページ、まんが1本と短い解説で語られていく。

・お金とは何か?
お金の機能3つ
1.交換
物々交換は大変。きれいな貝や硬貨を使ったりしたが、最終的には軽くて持ち運びがらくで、保存できるお札になった。それも最初は金と交換できることを保障していたが、それだと金の量しかお札がつくれないので、やがて国が保障するようになった
2.価値を測る
お金に直すことでいろんなものの価値を比較できるようになった。
3.価値をためる
保存することができるので、ためることができる

お金は貸し借りすることで利子をつける。借りたお金を返そうと一生懸命働くと結果的に世の中のお金が増えて豊かになる。
金融機関はお金を集めて必要なひとに貸すのが仕事、保険会社や損害保険会社も金融機関。みんなから集めたお金を増やす仕事をしている
最近はクレジットカードや電子マネーなどお金の形をしていないお金もある。
その地域でしか使えない地域通貨もある。地域通貨にはそのなかだけしか回れないので、その中でお金の流れを作り出すという効果がある。
お金はぐるぐるまわることで世の中の役に立っている。お金をつかうときは世の中の役にたつように使おう。


・分業で人間は豊かになった
生活全部を一人あるいは家族でやると1日中はたらいても、生活をささえるのは大変だった。しかし、分業をすることで、私たちは自由に使える時間をふやすことができた。分業なので、人が喜ぶものを作ると儲かるようになった。また需要と供給があり、これで値段が決まるようになった。外国からも物を買うようになり、こうなると国ごとに違う通貨を交換するひつようが出てきて、この交換自体が為替市場になったお金の商品化
この交換をある地域でなくしたのがユーロ


・株式会社で人類は発展した
最初は香辛料をもとめていく貿易船がはじまり、貿易は儲かるがリスクも高い。だから大勢が少しずつお金をだしあって、リスクを小さくする方法が考え出された。これが株式会社の始まり
やがて、株自体を売買する市場も誕生した。
株式会社は株を発行して資金をあつめるのが基本だが、社債という方法も考えだされた。これは会社が投資家から借金をしてそれを返すという仕組み。一般に銀行から借りるより安い金利で資金を集められる
そのような社債がたくさんでてくると、どの社債が安全そうか評価する格付け機関が誕生した。
また、株をちょくせつ売買するのではなく専門家に運用してもらう投資信託や、株を持つ目的でなく売り買いで利益を求めるデイトレーダーなども誕生した。いろんな人たちが株を売り買いするようになったことで、株式市場は大きくなり、流動性もよくなった。
会社がつぶれるとは、基本的には不渡りを2回だして、手形の決済ができなくなったか、「会社更生法」や「民事再生法」を使って会社を再建すると決まったとき。いきなり会社がなくなるわけではない。現金なら商売できるし。
株式会社は株を買い占めると乗っ取ることができる。まるで商品のように扱われることもあるようになった。
しかし、会社は株主だけのものではないステークホルダーは他にもいる。また社会的責任もある。
そして寿命もある。


・景気はよくなったり悪くなったり
景気はよくなったり悪くなったりするもの。景気がよいから需要が増え、みんながいっせいに増産したりすると今度は供給が多すぎてうれなくなって、不景気になったりする。この繰り返し。
景気がよくなりすぎると、バブルが発生したりする。
インフレ・・景気がよくなり、会社が儲かり、従業員の給料があがりそれが、商品の値段に反映されていくのを繰り返すと、物の値段があがっていくようになる
デフレ・・景気が悪くなり、会社が儲からなくなると従業員の給料が減り、売れないので値下げして、でも儲からないこれを繰り返す
景気を調べる指数
先行系列・・・自動車や機械がうれる「景気良くなりそう」
一致系列・・・デパートの売り上げや電気使用量が増える「景気いいな」
遅行系列・・・失業率が減る、税収があがる「景気がよくなっていたんだな」


・豊かになるためには国が必要だ
国の仕事あれこれ・・・警察、消防、医療、教育、防衛
これらを行うのに人も雇わなければならないし、お金がかかります。それで税金を集めます。
税金には2種類あって、所得税などの直接税と、消費税などの間接税がある。また、国が集める国税と地方があつめる地方税とう分け方もある
所得税は所得のない人からは取れないけれど、消費税は使ったお金に応じて集められる。それぞれ利点があり、日本の消費税は1989年からはじまり現在5%でヨーロッパなどに比べて安い
安全のための仕組みも作っている。医療保険や雇用保険、そして年金
今日本の財布は大赤字、道路や橋を造り、お年寄りにだす年金を一部肩代わりしたため
しかし、やたらとお金を印刷すると、お金の価値が下がって経済が混乱してしまうのでできない。
ちなみにお金をするのは日本銀行、日本銀行は一般の銀行から国債を買い上げることでお札を世の中にだしているそうだ。
税金というものは国の形をきめるもの。また国の規制が経済の形をかえるもの。


・みんなが豊かになるためには?
資本主義・・・人々の経済活動になるべく国が口をださない。そのかわり自己責任
社会主義・・・競争はやめて社会がみんなの面倒をみるという考えかた。そのかわりなんでも好きな経済活動ができるわけではない。
新自由主義・・・国が一切の口だしをやめるべき。
社会主義では、競争がないかわりに一生懸命はたらいてもサボっても給料がおなじだったので、みんな働かなくなって破たんした。しかし、資本主義社会でも格差が発生してそれが世界的に広がっている。新自由主義の政策をとった国では激しい競争のためにサービスや安全が犠牲になっていると心配されている。
日本でも格差がひろがり、とくに学校をでたあと正社員になれなかった人たち(フリーター、ニート)は働いても生活できるお金が確保できないワーキングプア状態にあると心配されている。世界的にも格差は広がっていて、経済が発展している地域とそれ以外の地域のさが広がっていると心配されている。
経済はきちんと使えばみんなの役にたつもの
ノーベル平和賞をもらった、バングラディシュのグラミン銀行の設立者ムハマド・ユヌスさんは、貧しい女性たち数人にグループを作ってもらいにお金を貸して、だれかが返せなくなったらグループで返すという仕組みをつくった。お金を貸すことで世界平和に貢献できた。
また環境を守るためにも環境にやさしい行動をしたら税金が安くなったり、環境にやさしいものを作ると儲かるようにしたりできる。


働くとは社会のだれかに喜んでもらうこと。そして得たお金で自分がよいと思うものを買いお金を回していく。お金が回っていくことで、自分も喜ぶ、人も喜ぶそれが経済



14歳からのお金の話

14歳からのお金の話

  • 作者: 池上 彰
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2008/04/24
  • メディア: 単行本



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