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ドラッグなんていらない―出会ってしまう前の君に伝えたいこと [子育て]

夜回り先生こと水谷修氏による、小学生むけに書かれたドラッグの本。
著者は昔シンナーがやめられない若者とかかわり、その死を防げなかったとかいている。その反省からドラッグについて勉強し、さらには中学生では遅く、小学生のうちに正しい知識をもつことが必要と考えてこの本を書いたそうである。
いままで、ドラッグの本というと、その怖さをやたらと強調したものや、どんな風に楽しいかという興味本位の本しかなく、正しい知識を伝えるものがなかったとも述べている。

小学生がこれからの人生で二人にひとりが身近にドラッグの影を感じ、4人にひとりが怖いドラッグに誘われるだろうといわれている。

ドラッグとは
①やるとやめられないもの・・・それなしではいられなくなります
②やるとつかまるもの・・・危ない毒なので法律で禁止されている
③2つの顔をもつもの・・・つかうとすごく気持ちよくなるが切れるとものすごく苦しくなる、ドラッグのことしか考えられなくなる

ドラッグの種類
タバコ、アルコール、シンナー、覚せい剤、MDMA、マリファナ、LSD、ガス、ヘロイン、コカイン
についてどのようなものか、どんな効果があり、ドラッグが切れたときどのような気分になるか、どんな精神・体への影響があるかを解説しています。

ドラッグについていわれていることを検証しています。
①すべてのドラッグが危険ではない・・・うそ、危険でないドラッグはない

②ドラッグには安全な使い方がある・・・うそ、乱用しなければ破滅が遠のくだけで、一度でも使ってしまってその気持ちよさを知ってしまえば、一生それと戦うことになります。一生です。

③ドラッグはすべて気持ちの良くなる薬である。・・・つかい方を間違えさえしなければこれは本当です。でも本当の気持ちよさは違うと思います。それは努力して苦労して手に入れたり、なにかを成し遂げたときに得られるものだと毛のです。

④ドラッグは1度ぐらいは使っても大丈夫・・・うそです。体のダメージはほとんどないかもしれませんが、1度でも使えば、その気持ちよさがほしい気持ちと一生戦うことになります。

⑤ドラッグはストレスを解消させてくれる・・本当です。でも解消するのではなく、忘れさせてくれるだけです。

⑥ドラッグの依存症になる人間は、弱い人間である。・・・うそです。一度でもドラッグをつかえば、すべての人が依存症と戦うことになります。それがドラッグです。強い弱いは関係ありません。病気なのです。

⑦ドラッグをつかうとやせることができる・・・本当です。アルコールを除いてすべてのドラッグは食欲を減退させ、使い続けると胃が縮小してたべられなくなります。ただし、やせたいお腹などは最後で、ほほ手足胸などからさきにおちていきお腹だけでた不恰好なかっこうになります。、またドラッグをやめれば前より太ります。

⑧ドラッグなんてすぐにやめることができる・・・うそです。2000人近くのドラッグを乱用した若者と接してきてそんなひとはひとりもいません。

⑨ドラッグは遊ぶことができるものである・・・間違いです。乱用すると遊ばれてしまうものです。

⑩ドラッグをやるのはかっこういいことである・・・うそです。ドラッグを乱用してかっこよく生きている人はひとりも知りません。

⑪ドラッグを一度でも乱用すれば人間をやめることになる・・・いいたいことはわかりますが、いいすぎです。乱用から立ち直ろうと戦っているひとたちは立派な人間です。ただドラッグは依存が特徴なのでたちなおるのが難しいし、一生戦わなければならないのです。

⑫ドラッグに関しては、寝た子は起こすな・・・そうは思いません。知識を伝えれば興味をもつのではないかと心配するのでしょうが、正しい知識を持たずにドラッグに接したときのほうがずっと危険です。起こしても伝えるべきです。

あなたがドラッグに誘われたら
①知らない人に誘われたら
「怖いからいりません」と断ってください、しつこくつきまとうなら「助けて!」とまわりの人に助けを求めながら逃げてください

②怖い人や好きな人、友達から誘われたとき
(1)話題を変える
(2)壊れたレコード・・・「お母さんがしかられる」などを繰り返す
(3)3D作戦・・・「だって・・・」「でも・・・」「どうして・・・」を繰り返し、相手があきらめるまで目をあわせない
(4)逃げる・・・道の広いほうへ、人の声のするほうへ逃げること


ドラッグなんていらない―出会ってしまう前の君に伝えたいこと

ドラッグなんていらない―出会ってしまう前の君に伝えたいこと

  • 作者: 水谷 修
  • 出版社/メーカー: 東山書房
  • 発売日: 2004/02
  • メディア: 単行本



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